【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:東京建物『すてないくらし』廃油回収、不動産会社が支援」から 

2024.2.16  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:東京建物『すてないくらし』廃油回収、不動産会社が支援」から

循環社会を分譲マンションまで広げる意義

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が紹介しているのは、昨年末から東京建物が開始した分譲マンションでの廃棄物を削減する「すてないくらしプロジェクト」である。オフィスビルや商業施設では進んでいる廃棄物削減を分譲マンションまで広げる取り組みである。

◯他の不動産会社との連携など課題

自社物件のオフィスや商業施設では廃棄物の量がまとまれば有価物として回収されることで、テナントなどに資金的メリットがある。分譲マンションでは量がまとまらず、さらに地域行政が無料回収することも多くコスト面での意識が働きにくい。高岡教授が紹介する事例は東京建物がブリリア多摩センター(全530戸)で実施した廃食油回収のトライアルである。

分譲マンションの共用部に回収ボックスを設置し、管理組合理事会がポスターを工夫して積極的にアピールした結果、1ヶ月間で約45Kgの廃食油が回収できたという。これは年間概算で杉100本分が吸収する二酸化炭素量に相当するのだという。

3ヶ月の試行期間で予想よりも多くが回収でき、同マンション理事会でも活動を継続することになったという。このような活動でのキーとなるのは回収量で、200〜300戸のマンションであれば費用負担なく回収できる目処がたったという。課題は、少ない回収量を他の分譲マンションの不動産会社と協力できるかで、活動の導入を解決できないかという。

これまで捨てていたものを「資源」として捉え直し、サーキュラーエコノミー(循環型社会)を分譲マンションまで広げることは、人々の意識・ライフスタイルを変革することになるかもしれない。高岡教授は今後の取り組みに期待している。🍽️🏙️🛒👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:本当に売り上げ至上主義か」から

2024.2.15 日経産業新聞の記事「眼光紙背:本当に売り上げ至上主義か」から

顧客軽視で利益や売上重視の前時代的な経営

コラムの著者は、昭和で企業経営で「売上至上主義」という言葉があったが、2つの不祥事がこの言葉をレトロに感じさせないという。損保保険ジャパンと中古車販売大手のビッグモーターの不祥事である。両社とも顧客を軽視し、売り上げあるいは利益を優先した経営で今回の不祥事を招いている。

○利益の出ない自賠責保険の獲得にこだわったのはなぜか

コラムの著者によると、損保保険ジャパンはビッグモーターから自動車保険の不正請求をしている可能性を認識しながら、事故を起こした保険契約者の自動車をビッグモーターの修理工場に紹介し、その見返りに自動車損害賠償責任保険(自賠責)の契約を得ていたとされている。

損保保険ジャパンのトップライン(正味収入保険料、一般企業の売上高相当)偏重の社風があるとされている。ビッグモーターとの取引を打ち切れば自賠責の契約が他社に契約を奪われるという危機感から不祥事に繋がったという背景もあるという。

自賠責は加入が義務付けられている強制保険である。だが、日本損害保険協会のウェブを見ると、自賠責には保険料の利潤は含まれていないとされている。なぜ、損保保険ジャパンが利益の出ない自賠責の獲得にこだわったのかの理由が見えてこないという。🚕🚗💥💡☀️📱📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『因果応報』を考える」から

2024.2.16  日経産業新聞の記事「Smart Times:『因果応報』を考える」から

目先の売上も重要だが良き未来をもたらすための「原因」をつくろう

コラムの著者 柴田 励司氏(インディゴブルー会長)は、仏教用語で、ことの善悪に関わらず全ては自業自得という「因果応報」をよく考えるという。では、経営者として「因果応報」をどう行動に移せば良いだろうか。

○今は変えられないが、未来はことができる

柴田氏は最近、経営を考えるときに「因果応報」について考えるという。「因果応報」は良しも悪しきも全て自分の行いによって生み出されたものという意味で、売上の低迷、トラブルの頻発、社員の離職などの問題を抱えている会社の経営者は再建計画やその実行を考える前にやるべきことは、経営者自身の行動やあり方を反省することであるという。

殆どのトップを務める人であれば経営管理に関する知識やスキル面については申し分ないが、自分の心持ちはどうであったか、ここに向き合ってほしいと柴田氏は勧めている。また、経営者の失敗談を聞くと、次の3つの要因に集約されるという。

  • 虚栄心:
    • 自分が優れた経営者であることを社内外に訴えたいがために企業買収や投資をしていないか
    • 買収にあたり、そこ企業以上の高値で引き受けて、のれん代償却に苦しんでいないか
    • 華美なオフィスに移転し、社員たちに自社の実力を勘違いさせていないか
    • 不必要にメディアに露出して浮かれていないか
  • 社内軽視:
    • 権限委譲を口実に社内より社外のさまざまな活動に時間を無駄にしていないか
    • 社内の意見に耳を傾けず、社外の意見ばかり重用していないか
    • 自社員のことを他社人材と比べて卑下していないか
  • 保身:
    • 自分に意見する人を遠ざけていないか
    • 優秀な人材を主要な職位から外していないか
    • 自分の主張に反する意見に対して感情的に対応していないか

これらを放置するとトップがやっている行動だからと幹部が悪いことを真似することが出てくる。会社のタガが外れ、結果として社業が傾くことになりかねない。商品やサービスそのものに力があるとむしろ厄介である。さらに、この影響が現れてくるのに時間がかかるため気がついたときにはかなり重症になっているという。

結果には必ず原因がある。この原因を潰さない限り良い結果は得られない。目先の売上確保ももちろん重要であるが、良い未来をもたらすための原因作りを忘れないようにしたいものだと柴田氏は示唆している。💴📈📉👨👧📈💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:ウッズと創る未来のスポーツ」から

2024.2.15  日経産業新聞の記事「WAVE:ウッズと創る未来のスポーツ」から

ゴルフを「屋内アリーナ」「リーグ戦」「データ活用」で革新的なスポーツへ

コラムの著者 宮田 拓弥氏(スクラムベンチャーズ代表)は、ゴルファーのタイガーウッズが立ち上げたTmrw Sportsに出資したという。Tmrw SportsはICTをフルに活用し、通常のゴルフコースのような屋外ではなく、室内のアリーナでプレーを行い、全く新しいゴルフリーグを運営するスタートアップだという。

◯スーパースター、タイガーウッズが志向する新スポーツ

 宮田氏によれば、ゴルフは新型コロナウイルス禍で最も成長したスポーツの1つだという。米国のPGAは2021年に前年比37%増の約2400億円の売上増を記録したという。2022年からは軍事用のレーダーシステムをもとに開発されたトラックマンと呼ばれる弾道計測器がゴルフツアーに全面的導入された。この機器の導入は、テレビ中継などで全てのショットが見えるようになり視聴者は新鮮な視聴が体験できるようになった。

ゴルフはサッカーやバスケットボールのようなスポーツとは異なって、プレーヤーがバラバラにプレイする。これではテレビ放送では中継が難しい。そこで、Tmrw Sportsは専用屋内アリーナでプレイをする。ティーショットは、巨大版のシミュレーションゴルフ場で、弾道、回転数で正確に分析され、仮想空間のコース映像の上で、新しい映像表現としてビデオゲームのように映る。パットは、ホールごとに自在に形が変わる特殊な機械式グリーンが使われる。

試合は、「リーグ戦」でMLBのように各地に本拠地を置くチームにより、リーグ戦試合が行われる。当初は全米6都市にチームが設置され、スポーツの垣根を超えて、個人や団体がオーナーとなる。全てのプレーヤーの心拍数などがモニターされ、データ分析が使われる。

スーパースターであるタイガーウッズが未来に向けて創造するスポーツはデジタル時代のファンにどこまで受け止められるか、宮田氏は期待している。🏌️🏌️‍♀️⛳️📺📱📉📈💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:誰が街を担うのか」から

2024.2.6 日経産業新聞の記事「眼光紙背:誰が街を担うのか」から

観光列車「坊っちゃん列車」が問題に

コラムの著者は、道後温泉と松山市内を結ぶ観光列車「坊っちゃん列車」の行方で起こった問題に言及し、地域での経済活動をどう担うのかというどこにでもあり得る問題に焦点を当てている。

○各関係者の当事者意識が問われる

コラムの著者によると、道後温泉と松山城を擁する松山市で、街を舞台した夏目漱石の小説と歴史にちなんだ観光列車「坊っちゃん列車」の行方をめぐって問題が2023年11月に起こったという。

坊っちゃん列車は明治時代に導入された小型蒸気機関車を模したディーゼル機関車だという。2001年から、道後温泉と松山市中心部を結んできた。だが、運転手不足を理由に2023年11月、伊予鉄道グループが運行を中止した。運行中止の反響は大きく、松山市は関係者を集めた「考える会」を開催。会の席上では運転再開を求める声が多く出たが、伊予鉄道グループは採算を考えた場合累積赤字が14億円に上るとして、私鉄の企業努力の限界を超えていると主張。松山市がコストを負担してほしいと要望した。この街の観光資源である道後温泉本館や松山城の運営は松山市で資金負担の矛先が向いたのは、坊っちゃん列車の運行効果もあるという考えである。

果たして税金を投じるべきか否か。同市のアンケートでは市民の7割が公的支援を支持していた。それでも松山市が「持続可能な運行方法を考えるべきだ」として支援には動かなかった。その後伊予鉄道グループは「乗務員確保の目処がついた」として、3月20日から運転再開を決めた。問題は現在棚上げ状態であるが、観光資源の担い手の分担をどう考えるかに一石を投じた。街を一人で担うのではなく、それぞれ関係者の当事者意識で問題を解決するべきだと、コラムの著者は示唆している。🚂♨️🐈💡☀️📱📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵