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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:QBハウス、量から質で成長持続」から 

2016.3.10   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:QBハウス、量から質で成長持続」から

業界異例の離職率実現

アカット専門店「QBハウス」(キュービーネット)は創業から20年経ち、国内外で店舗数と業績を伸ばしている。コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、その革新的経営について触れている。

○データサイエンスを駆使

同社の大きな課題は年間離職率の高さだったと言う。それが顧客のリピート率を下げ、規模拡大の大きなかせとなっていた。労働集約性の高いサービスにおいて一般的に、生産性と品質が低下し成長が鈍ることが多いが、同社も例外ではなかった。

そこで、同社の創業者から社長を引き継いだ北野泰男氏は、

「あえて成長の踊り場をつくり、量から質への転換」

を図った。出店ペースを緩め、店舗の評価基準を売り上げからカット技能、清潔度、接客にもとめた。カット技術は研修制度を設け、スタッフ同士が褒め合い、成功事例を共有。技術を競うコンテストの実施、覆面調査による品質の指標化、全店舗への開示もおこなった。これが社内で決めた品質指標を65点から83点と上昇させ、異例の低離職率を実現させた。

さらにデータサイエンスを実践し、接客時間と待ち時間などのデータを本部で集約し、店舗ごとや客層ごとに分析する。例えば女性客が多いエリアには女性スタッフを勤務配置やシフトをも最適化することにした。

こういったきめ細かい革新で、日本版顧客満足度指数調査で、2014年から2年連続。生活関連サービス分野で顧客満足度1位となった。現在は、スマホアプリの活用でリピーターの利便性をあげ、グローバル展開や女性客向けの新業態への進化に挑戦しているという。cafehappy01

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