利用例

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:幸福度を上げよう」から

2023.8.7 日経産業新聞の記事「Smart Times:幸福度を上げよう」から

顧客、店員、生産者は対等である英国方式

コラムの著者 古市 克典氏(Box Japan社長)が語るのは30年前にイギリス、今年6月にも4週間をヨーロッパに過ごし、顧客と店員、生産者の関係が全く変わっていないことと、日本の商習慣との差異について語っている。

○消費者と生産者がそこそこの完成度で満足することに秘訣が

古市氏によれば、日本の商習慣とはことなり顧客は神様ではなく、店員や生産者と対等で、場合によっては物やサービスを受け取りたい顧客が店員や生産者に気遣いをするという。

古市氏が事例を2つ紹介している:

  • イギリスやスイスのレストランで:お箸を依頼してすぐに持ってこないのでイライラ。隣の客は厨房まで出向いて子供用のスプーンとフォークを手に入れているのを見て、厨房まで古市氏は出向くとお箸を渡してくれた。欲しければ取りに来いというのが流儀のようだ。
  • イタリアのアパレルショップで:ハンガーに掛かっている服を触る前に必ず店員に「触っていいか」と一声かけるように注意されたという。日本では茶飯事のハンガーでの選分けは御法度で、店員から注意を受けて、時には店から退去させられるという。

イギリスの友人にモンスタークレーマーはいないのかと尋ねると「自分は会ったことは一度もない。そもそもそんな英語はない」と言われ、和製英語であることがわかった。度を越した苦情を行ってくる顧客には「どうぞお引き取りください。あなたの苦情には対処できません」と応じるという。

そもそも「お客様が神様」の発想はどこからくるのか。お金を払っているからか。しかし、それは必要な物やサービスの対価にすぎず、逆に必要な物やサービスを変えないと顧客が困る。つまり、日本では消費者としては天国であるが、生産者としては地獄で幸福度は上がらない。古市氏のイメージでは日本製品と比べて、8割の製品を作るのに10の労力がかかるとすると、それを10割の完成度にするために更に10の労力がかかる。日本人は、20の労力をかけて品質、対応ともに完璧なものを顧客に提供し、イギリス人は10の労力で提供できる8割の品質、対応を社会として受け入れている。ヨーロッパでは、消費者にしても生産者にしてもそこそこ満足して幸福を優先している。💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇬🇧


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:陰り始めた?インバウンド消費」から

2023.8.4 日経産業新聞の記事「眼光紙背:陰り始めた?インバウンド消費」から

コロナ禍以前の課題が解消されていない

コラムの著者によれば報道ではインバウンド消費が隆盛のような様子に写っているが実際は差異があると統計から疑念が湧くという。つまりコロナ禍前の課題が解消されずにいることが、インバウンド消費が今後低迷するのではないかと危惧している。

○観光地に落ちない「ザル経済」も課題

観光庁の四半期ごとに発表している「訪日外国人消費動向調査」では、2022年秋以降の1人あたりの旅行支出の推移は:

  • 2022年10−12月期:確報値で、21万2千円
  • 2023年1−3月期:2次確報値で、21万1千円
  • 2023年4−6月期:1次確報値で、20万5千円

で、わずかに下がり続けている。まだインバウンド消費がメジャーでなかったビジネス客や長期滞在者が中心であったころ:

  • 2022年7−9月期:試算値で、31万5千円

でかなり高かった。

これには新型コロナ禍以前から指摘されてきた人数が増えても1人あたりの消費額は低下か横ばいで壁に突き当たっていた。団体客でクルーズ客船が中心で消費額が低いツアーであったからだという。

もう1つの課題は、ブランド品で、これまでは日本製であれば売れたが、今は日本から見た海外ブランドの購入が増えてきているだという。同額であっても日本製と日本輸入製では売り上げは同じであっても日本に残る利潤が少ない。つまり経済効果に影響を与える。

また観光地での利益が少ないのは東京などの企業が入り込み、利潤を本社に奪われ、ざるで水を汲むような「ざる経済」に陥っている。

どうやら課題未解決のままでは業界全体が地盤沈下を起こす。そろそろテコ入れが必要な時だという。🚢📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:AI時代の大学教育」から

2023.8.4 日経産業新聞の記事「Smart Times:AI時代の大学教育」から

学習のプロセスや人的交流も重視

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)は生成AIの登場によって教育の意義が、成果物だけでなく自らの考えを作り上げるプロセスや他者との対話を通じて独創的なアイデアを生む出すに変わることについて語っている。

○人間の能力拡張と人能力退化の二論の前に教員の自己変革が必要

ChatGPTに代表される生成AIの登場で教育のあり方が変わろうとしているという。コンピューターの自動生成物を利用してリポートを提出することは不正なのかどうか、問われている。

生成AIの登場前から、インターネット検索で課題への回答を検索結果そのままでコピー&ペーストする学生が出現した。学生自らが表現したのではなく、他者の著作物を使うことは不正である。だが、検索サービスは情報へのアクセスを容易にし多様性を提供することに長けており研究活動では不可欠になっているという。

そこに検索以上に自動的に生成物を提供する技術が出てきたわけである。ではその扱いはどうするのか。栄籐教授は大阪大学総長のメッセージを引用している:

「大学教育の意義は単に生成AIを利用して成果物を作成するだけでなく、自らの考えを創りあげるプロセスや他者との対話を通じて独創的なアイデアを生み出すことである。学習のプロセスや人的交流も重視したい」

生成AIに限らず新技術の信奉者は技術を人間のできることを強化し、拡張すると考える。一方で技術は人間の雇用の場を奪い、人の能力を退化させるという技術懐疑論者もいる。だが、教育に限って言えば、二元論に陥る前に、教員が技術に合わせて自己変革を行い、教員と学生の交流を密に新たなアイデアを創造したり本質の議論を進める必要があろうと栄籐教授は示唆している。💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:第3メディア期、AIがすべてに関与」から 

2023.8.4  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:第3メディア期、AIがすべてに関与」から

AI並走の時代には強う情念と繊細な感情に根差した表現を追求すること

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、1960年以降のメディアの時代変遷を考察し、これからの我々の生き方について示唆している。

◯これから本格化する第3メディア期

 関沢氏によれば、これから本格化するのが第3メディア期であるという。生成AIを筆頭にメタバース、ARなどが主軸になる。

関沢氏は1960年以降のメディアのトレンドを以下のように分類している。

  • 第1メディア期:1960年初頭から1995年まで。新聞・雑誌・テレビ・ラジオの4大メディアが社会を先導。マスメディアによる情報の流通。情報の蓄積は図書館・縮刷版・個別の録画機器。
  • 第2メディア期:1995年から2025年まで。インターネットの普及とSNSによる人々の共感・共振の時代。双方向のコミュニケーションが主流。膨大なデータを手元で検索し、情報への評価も発信。その発信を見て人々が反応し、情報は拡散と循環を繰り返す。
  • 第3メディア期:2025年以降。日常的にAIが並走。現在のメディア環境は存続するが、これまでとの違いはAIが情報を生成できることである。そこでは擬似人格やメタバースにおけるアバターなどにもなりうる。個人が独創性を発揮するにはAIには難しい「5感による兆しの発見」をすることであるという。

AIはさらに表現活動の分野にも浸透し、我々に残された道は強う情念や繊細な感情に根差した表現を生み続けるしかないという。生身の人間の強みを今こそ出すべきだと、関沢氏は示唆している🤖💭💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピアラーニングハブ」から

2023.7.28 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピアラーニングハブ」から

英語でオープンソースコミュニティーに属して学ぶ環境

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエヴァンジェリスト)は、日本の国際競争力を高めるには大学の改革が必要で、留学など海外経験の機会を与えることも重要な教育であるという。

○オンライン講義を多国籍の学生寮で学ぶ環境

石黒氏によれば、留学するにしても米国では大学の授業料が高騰していて奨学金なしでは入学は覚束ないのが現状であるという。海外の大学で学ぶ理想的な体験を考える時、

  • 授業を受けることによる学び
  • 多国籍な人々とのキャンパスライフ
  • 学生寮での人間的な成長

があるという。日本の通常の大学では、「学び」と「キャンパスライフ」だけである。新型コロナウイルス禍で加速したオンライン学習などは学びだけを目指すなら大学に通う必要はない。最近は世界の著名な大学がオンライン講義を提供し始めている。

石黒氏はこれらの前提に立って「ピアラーニングハブ」を提唱している。その先端は皮肉にも教育者が抹殺されるという悲惨な歴史を持つカンボジアのキリロム工科大学である。同大学は優秀な学生に無償で大学教育を施そうとしている。「ピアラーニングハブ」はその学びに学生寮を提供するもので、具体的にいえばオンライン講義を自宅で実施する学生向けシェアハウス(学生寮)を提供しようというものである。最初のハブに選ばれたのは「さぬきピアラーニングハブ」で教育のみならず過疎化問題を解くという狙いがある。さらに国際的な競争力を得るためにエンジニアには英語を公用語とする環境を整える。これで、カンボジアと日本とを結びつけ、海外の有名な大学の学生も共に学ぶことができる。🏙️💳💴💲💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇭