【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:キャンパスノート」から
2013/06/17
2013.6.13 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:キャンパスノート」からから
利用後の観察で需要を探る
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、使い終わった商品を見て、新市場の創造の可能性が分かるという。
○キャンパスノート(プリント貼付用)
コクヨS&T(大阪市)が販売しているこのノートには、消費者視点での様々な工夫がなされているという。その需要の情報をユーザーが使い終えた100冊ほどのノートを自他の分け隔てなく定期的収集することで得ているという。
○定期収集で分かった需要
収集して分かったことは、プリントをノートに貼ることに苦労のあとがあること。更に言えば、プリントを張り付ける指導が教育現場ではあって、ノートを書くだけのものから「情報管理」に変えることまでわかった。さらに、ウェブ調査で中高生の9割以上が授業でプリントが配布され、46%がプリントをノートに貼っていることも分かった。だが、この中で86%が、プリントを切るのに面倒であると感じていることも分かった。
この調査や観察からB5判サイズでプリントを切らずに、紙の四隅に張り付けの目印を付け、やや大きめとした。また、かさばり防止なども考慮して商品とした。
2009年に発売し、大きな市場とまでは行っていないが、書くから管理するといったノートの用途を拡げた意義は大きい。西川教授は、こう指摘する:- 「消費の軌跡から、ユーザーの使用法や用途の変化の流れをつかみマーケティングに生かす努力をする」
ことがキーだという。
コメント