【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:不確定性原理の修正で競争激しく」から
2012/01/26
2012.1.23 日経産業新聞の記事「眼光紙背:不確定性原理の修正で競争激しく」から
基礎理論から応用へ世界で競争激化
コラムの著者が取り上げているのは、量子物理学の基本理論として出てくる「ハイゼンベルグの不確定性原理」に欠陥があることを、名古屋大学の小澤正直教授らが証明したことだ。(▶参考)小澤教授らの不等式を2003年に提案、今回その正しさが証明されたことにある。
この理論を応用すると、産業の発展に大きく寄与するという。その1つが、盗聴不能な量子暗号技術の高度化や現在のスーパーコンピューターより桁はずれに高速な計算ができる量子コンピューターの実現に道を開くことになるという。小澤教授の理論を使えば、量子情報を測定するときの誤差を測るという、従来不可能とされていたことが可能となる。量子情報が、測定したり、生業したりするための「物差し」や「道具」が揃うことになる。
基礎物理学で日本の大学で大きな成果が出たことは快挙である。しかし、産業界も、この基礎理論を応用するところで世界のリードを行う必要があろう。物理に国境はない。世界の最先端の研究者や技術者がしのぎを削る段階に入ったといえる。