【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:インド版『巨人の星』」から
2013/08/10
2013.8.8 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:インド版『巨人の星』」から
SPOKONを世界共通語に
コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、ニコニコ動画で8月1日からインド版『巨人の星』というべき『スーラジ ザ・ライジングスター』の配信開始の裏話を語る。
○立ち上げ人は東京五輪世代
三浦教授によると、このプロジェクトの立ち上げ人は、博報堂の宇都宮毅氏で、本人の命名による東京五輪世代(1964年生まれ)の思いが込められているという。
高度経済成長期、絶大な人気を誇った「巨人の星」。スポーツ根性もの、所謂スポコンものである。それが経済成長を続けるインドでは、当時の日本人が『頑張れば、よりよい生活を手に入れられる』という魂が理解されると宇都宮氏は考えたという。
プロジェクトはスポンサー不在で頓挫しかけたが、やはり東京五輪世代のANA(全日本空輸)の杉野健治氏の援軍で一気に実現への方向性がでたという。その後、劇中に乗用車や旅客機、小道具にスポンサーの企業ロゴを登場させる手法でインド進出企業を引き付け、ANA以外にもコクヨ、日清食品、スズキなどのスポンサーがついた。
○文化の壁
しかし、野球そのままでは受け入れられず、クリケットに変えた、その他、主人公の父がちゃぶ台をひっくり返すシーンも、食べ物を粗末にしてはならないということから、コップの水をひっくり返すことでおきかえたという。おなじみの大リーグボール養成ギブスも虐待を想起しないように、自転車のゴムチューブに置き換えた。
まさにグローバルマーケティングとして、標準化と現地化を押し進めた。SPOKONを世界共通語に仕様と宇都宮氏は進めているという。日本のコンテンツ産業の海外進出である。
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