【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ジェットスター」から
2013/10/05
2013.10.3 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ジェットスター」から
新市場には周辺市場の共創と創造的視点が不可欠
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、新市場が違った市場を生み出す連鎖について述べている。
○格安航空会社(LLC)のジェットスター
欧米でのLLCの実績から「LLCが就航したら、その利用者の3割が大手航空の代替、7割が新規需要」だという。また、ジェットスターの輸送旅客数は昨年7月の就航から220万人を超えているという。拠点の成田空港では、国内旅客が8割増加し、低価格な旅行手段が、新しい観光需要を生み出している。
○低コスト実現の仕掛けが新市場を創る
出発時間帯などの需要によって料金が異なる仕組みが同社にはある。成田=関西線での早朝便は3290円と最も安い。それを使ったビジネスも生まれている。東京から片道900円の成田空港行きシャトルバスができた。また、前泊しても総額コストが下がるため、周辺ホテルの需要と、ホテルへの深夜便シャトルバスも誕生したという。さらにこれがジェットスターの利用者を増やすと言った循環が生まれ、新しいビジネスは互いを補完する関係となるという。
○シンプルな仕組みが新市場の可能性を見出す
ネット購買やチェックインなどの最先端技術を進んで活用。さらに単一クラスという仕組みが、空港施設の新しいアイデアを引き出すという。
例えば、天井をなくし、ラウンジなどの豪華な設備はないが、ネットカフェのような前泊を意識した施設を考えることができるという。これまでのビジネスを見直すきっかけとなっているわけだ。
コメント