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【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews> 人間の知は高度ではない?」から

2025.8.17  日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews> 人間の知は高度ではない?」から

AIが突きつける現実

コラムの著者 青木 慎一氏(日本経済新聞社 編集委員)によれば、次に来る文字や単語を統計的に「推定」することで、人間の知性や言語理解を再現できると、ICTの基礎を築いた米国の研究者、クロード・シャノン氏はこんな論文を1951年に発表している。当時は、従来の常識を外れていたため批判を浴びた。しかし、生成AIの基盤をなす「トランスフォーマー」技術は、同氏のアイデアを汲んだもので、その先見性が再評価されているという。

○クロード・シャノン氏が70年前に批判を浴びたアイデアが現実に

青木氏によれば、シャノン氏の流れから文脈に知った推定を可能にするなど様々な工夫が施されているが、生成AIは高性能の「単語予測マシン」であると言えるという。しかし、AIの性能は凄まじい進化である。今では司法試験や医師国家試験、大学入試など高度な知性が要求される問題を解ける。推論能力を高めた最新の高性能モデルは、数学オリンピックで金メダルが取れる実力に達している。多くの人間が対抗できない。

青木氏は、ここである疑問にぶつかる。次の単語を的確に予測できれば、多くの知的活動で最高位のレベルに達することができるのではないかと。実は人間の「知」の多くは大したことはないのかもしれない。

私たちは過去の経験や知識から似た問題や状況を探し、解決策を見出している。となれば、ほとんどが、パターン認識と類推でしかない。そのために知識や解法を学んで蓄え、本を読み、考えを巡らせてきた。だが、直線的でない、大きな飛躍を伴うイノベーションが必要だが、多くの知的活動には、そこまでは求められない。

人間は、自分たちの存在や知を神格化しがちだが、それは間違いなのだろうと青木氏は語る。AIの進化は、残酷な現実を突きつけている。現状を認識した上で、どんな能力や知識を身につければ良いか。個々人に委ねてしまうのではなく、社会として考えなばならない時代ではないかと青木氏は提案している。🧠🌪️☁️💡🎓🧠🏢🗻🔥🌳🎓💡💬📻⚡️🏙️🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「〈ビジネスTODAY〉新興、PEファンドと成長」から

2025.8.15 日本経済新聞の記事「〈ビジネスTODAY〉新興、PEファンドと成長」から

レジル、ベインがTOB

コラムの著者 山田 彩未氏、小山 美海氏(日本経済新聞社)によれば、マンション向け電力販売のレジルは8月14日、米投資ファンドのベインキャピタルによるTOB(株式公開買い付け)で株式を非公開化すると発表した。買収額は500億円規模。新興企業向けの東証グロース市場は投資マネーが不足する中で、スタートアップがPE(プライベートエクイティ、未公開株)ファンドと組み、成長を目指す動きが本格化してきたという。

○非公開化で投資しやすく

山田氏、小山氏によれば、レジル自身、東証グロース市場に上場したばかりで、ベインのTOBに対して賛成意見を表明している。発表を受けて、レジルの株価は急騰し、8月14日の終値は、前日比24%高の2574円に上がり、時価総額は490億円となった。

この動きの背景にあるのが、買い手が不足している東証グロース市場の状況にあるという。時価総額が小さいと、グロース上場企業には機関投資家の買いが入りにくく、売買の中心は個人投資家に限定されていく。成長投資で利益が伸び悩むと株価が上がりにくく、企業は大胆な政策を取りにくいという。

未上場の新興企業では、早期の新期株式公開(IPO)よりもPEファンドと組むことを優先する動きが出てきている。🎧🧠📺💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:米新法を機にデジタル通貨の議論深めよ」から

2025.8.13  日本経済新聞の記事「社説:米新法を機にデジタル通貨の議論深めよ」から

不正防止や実態把握のために国際協調を急ぐべき

社説によれば、ドルに価値を連動させるステーブルコインとよぶ暗号資産(仮想通貨)の普及を狙って米国では規制を整える新たな法律(GENIUS法)が成立したという。デジタル通貨としての信頼性の向上を狙う内容で、金融のイノベーションを促す効果が期待できるという。トランプ政権はデジタル通貨でもドルの国際準備通貨としての地位を固めるという。しかし、海外での急激な普及は、それ自体で世界の金融市場を不安定に落とし込む可能性があるという。

◯自国通貨の信用が低い国の一部でもドル建てのステーブルコインは有用

社説によれば、これまでの仮想通貨は、裏付け資産を持たないものが多く、乱高下しやすかった。これに対してステーブルコインは、法定通貨などを裏付けとして、価格が安定すると言われている。成立した法律では、発行者に対してドル建てコイン1ドルにつき同じ価値のドルや短期の米国債などを準備資産に持つように義務付けている。定期的な資産開示やマネーロンダリング対策も課すという。これらが機能すれば、仮想通貨に対する法定通貨に準ずる信頼が生まれ、通常の商取引の決済手段として広く使える可能性がある。

だが、匿名性が高いだけに国際的なマネーロンダリングの対策を整えないと、テロリズムや犯罪を助けることになりかねない。また、既存の金融市場を不安定にする要因もある。国境をまたぐ決済手段とすて利活用が期待される反面、各国の当局がコインの流れを把握できねばならないだろう。🪙🧠📉📈🗳️💡👩👨🚀✒️📕📗💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇦


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「Deep Insight:日産とMSの顧客創造」から

2025.8.14   日本経済新聞の記事「Deep Insight:日産とMSの顧客創造」から

顧客との対話が価値創造の起点

コラムの著者 中山 淳史氏(日本経済新聞社 コメンテーター)によれば、世界で人員削減が相次いでいるが、日産と米マイクロソフト社(MS)は共に2万人の削減を行うという。日産は、米国や中国で販売が低迷し、日本の追浜工場も操業を維持できない状況である。MSはいたって好調であるが、AI時代のビジネスモデルを先取りすることを経営陣は考え、空白を作らず顧客との接点のあり方を模索し始めている。

◯両者の人員削減は共に2万人だが、業績が大きく異なる

中山氏によれば、象徴的な2社だが、エンジニア(技術者)を削減対象にしている点も共通している。MSではAIがすでに多くの技術者の領域で相当な勢いで侵食が始まっているからだという。だが、一方的にAIが人間全てを職場から追い出そうとしているのではない。技術者を削減する一方で、MSが重視するのはマーケティング分野である。つまり、顧客との接点に関連した分野の人材であるという。人間の役割や、AIとの分業の構図が見えてきたということである。開発やインフラへの巨額投資は継続するが、本当の価値創造の現場が企業や個人から成る顧客との接点にこそ開けている、と気付き始めたのかもしれない。

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【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:『農業を守る』政策へかじを切れ」から

2025.8.13  日本経済新聞の記事「私見卓見:『農業を守る』政策へかじを切れ」から

「農家を守る」から「農業を守る」へ

コラムの著者 田中 暢彦氏(経営コンサルタント)によれば、昨今の米価高騰などの対応で「農家を守る」という言葉が使われるが、中小規模農家の多くは黒字ではない。また、若年層の担い手を増や支援も小規模就農に多少の支援を受けてもリスクと苦労を負わせるには無理あると田中氏は語る。そこはもはや「農家」ではなく、産業としての「農業を守る」農政への転換が切羽詰まったものだという。

◯農政も製造業など第2次産業と同様にゾンビ企業の市場からの退出といった論調が必要ではないか

田中氏によれば、確かに他の産業では、過剰債務や市場ニーズが合わない「ゾンビ企業」は市場から退出する支援が存在する。つまり生産性が低い企業は、経営資源を経営能力の高い企業に移管、移譲、継承を促す支援がある。このような視点が農政にも必要だと田中氏は説いている。

農産物を扱う、大手小売業者や商社などに農業への新規参入を促す支援をすべきだという。農家は所有する農地を出資し、企業の株式に交換する。農家が望めば、企業が社員として雇用する。これによって経営能力、販売能力、調達能力の高い事業者が農業に参入し、好ましい競争環境が生まれる。地域コミュニティーの保全や耕作放棄地の防止、農家の相続も格段に容易になろう。

また農地法による新規参入者の農地取得制限の撤廃と手続きの簡素化を田中氏は提案している。現状のままでは、農地法は農地保護の役割を終え、農業を疲弊させる元凶にもなりかねない状況だという。さらにDXの推進や固定費化している高価な農機を変動費化して負担を軽減し、レンタル、リース業の参入を促す。そこには作業効率の向上のため、農業事業者間の連携と協業が不可欠で、その促進にも日本政府が先導すべきだという。🚜🌾🧑‍⚕️👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵