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2014年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アナログこそ原理理解の糸口」から

2014. 12.9   日経産業新聞の記事「眼光紙背:アナログこそ原理理解の糸口」から

即答のデジタルとは異なったアナログな考えが発想を生む

コラムの著者は、東京理科大で微分解析機を復刻修理したが、その教育に対する意義について説いている。

○パソコンにはない実感できる計算結果

円盤や軸、ベルトを組み合わせた装置をモーターで駆動すると、回転などの動作が微分方程式の解となり、答えをグラフに描く。これがアナログ式コンピュータである。

修理復刻したのは展示のためではなく教育上、今のデジタルコンピュータにはない実感的なところを学んでほしいとのことだという。微分方程式を知っている方でも、グラフに描かれた解で直感的に理解できること、つまり、メカニズムの中に基本原理を含んでいることに気付いてほしいとの事である。新発想にもデジタルではなくアナログな考えも重要であることの証かも知れない。memohappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:使い切り目薬、清潔さ確保」から

2014.12.9  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:使い切り目薬、清潔さ確保」から

目に触れても大丈夫な使い切り目薬

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスでのモロッコ生まれの創業80年の老舗医療品会社『cooper』(コーペール)の目薬を取り上げている

○日本の製品もあるがフランスでは一般的なパッケージ

パッケージの狙いは、薬品や化粧品に防腐剤を使っておらず、新鮮で安心という信頼感を訴えることにある。使い切りだからこそ、安心だと言う。処置ごとに包装を開封する使い切りタイプの分包液剤だ。

1回分のパッケージを10回分、すなわち10本を横一列に連結し、切り取りやすい工夫がなされている。さらに1本は先端部分をひねりながら切り取れることで、開口部ができ、目薬がでるという仕組みである。目薬をさすとき、眼に触れないようにという清潔への注意が必要だが、このパッケージなら使いきりでその心配がない。eyehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:日本発の研究スタイル、技術優位生かし科学前進」から

2014.12.9  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:日本発の研究スタイル、技術優位生かし科学前進」から

科学と技術は広大な大陸

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、日本が欧米先進国に新しい研究スタイルを教えるチャンスがあるという。

○どちらが先ということはない

和田教授が指摘するように科学と技術は広大な大陸のように地続きで浅はかな知識で学問領域に線引きをすることは、誤解であるだけでなく、新領域開拓の芽を摘むという。

日本人の多くが、技術は科学の応用、つまり科学があって技術が生まれる一方通行と思っている。しかし、科学史では、ガリレオ・ガリレイが幾何学を勉強してから望遠鏡を作ったのではないように逆転減少が多く見られるという。単に、科学⇒技術の順序で教える方が教えやすいだけである。問題は、日本人は学理を生む技術、技術から学理を生む経験に乏しいことにあると、故・上田良二名古屋大学名誉教授も指摘していたという。日本が技術最強国であることは世界が認めている。ならば、日本の研究戦略が先進国と違ってもいっこうにおかしくないと、和田教授は指摘する。技術で科学の問題を解決する戦略である。現に、江崎玲於奈氏、小柴昌俊氏、故・外村彰氏、青色LEDの研究者たちが論より証拠を見せている。技術優位から科学の諸問題を解決する戦略も、世界に通用する新しい研究スタイルだという。booktvhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:仏の原子力占うアレバ危機」から

2014. 12.8   日経産業新聞の記事「眼光紙背:仏の原子力占うアレバ危機」から

福島事故後の原発プロジェクトの遅延や政権の政策転換で逆風

コラムの著者は、フランスの国営原子力企業アレバの経営危機について触れている。

○大量受注も水泡に

フィンランドに建設中のオルキルオト原子力発電所3号機(OL3)の運転開始が大幅に遅れ2018年(予定より9年遅れ)になると9月に同社は発表。要因は、総工費の大幅な増加であり、完成時の損失額は39億ユーロ(約5800億円)という。アレバの描いた大量発注計画は水泡に帰した。

既に格付け投資不適合目前だという。責任を問われたCEOのリュック・ウルセルは健康上の理由で年内に辞任することを10月18日に発表。そのCEOも道半ばで12月4日に死去。アレバの危機は未だ続いており、主因の福島原発事故後の各国のプロジェクト遅延、キャンセルとともに、フランス政府が再生可能エネルギー重視への政策転換を進めようとしている。これでは原発大国フランスも旗を降ろす時が来そうだという。impacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:『なりたい肌』店頭で伝授」から

2014.12.8   日経産業新聞の記事「探査計:『なりたい肌』店頭で伝授」から

化粧品販売の対面接客への回帰

コ ラムの著者 山下 尚文氏(ネクステージトータルマーケティングプランニング社長)は、皮膚年齢の抗老化、若返りがテーマの化粧品業界で化粧効果を高める美容テクニックの展開を対面接客に回帰しようとしていることに注目している。

○「配合成分」から「美容テクニック」への競争原理の変化

冬の寒さと乾燥で女性の肌についての話題を山下氏は語っている。化粧品業界で最近起っている競争原理の変化についてである。

これまでの配分成分へのこだわりの差別化が大きな要因でなくなると、美容テクニックを競う時代に変化しているという。特に、女性の皮膚でしわがクローズアップされているという。とりわけ、目元や口元のしわが若返るメーキャップ術が注目されているという。

コーセー傘下の化粧品会社、アルビオン(東京・中央)は10月、乾燥による小じわを目立たなくするという美容液を投入。店頭のリーフレットではその大半を費やし、豊潤で豊満な素肌をかなえる美容テクニックをしっかり解説。美容テクニックの重要性を強く訴えている。

化粧品販売で小売業の衰退、ドラッグストアの台頭により販促策はマスメディア中心となり、「カウセリング」が忘れられ、販売員教育もおざなりになっていた。やはり、「カウセリング」のheart to heart が価値を高める時代に回帰しようとしている。happy01