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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:心の変化、旅に現る」から

2014. 9.1  日経産業新聞の記事「眼光紙背:心の変化、旅に現る」から

名所を慌ただしく回るのは時代遅れ?

コラムの著者は、旅行業界で最近話題になっている国内旅行を取り上げている。

○レジャー白書から

長年減り続けていた国内旅行が2011年を底に増加に転じているという。同白書によると、種目別の参加者数でも、『国内観光旅行』が3年連続で首位。レジャーの代表格として定着したという。

円安や高齢化の影響はあるものの、人が旅に求めるものの変化が大きいという。楽天トラベルの6月集計では、この夏の予約状況は、大きく伸びたのが四国と瀬戸内海の県である。お遍路さんや島を結ぶサイクリングなど、じっくり動き、土地の人と話し、じっくり地域を堪能するといった過ごし方が支持を広げているようだ。もっとも同白書で参加人口が大きいのは、マイカーによる移動だという。徒歩や自転車で、ゆっくり地域を楽しむ。また、これに応えた地域が人気なのもうなづける。shoehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:往年ブランドの再構築」から

2014.9.1   日経産業新聞の記事「探査計:往年ブランドの再構築」から

資産活用がブランドの再生を果たす?

コ ラムの著者 山之内正氏(AV評論家)は、縮小傾向が著しいといわれがちなオーディオ市場で、高級オーディオ機器に、この程、1965年以来再参入すると噂されているパナソニックの名門ブランド「テクニクス」について触れている。

○高級オーディオではブランドの評価が成功のカギ

9月5日ベルリンで開幕する欧州最大の家電見本市「IFA」で、パナソニックがテクニクスとして再参入するのではないかと憶測が流れている。1965年に創設されたテクニクスは、アンプ、スピーカー、レコードプレーヤーなどが著名で、ターンテーブルとモーターを直接つなげたダイレクトドライブ方式が広く浸透し、ブランドの確立に大いに貢献した。どうやら、山之内氏は、往時のレコードプレーヤーかフルシステムの流れを切望しているようである。

ブランドの強化には過去の資産を無駄にしない姿勢が重要だという。ましてや、一度は撤退したことなら、なおさら、かつて最先端技術を切り開いてきた姿勢を持ち、継続的な製品開発を顧客にきちんと見せなばならない。第一弾の製品が注目される。musicnotehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:無線操縦機の人気、DIYと親和性高く」から

2014.8.29   日経産業新聞の記事「流行を読む:無線操縦機の人気、DIYと親和性高く」から

日曜大工(DIY)など自作文化に調和

コラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂ブランドデザイン ストラテジックプランニングディレクター)は、ホビー(趣味)分野で「ドローン」もしくは「クワッドコプター」と呼ぶ無線操縦機がじわりと人気になっている背景について語っている。

○玩具だが高性能な無線操縦機

プロペラなどの駆動部、ジャイロセンサー、加速度センサー、高度センサーなどを搭載し、自動的に機体を安定させて飛べるため、初心者でも簡単に飛ばすことができる。

さらに、カメラを搭載あるいは小型カメラを取り付けられる仕様になっていて、空撮を楽しむことできる。

ドローンの操作はスマートフォンやタブレット端末で行うことができるものが多く、撮影中の画像をリアルタイムで、これらの端末で確認できる。さらに、メーカのサイトにはドローンを使った空撮コンテンツが数多く投稿されているという。

中には、GPSやハイビジョンカメラを搭載し、自動帰還させることもできる製品もあるという。これらの機能が設計情報として公開されていて日曜大工(DIY)や自作といった楽しみがあることも人気を呼んでいる。

ドローンは操縦だけでなく、自作や改造、空撮動画のネット共有など、ユーザーに創造できる余地が大きく、そこが差別化となっている。このようなユーザによる創造を新しいビジネス・モデルとして考えるのも面白い。airplanehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:甘え志向的特徴、日本的ものづくり支える」から

2014.8.28   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:甘え志向的特徴、日本的ものづくり支える」から

消費者の甘えに先回りして製品やサービスに作りこむモノづくり

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、日本の「集団主義の社会」と呼ばれており、その根底に①同調思考(相手に合わせる)、②甘え志向(相手に合わせる)といった側面があり、相手の対象も家族や友人知人だけでなく、企業に求めることから、②の消費者の「甘え」に応えることでモノづくりに成功している企業もある。

○NHKのCOOL JAPAN番組で一位の商品とは

温水洗浄便器で、TOTOで代表される商品群である。驚いたことに元は米国の企業が痔の患者向け医療用便座にヒントを得て、使い勝手を検討し、

  • 温水の最適噴射角度:43度
  • 温水の最適温度:38度

などを突き止め、1980年に第1号を商品化した。その後、便座温度の調節、噴射の強弱の切り替え、マッサージ洗浄、温風乾燥、便座蓋の開閉など機能を増やし、消費者の「甘え」に応えてきた。かゆいところまで手の届くサービスとして日本的対応で外国人にも驚異と思うという。

三浦教授によると、このように消費者の「甘え」に先回りして、非常に便利な、何でもできる製品やサービスに作りこむ日本企業の甘え志向的特徴は、日本のモノづくりの強みといえるという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:広がる大変革の波」から

2014. 8.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:広がる大変革の波」から

あらゆる産業にイノベーションが不可避

コラムの著者は、これまで語られてきたイノベーションの最先端が製造業であることは言うまでもなく、資本市場にも新しい動きが出てきたことについて語っている。

○日本経済の復活に必要な全産業分野のイノベーション

モノづくり革新が製造業で進みつつあり、世界の競合メーカーとの生き残りをかけた戦いで、開発・調達・生産の三位一体となったコストハーフ活動が動き出している。自動車メーカーではこれを実現することも近くになってきたという。電機メーカーも車載を軸にこれを成長の源泉の1つとして動き始めている。

一方、日経平均株価も1万5千円を超え、資本市場も投資家の期待値と企業の努力目標の格差を詰めるという動きも出てきた。企業の企業価値拡大戦略を資本コストとROEの関係から明確に説明し、投資家はROE8%以上で成長力と株式還元姿勢のある企業に長期投資するというものである。

政治やマスコミがイノベーションの最も遅い変革地帯と言われているが、当事者が気付かない内に変革の波に流されないように気を付けるべきであろう。happy01