【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米で2つの石油革命」から
2012/05/31
2012.5.25 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米で2つの石油革命」から
テクノロジーが消費を減らし自給を高める
コラムの筆者が語るのは、世界最大の石油消費国である米国で歴史的な産業上の2つの革命が起ころうとしていると指摘する。
【第一の革命:ガソリン需要の低下:自動車の保有台数の増加が止まった】
米国の石油消費量の半数近くを占めるガソリンの需要が2007年をピークに減少傾向に転じた。保有台数約2億5千万台で中国の2倍以上もある自動車の増加が止まったことが要因である。
【第一の革命:ガソリン需要の低下:買い替え需要は省エネタイプ】
さらに買換え需要は、燃費の良さを最優先するようになり、2億5千万台が年々、低燃費車に代わってきている。その結果、米国のガソリン需要は、昨年最も盛り上がった6から7月に日量930万バレル台となり、2007年の同時期に比べて30万バレルも減った。
【第二の革命:米国内の石油生産量の増加】
もはや増えることはないと思われていた米国内のメキシコ湾岸の海底油田の稼働が増加して、天然ガスを追いかけるように硬い岩盤層から「シェールガス」の開発も増加した。今年4月に600万バレルに回復、2000年以来の生産量となる。さらに隣国カナダのオイルサンドから生産された石油もパイプラインで大量に流れ込むことになった。
この2つの革命で、差し引き米国の原油自給率は高まり、天然ガスまではいかないが、米国内の原油価格も欧州やアジア地域に比べて格安となる。結果、米国の経済力が高まるという。化石燃料の資源に乏しい我が国での影響も大きくなる。
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