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2014年10 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:女性登用促進、市場の規律で」から

2014. 10.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:女性登用促進、市場の規律で」から

政府主導に疑問

女性登用の数値目標を巡って政府は従業員3百人超の企業には数値目標作りを義務づける方向で進んでいるという。コ ラムの著者は、この人材登用で企業に無理を強い、人事を歪めるのではないかと懸念している

○上場企業の場合は市場原理で投資家と経営陣との規律によるべき

すべて一律での数値目標の設定は見送るという。だが、管理職の女性が占める女性比率などの設定内容を選べる形で数値目標作りを義務付けるというのが政府案である。

企業が体面を気にして実現に無理のある数値目標を立て実力がまだ不十分な人材を押し切って抜擢するようなことがあっては、元来の目的を逸してしまう。

コラムの著者は、上場企業なら、株主や投資家と経営陣で市場での規律による女性登用にも当てはめる事だと言う。

株主や投資家は、企業に対して多様な人材(女性はもちろん優秀な外国人も)で会社を組織し成長力を高めることに圧力をかける。これを受けて経営陣は、女性登用や外国人採用などにも力をいれるだろう。取り組みが不十分なら、さらに市場から圧力がかかる。このような好循環が市場経済の国、日本として健全で、実効性があるのではないかと。

政労使会議での政府のこの強権的な提案は市場原理と相容れないのではないか。hearthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「デザインNOW:手のひらで握る新しいスプーン」から

2014.10.7   日経産業新聞の記事「デザインNOW:手のひらで握る新しいスプーン」から

道具のデザインに関する保守的な思い込みを振り切る

コ ラムの著者 柏木 博氏(デザイン評論家)は、建築家・デザイナーの寺田尚樹氏の「15.0%アイスクリームスプーン」を取り上げ、思い込みが新しい発想を妨げることについて触れている。

○スプーンの用途に根ざした心遣いのあるデザイン

寺田氏がてがけたスプーンには欧米のデザインにはない、心遣いが隠されているという。

  • 材質のアルミニウムは熱伝導生が高いので、ハンドルを指先でなく手のひら全体で握って使うことで、カチカチに凍ったアイスクリームも、スプーンを伝った体温で暖まり、スムーズに救い上げる事ができるという。
  • 全体のフォルムが柔らかいので、ハンドル部分が太く、お玉の部分もしっかりしていることから、手で握るので力が入れやすい。
  • また、製造は、アルミニウムの無垢から研磨して鏡面仕上げとしている。このとき、一本一本磨き込んでつくった、シンプルだが手のこんだ製造である

これまで、アイスクリームスプーンをこのような利用の目的をもってデザインする視点が少なかった。柏木氏は、道具のような先入観や保守的な思い込みが実は新しいデザインの妨げになると、寺田氏のスプーンをみて評している。wrenchhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『こころ』に学ぶ少子化対策」から

2014. 10.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『こころ』に学ぶ少子化対策」から

未亡人がとった当時の生活の知恵

コ ラムの著者は、夏目漱石作『こころ』から明治時代の女性の生き方から独居老人の課題を克服しようという提案をしている。

○小説『こころ』が描く明治女性の逞しさ

コラムの著者によると

  • 夫を亡くした妻が、年ごろの娘とともに素人下宿を始める。優秀な学生2人を住まわせると三角関係が芽生え、やがてその娘は2人のうちの1人と結婚する

といった同小説の後半でのあらすじから明治時代の人間模様を取り上げている。

最初の下宿人は街で偶然、この下宿屋を知り、大家である妻は、いきなり訪れた学生にその場でいくつか質問し、特に調査もせずに受け入れを決める。

  • 自己責任でリスクを負い、
  • 女性だけで暮らす不用心を解消し
  • 収入を増やし
  • 娘の花婿候補まで確保

といった、公的支援や警備会社などない時代に明治時代の女性の逞しさを垣間見るという。

少子高齢化の現在、空き家が増え、家の広さももてあましつつ、年金に頼る生活の厳しさを訴える独居老人も多い。逆に独身は低賃金で住宅に困り、出会いが乏しく結婚できないという。のアンバランスを『こころ』の妻をモデルに老若同居で解決できないか。これがコラムの著者の提案だ。同様な考えでNPOが成果を上げていることから、良い提案かもしれない。househappy01

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:ティファールの調理家電」から

2014.10.6   日経産業新聞の記事「探査計:ティファールの調理家電」から

全自動化だけではない顧客のニーズ

コ ラムの著者 戸井田園子氏(家電コーディネーター)は、欧米家電が人気の中で仏グループセブが「ティーファール」ブランドで揚げ物・炒め物・煮込みが自動でできる「アクティフライ」を取り上げ、その人気のわけに触れている。

○程よい「半自動」が功を奏す

この商品。スタートボタンを押せば、自動で加熱は始まるが、加熱時間は利用者が設定する「半自動」。要は、かきまぜ機能だけを自動化した「半自動」家電であるという。

日本のオーブンレンジでも多機能で競っているが、利用者は使えこなせず、温め機能しか使わないことが多いのではないか。これに対して同商品は、基本的な使い方ができれば、フライパンで調理するのと同様に、レシピにはない家庭独自の料理も作れるようになるという。この程良い「半自動」が使い勝手の良さをもち、人気となっているようだ。何でも全自動ということが全てでないことを物語っている。restauranthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:女性向けファッション・レンタル」から

2014.10.3   日経産業新聞の記事「流行を読む:女性向けファッション・レンタル」から

若者がモノを所有することに執着しないことに注目

コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)は、米国の1990年以降に生まれた「ミレニアム」世代が物の所有からシェアや会員制サービスで借りることに違和感にないことに注目したビジネスについて触れている。

○ファッション・レンタルサービス「レント・ザ・ランウェイ(Rent The Runway)」の人気

パーティなどのドレスは一度しか着ないことが多く、さらに流行はシーズンによって変わるために、大金を出しても箪笥の中に埋もれていくという。これに目を付けたのが、ハーバード・ビジネス・スクールで同級生であったジェニファー・ハイマンさんとジェニファー・フライスさんで、2009年インターネット上でレンタルサービスとして立ち上げた。今は約500万人の会員を持つまでとなった。デザイナーブランド250社と提携して、洋服、アクセサリー、バッグとトータルファッションを提供。洋服のサイズ、汚れ、破損などの課題を克服し、急成長しているという。

  • レンタル期間は4日間と9日間
  • 料金:販売価格の約10分の一
  • サイズ:2つのサイズを送る
  • 汚れや破損:5ドルの保険代を自動的に請求

こういった仕組みで、最近は試着用のショールームも展開。予約制で、担当のスタイリストが顧客の目的と好みを聞き、試着候補を推薦してくれるという。このサービス、45分で25ドル、90分で40ドルと有料だが人気だという。

流行の先端を行く洋服レンタルに拡大し、若者が物の所有に執着しないことでビジネスを広げるという。boutiquewinehappy01