【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:生命教育、没後25年、広がる共感」から
2012/08/20
2012.8.8 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:生命教育、没後25年、広がる共感」から
脳学者養老猛司氏の先輩、解剖学者三木成夫氏への共感
コラムの著者 川崎由香利氏(ジャーナリスト)が語る解剖学者 三木成夫氏が唱えた生命教育に焦点を当てている。
【没後25年にクローズアップされる三木成夫氏】
血管の音や「ドクンドクン」という心臓の拍動音を大音量で流し、そのリズムを体感させる生命教育。今も名物講義として、動画投稿サイトに講演の音声がアップされ、講演集も出るという。三木成夫氏の晩年の講義である。(▶参考)
三木氏は、脳とこころは別物とした「唯臓論」。生命40億年の進化過程を臓器に重ね、身体を輪切りにしてそのつながり方を図解する見せ方(「胎児の世界」同氏著)で、一部には有名であるがブームにまでは至らなかった。
【植物系と動物系の内臓器官の分類】
三木氏は、
- 「植物系」:消化、循環、生殖を役割とする内臓器官
- 「動物系」:刺激に反応する脳や感覚器官、筋肉
に分けてとらえた。三木氏によると、植物よりも動物の方が高度であると考えがちだが、意志とつながる「動物系」ではなく、感情とつながり自然界のリズムと調和する「植物系」に生きる力があると見た。
このことを三木氏は、「思う」という象形文字に例え、思うことはこころが脳を支えている状態だという。脳が単独で働く意思や目的だけに働かされた生命は閉塞するという。こころを十分に働かせた後、思考して行動することが生命力をつなぐと考えた。深い洞察である。
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