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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:4つの視点」から

2012.8.23  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:4つの視点」から

「消費者」「ソーシャル」「メディア」「流通」の4つの視点で市場検証

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、マーケティングの古典的な課題である、ニーズ、シーズをどちらに起点を置けば成功するのかといったといった問いに、シーズから起点での示唆を与えている。

【4つの視点での市場検証】

西川教授が言うには、シーズに適したシーズの基盤を創る、所謂、需要創造ができれば、シーズ起点でも良いというのである。統合的コミュニケーション戦略を企画する企業のやり方を同時に同教授は紹介している。

・消費者、ソーシャル(専門家やオピニオンリーダー)、メディア、流通の4つの視点で、その切り口が受容されるかどうか調査を行い、複合的に需要を検証する。

・その切り口が確実にメディアに露出し、消費者が行動を起こす情報に変化したとき、需要基盤ができる、という。

【ワコールの事例】

2010年にワコールの「下着による体のエイジングケア」キャンペーンがこの需要基盤の事例である。

ワコールの45年の研究やそれに基づく製品開発、店舗スタッフの高い採寸フィッティング力をシーズとして設定。こうした中、若い頃の体型を維持できている女性が、体形変化に応じて正しいサイズの下着を買い替えているという事実が分かった。ただ、そういった女性は少数派であった。

そこで、「ブラジャーは測って買わないとダメ」という消費意識をつくり、「ワコールの店で測って購入する」という行動に誘導しようと計画が進んだ。

4つの視点での検証:

  • 消費者:エイジングケアに興味が見られた
  • ソーシャル:専門家にもエイジングケアは支持された
  • 流通:店頭の販売員には、サイズを適切にアドバイスできると好評であった
  • メディア:取り上げる話題性があった

結果、好業績につながった。

西川教授がさらに指摘するのは、市場は変化することで、創造した需要基盤も変化するということを考えるべきだという。4つの視点の微細な変化を見逃してはいけない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「成功する朝活術⑤:冷静な思考を生かす」から

2012.8.22   日経産業新聞の記事「成功する朝活術⑤:冷静な思考を生かす」から

敢えてネットから離れて朝活

コラムの著者 池田千恵氏(CONECTA代表)が語る朝活の成功の秘訣の1つとして、ネットとの付き合い方を伝授している。

【早朝の冷静な思考を活用】

SNSの「おはよう」で池田氏は一日の覚醒のリズムをつくるのだという。さらにネットとの接続は30分と決めて切り上げる。それ以降は、あえて自分の頭を使って考える時間を過ごす。このことで、心身のバランスがとれて始業後の時間がより効率的に使えるという。また、ネットとの「つながり疲れ」の回避にもなるという。

「一人朝活」の場合は、正しい判断が出来る状態の朝を使って、前日の落ち込みや、心の乱れ、やり残した仕事を改めて整理し、今持ち合わせている能力を最大限に発揮できるように調整する。池田氏は、これを「セルフチューニング」と呼んでいる。

【交流朝活の時は、面識のない集会に飛び込むのも良い】

普段は人見知りする人も、前向きになれる朝なら思い切った行動を取りやすい。夜に比べ、会の終わりの時間が決まっているので挑戦しやすいという。

普段出来ない行動に挑戦するのも朝活の醍醐味のようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営①:制約をハンディにしない」から

2012.8.21  日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営①:制約をハンディにしない」から

女性、多様性が活躍する職場作りが業績向上のカギ

コラムの筆者 渥美由喜氏(東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長)は、不況の厳し時代だからこそ、人財能力を十分に出せる環境WLBを考えるべきだという。

【今こそ、筋肉質な職場に変える好機】

渥美氏は、ワークライフバランス(WLB)が取れている中堅企業は、この不況の中でも規模を問わず3割近くの売上高の変化を見せているという。近視眼的に見ればWLBは後回しにされがちだが、経営効率を上げ、生き残りをかけるという今だからこそ、筋肉質な職場に変えるチャンスだという。

【ワーキングマーザーなどのインタビューを通じて得た共通性】

渥美氏は、制約がありながら会社や社会に活躍する人たち百数十人(大半は女性)にインタビューして、以下のようなMRPUPという共通性に気付いたという。

MRPUPの法則

多くの場合、メンター(話し相手)、ロールモデル(将来の手本)、パートナー(夫や仕事相手)に恵まれ、そして優秀であるという。優秀とは、

①出会いを大切にする。誰からも学ぶ姿勢がある

②向上心に富む

③ワークにしてもライフにしても真摯に向き合う

ことだという。活躍する男性では①②は持ち合わせているが、③はかけているという。

さらに、ポジティブシンキングで切り替えが巧い。

【両性、多様な人たちがWLBに取り組めば効率が上がる】

WLBの効用は、

①優秀な人材の確保

②従業員の勤労意欲の向上

③業務の効率化

④多様な視点をビジネスに活用できる

だという。渥美氏は、このコラムを通じて具体的なWLB経営について語る。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:コンビニに必要?この商品」から

2012.8.16   日経産業新聞の記事「眼光紙背:コンビニに必要?この商品」から

客層の変化による問題

コラムの筆者は、夏休みで子供たちがコンビニを使い際の親の心配について触れている。

【20年ほど前のコンビニ】

コンビニのターゲット層は、若くて一人暮らしをする男性を想定していた。おにぎりやお弁当、冷たい飲料などの即食性のある品ぞろえで「若者の冷蔵庫代わり」であった。

【主婦層やシニア層へターゲットを展開】

今や、加工食品のPB(自主企画)商品や生鮮品を強化することで、意識的に主婦層やシニア層にターゲットを拡大している。また、東日本大震災後、コンビニは社会インフラとしてその機能が認識された。

となるとコンビニも、社会性を持ち始め、たとえ売れ筋でも商品の内容が問題となる。コラムでは、成人雑誌が、子供に与える影響があると、お母さん方で不快感があるという。商品系列までの考える時代となっているようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:簡単商品にヒットの芽、手間もコストも低減」から

2012.8.10  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:簡単商品にヒットの芽、手間もコストも低減」から

高齢社会における商品化の基本

コラムの著者 関沢英彦氏(博報堂生活総合研究所エグゼクティブフェロー・東京経済大学教授)が解説するのは高齢社会での商品企画のあり方である。

【高機能による「複雑化」からコストが下がる「簡単化へ」】

最近は、「簡単化」を目指した商品が増えているという。

○オフォス商品

  • 冷暖房の効率を上げるガラス:従来は複層ガラスを導入したり、遮熱フィルムを使ったりしたが、単純に屋内からもう一枚ガラスを重ねるだけという新製品。
  • 「置くだけのパーティション(間仕切り)」:部署間の異動によるオフィスの間仕切りには従来変更にコストと手間がかかる。この製品は机に間仕切りを置くだけで、各席の独立性を保つ。

○食品市場

  • 惣菜調味料:紙の容器に食材と惣菜の素を入れて電子レンジでチン。「もう一皿」が出来上がってしまう。

○軽自動車

  • 車いすを簡単に載せられる軽自動車:通常はメカが複雑な車いす搭載の車を、アルミのスロープを伸ばすだけで、車いすや洗濯乾燥機などを載せることができる。

この他、タブレット端末をレジやPOSにすることなど、これまで複雑であった機能を単純化して、コストを下げることで、我が国だかでなく、途上国などでも商機が得られると、関沢氏は語る。happy01