【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国再生『退工還農』がカギ」から
2015/09/24
2015. 9.15 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国再生『退工還農』がカギ」から
退耕還林から退工還農へ
コ ラムの著者は、中国経済の落ち込みで悲観論が広がる中、視点を変えれば再生のポイントになると語る。
○農地を増やすために森林伐採で「退耕還林」策をとった中国
農業躍進のためにかつて中国では、森林伐採が行われ深刻化したことがある。その際取られた施策が、「退耕還林」、農地を林に戻すことであった。
中国経済の落ち込みの要因は、過去10年で急激に行ったインフラ整備と不動産開発であった。その資金は地方政府、国有企業、個人に重い負担となっている。せっかく整備したインフラも今はリターンに時間がかかるか、無意味なものが多いという。車が1台も走っていない広大な経済開発区や、あまり使われない高速道路などである。
だが、その問題となっている工業団地も視点を変えれば、価値を生む可能性もあるという。完全有機無農薬の野菜・果物の植物工場にしたり、工場の廃熱を利用した魚介類の養殖場、自動給餌・給水や衛生管理の整った最新式の養鶏場などが考えられるという。生産品は、既存の高速道路、空港、高速鉄道を使って国内外に出荷するものである。つまり、日本の得意な安全安心の技術を中国で活用し、付加価値の高い第1次産業を実現するという構想だ。
かつての「退耕還林」と同様に「退工還農」、工業団地を農地に戻す策である。多くの工業団地は灌漑設備などを考えると工業用だけでなく農業用にも良い立地だという。この視点が中国経済に必要かもしれない。
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