【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:世界驚かせ大谷選手の偉業」から

2024.9.22  日本経済新聞の記事「社説:世界驚かせ大谷選手の偉業」から

大谷選手の活躍は日本の次世代の育成を考える上でのヒントになる

米大リーグ、ドジャーズの大谷翔平選手がシーズン「51本塁打、51盗塁」を達成した。これはメジャー史上初の大偉業で、「40本塁打、40盗塁」でさえ、到達したのは大谷選手を含めて6人しかいない。偉業を讃えるとともに、社説によれば、大谷選手の挑戦心、向上心が夢を持つ子ども達を勇気づけているという。突出した才能が世界で活躍できる環境づくりに向けた道標にもなると示唆している。

○つまづきを許容する寛容さも大切

社説が語るように、大リーグ7年目となる大谷選手の今シーズンは順風満帆とは言えない状況からスタートしている。ドジャーズへの移籍という環境の大きな変化。肘の手術で投打の「二刀流」を一時的に断念することになった。さらに3月には元通訳の違法賭博問題が発覚した。

しかし、大谷選手は、心中にある不安や重圧を抱えながらも、それを感じさせない活躍である。変わらぬ謙虚な人柄と笑顔も人々を魅了し続けている。大谷選手が今年目標にしていたプレーオフへの進出も決まった。たとえ野球ファンでなくても引き続きエールを送りたい人である。

大谷選手の活躍は、日本の若年層の人材育成を考える上で人になると社説では示唆している。現在の日本の学校教育は学力などの格差が小さいが、個性や長所を伸ばす素地に乏しい。「ギフテッド」と呼ばれる特異な才能がある子ども達が学校教育に適応できず、悩みを抱えるケースもあるという。

スポーツだけでなく、一人ひとりの興味関心に応じて科学技術や文化活動に取り組める環境を増やさねばならない。つまづきを許容し、気づきを与える寛容さも大切であろう。広い世界に挑む積極性も育成すべきであろう。主要国中、調査によれば日本の高校生の「内向き志向」は顕著だという。海外留学や進学を後押しする奨学金制度の拡充など環境整備が必要である。そして多様な人々の中で切磋琢磨し、成長を続ける。スーパースターの背中から学ぶ点は多いと、社説では言及している。⚾️🎤🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:巨大テック規制、転換点に」から

2024.9.20  日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:巨大テック規制、転換点に」から

巨大テック企業が目標価格設定から監視価格設定に変えた?!

コラムの著者 ラナ・フォルーハー氏(FINANCIAL TIMES グローバル・ビジネス・コラムニスト)が指摘するのは、この数週間にデジタル経済を統制する世界各国の取り組みが歴史的な転換期に入ったと主張している。その背景に、巨大IT企業だけが産業界の特異な存在であるために特別なルールが必要という考えではなく、従来型企業の指針と同様に独占禁止などのルールを適用すべきだという主張に変わったことだという。

○国民の自由や差別が内在するテック企業のアルゴリズム

フォルーハー氏によれば、直近では米当局と米Googleの間で3件目の反トラスト法訴訟が始まったことや、EUがGoogleと米Appleに対してきぶしい司法判断を示したことだという。今夏、米連邦地方裁判所がGoogleの検索事業が反トラスト法違反だとの判決を下した。さらにFTC(米連邦取引委員会)がオンライン上での消費者に対する価格差別について調査を開始したという。また、フランス当局が通信アプリ「テレグラム」の創業者パベル・ドゥーロフ氏を逮捕した。人気歌手のテイラー・スウィフト氏がSNSでオンライン上の偽情報を批判するとともに、民主党の大統領候補、ハリス副大統領を支持すると表明した。スウィフト氏が注目されるのは、トランプ前大統領を支持しているかのようなフェイク画像がAIで生成され、トランプ氏が再投稿して、この一部始終が大々的に報道された背景がある。

フォルーハー氏は、デジタルプラットフォームを一般市民の役立つ本来の状態に戻すために必要な規制を作り、法的に解決するには数年かかると予想している。これまで巨大テック企業が支配力を固めるために展開してきた主張は徐々に覆され、市民側には徐々に勝利が得られてきている。その背景に、巨大IT企業はこれまで特異な存在を全面に出し、特別なルールが設けられて然るべきという主張が誤りであったことが明白になったことである。ECサイトやデジタル通信関連事業も、既存のこれまでの企業と同様なルールに則るべきだとする主張に変わってきている。この変化の契機は、Googleが違法に市場を独占しているという連邦地方裁判所の2つの判決による。3件目の訴訟は9月9日に開始され、より踏み込んで、オンライン広告の仕組みに注目しているという。

Googleはメディアや出版社、広告主を監視する能力を持っている。自社の広告ネットワークを優位にするために広告料金を抑えて、自社の広告事業を強化している疑いがある。さらに同社の監視はユーザーのオンライン行動に関するほとんどを収集する能力を持っている。広告主は集められたユーザーの情報を元に、様々な商品やサービスの価格を対象者によって変えることができる。例えばビジネスで出張経費を正規料金で払うことが多いことを知って、対象者のビジネスピープルのホテルの宿泊費が割高であっても請求するといった違法が行える。

FTCはアルゴリズムを利用する価格差別の本格調査に乗り出すと声明を発表している。その中で「自発的に提供された情報を透明性の高い方法で商品やサービスの価格設定に使うことは問題ないが、『今やスマートカーから掃除ロボット、ポケットの中の携帯電話に至るまで、複数の機器からのデータ収集が一般的になった』と分析している」と述べている。これが長じると、巨大テック企業のプラットフォームはネットワーク効果を梃子に、ヘルスケア、食品小売、自動車、AIといった自社が所属する業界と無縁の場所に堀を作って競合を締め出すことができる。

いずれにしても、転換点を迎えてることは、フォルーハー氏によれば明確だという。📲🚀🏢💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:研究システムに必要な国際評価」から

2024.9.19  日本経済新聞の記事「私見卓見:研究システムに必要な国際評価」から

先進科学立国の諸外国も国際評価の政策で活性化

コラムの著者 永野 博氏(政策研究大学院大学客員研究員)によれば、日本の科学技術・イノベーション基本計画が2026年度から第7期に入るが、次期の計画を立てる前に、これまでの計画の実施状況の評価から始める必要があるという。

○翻訳AIが発達し国際評価で行う英語での手間が軽減

永野氏によれば、国家レベルの政策の評価は複実で簡単ではなく、評価を自国内で行なって本質的な課題に触れることができるのかといった問題もあるという。各国政府は、国家間の競争が激しくなる中で、より安全で幸せな国民生活を実現するために適切な進路を指し示す政策の策定にしのぎを削っている。そこで優れた政策の立案のためには国外からの客観的な政策・システム評価が求められることになる。

研究システムの国際評価を受けて成功した事例としてドイツがある。ドイツは東西ドイツ統合後、研究を含め国全体の活動が低迷していた1990年代末に、基礎研究や産学連携について国際委員による委員会を設置して評価を進めた。評価の結果、マックス・プランク学術振興協会と大学の関係が遊離しているので協力すべきだという提言がなされ、ドイツの研究活動の活性化につながったという。

現在、評価を行う国際組織として、経済協力開発機構(OECD)の活動が挙げられると永野氏は語る。OECDは依頼のあった国の科学技術・イノベーション政策の評価を行い、提言を公表する活動を継続している。スウェーデンやドイツもすでにOECDによる評価を受け、提言に基づいて、各国政府の研究投資の最適化や変革を成功させるための迅速なアプローチなどの改革に取り組んでいるという。

しかし、日本国はこれまで評価する能力が国内に十分にあるとして、国際的ではなく国内の人材が評価活動を行なっている。だが、研究開発力の低下が指摘されている今こそ、外部の目で第3者から研究システム全体の評価を行うべきではないのかと永野氏は提言している。これまで国際評価の公用語は英語で、翻訳の手間がかかるが、AIによる翻訳などで大幅に改善される。永野氏は日本の研究開発力の向上のために、国際評価が必要だと強調している。💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇩🇪🇸🇪


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:日本発エンタメ、世界射程に」から

2024.9.18  日本経済新聞の記事「社説:日本発エンタメ、世界射程に」から

エミー賞で「SHOGUN 将軍」がドラマ部門など18冠

米テレビ界で毎年優れた作品を選ぶエミー賞で、日本の戦国時代を描く時代劇で、俳優やスタッフとして多数の日本人が参画し、今回の栄冠に輝いた。社説によれば、日本のエンターテイメント界の人材や技術の厚みを示したという。社説では世界市場を射程に入れたコンテンツ産業の育成に日本政府や企業も力を入れるべきと示唆している。

○韓国では学校の整備など人材育成に力を入れている

社説では、この作品は主演男優賞に選ばれた真田広之氏がプロデューサーも兼ね、日本人の価値観や美意識などを作品にきちんと反映させたという。インターネット動画では玉石混交の中で、本物志向をで高品質な作品づくりは見た人の心を捉えたのではないかと社説では示唆している。

国内のコンテンツ制作業界も、世界に通用する作品づくりに挑んで欲しいところである。この作品の制作は世界規模のネット配信会社で潤沢な資金と市場を持っている。制作業界の関係者もネット配信会社の環境は魅力的に映るだろう。日本の制作企業としては、海外出身者を含めた多様な人材の登用、普遍的なテーマを持つ企画の選定、作品に見合った俳優の起用などがキーであろう。

日本政府としてもコンテンツ産業を輸出産業として一層支援を含め伸ばすべきで、韓国の先例があるように人材育成に力を入れ、世界での活躍を目指したい。💴🎤🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵🇺🇸🇰🇷


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:ベテラン社員に依存するな」から

2024.9.18  日本経済新聞の記事「私見卓見:ベテラン社員に依存するな」から

社員を自社のみならず業界の目線で価値判断を

コラムの著者 小島 雄一郎氏(いまでや 社外取締役)は、自己の持っているスキルを「自社(業界)で必要なスキル」「他社(異業種)で必要なスキル」「どんな会社(業種)」でも必要なスキル」のバランスを考え企業経営することが、会社や業界全体が閉鎖的な「村社会」に陥っていくことから避ける手段となることを示している。

○村社会を脱し世界へ

小島氏によれば、経営者は、自社で働いてもらうのだから、自社に必要なスキルを備えてほしいと考えるという。しかし、極論いえば、自社のスキル中心は社員のキャリア形成を妨げることもあるという。つまり、長くいる社員ほど、スキルが限定的になり、自社に依存する度合いも高まっていく。異業種でも活躍できるような社員は減り、業界全体が閉鎖的で排他的な「村社会」を作るようになる。いわゆる「業界ルール」のような習慣が蔓延った状況である。

村社会に陥るのを避けるには、経営者が社員を自社にとっての価値でしか見ないところに端を発している。自社だけでなく、市場価値で判断できることがキャリア形成を向上させ、村社会を作らせないことにつながる。

リスキリング(学び直し)のキーワードとして「脱・会社依存のススメ」がある。社員が会社依存から脱出する意識はこれまで語られているが、忘れがちなことは経営者の意識改革で、ベテラン社員依存の意識を変えることなのである。ベテラン社員だけでなく異業種からの転職社員も含めてバランスよく評価をしなければ、会社全体の新陳代謝が進まない。村社会から自社や業界が抜けるには、経営者のこのような意識改革も重要なのであると小島氏は指摘している。💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵