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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:服薬にも『コンプライアンス』」から

2023.11.17  日経産業新聞の記事「眼光紙背:服薬にも『コンプライアンス』」から

今は医者と患者で治療方針を決め、服薬アドヒランスと呼ばれる

コラムの著者は、「コンプライアンス」という言葉で、一般企業に対して使われる「法令順守」以外に、医療現場で使われる「服薬コンプライアンス」について語っている。

○製薬会社には引き続き「コンプライアンス」を

コラムの著者によれば、服薬コンプライアンスとは、医師が患者を診断して処方を決め、それに基づき患者が用量や用法を正しく守って医薬品を服用することだという。日本語では、「服薬コンプライアンス」は「服薬順守」と訳され、医師が自分の方針に従わせるというニュアンスがあるという。

最近では、「服薬コンプライアンス」の表現は使われず、「服薬アドヒランス」が主流だという。こちらは医師と患者が一緒になって治療方針を決め、患者が薬を服用する意義を納得の上で用量や用法を守って治療を続けるというものである。

医療分野では、服薬コンプライアンスではなく、一般企業のコンプライアンス問題があるという。一部の糖尿病治療薬が本来の目的から外れた「ダイエット目的」で使われているとの報道があったという。健康な人が治療薬を大量に使うことになれば、本当に必要とする患者に薬が届かないといった事態にもなりかねない、「コンプライアンス」問題である。薬を適切な患者に届けることは、まさに医療関係者や医薬品関係者にとって非常に重要な法令順守である。💊👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:顧客の目利き力、ロングセラーの必要条件」から 

2023.11.17  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:顧客の目利き力、ロングセラーの必要条件」から

作り手のこだわりが顧客の目利き力を高め、さらに作り手の腕を上げる

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授・英スターリング大学訪問研究員)は、行商、店舗販売などの歴史を振り返って、小売と顧客の関係で特に顧客の目利き力について考察している。

○ロングセラーブランドにするには顧客に正当に製品評価してもらう力を共に養う必要がある

 横山教授によれば、顧客が商品の品質を見極める「目利き力」は現代のマーケティングでも重要な要素だという。歴史的にみると、

  • 行商人による購買:目利き力は極めて重要。悪い品質の商品を掴ませれてもクレームする相手がいないためである
  • 店舗販売:顧客の目利き力はそれほど重要でなくなっていく。同じ顧客に繰り返し販売する必要があり、売り手は商品の評判を気に掛けねばならないからである。買い手は、以前より安心して買い物ができるようになった
  • 小売チェーン店の勃興:顧客は一段と安心して買い物ができるようになった。チェーン店は管理のコストを下げるために、基本的に自社チェーン店で同じ価値を提供することに徹する。必然的に、売られる商品の品揃えや品質はどのチェーン店でも同じになるように標準化され、顧客は一定の品質の商品を購入できるようになった。
  • 大手スーパーマーケットの展開:一部の例外を除き、顧客はそれほど商品の品定めする必要がなくなった。だが、例外は、生鮮食品、特に農産物や海産物である。この時点で顧客は目利き力が必要となる

と変遷してきた。小売だけでなく製造メーカーも標準化された製品を市場に送るために、いかに長寿命の製品として顧客に認知してもらうかが重要で、そのためには顧客に自社製品の価値を正確に評価してもらう必要がある。これはロングセラーブランドを生むための必要条件だと横山教授は指摘している。作り手のこだわりが顧客の目利き力を高め、それが作り手のこだわりを正当化するというサイクルができる。このサイクルこそ、グローバル化の時代で日本が独自性を維持するキーだと横山教授は示唆している。📱🧺🛒🏪🎁🍌🧅🥬🌽🍅🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:勢い失う一帯一路の中核路線」から

2023.11.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:勢い失う一帯一路の中核路線」から

重慶市ロシアのウクライナ侵攻と米国とのデカップリング(分断)の影響大

コラムの著者が述べているのは、米欧日との対立で中国内陸部、重慶市と欧州を結ぶ直通貨物列車の貨物量が減少していることで、習近平国家主席が提唱する広域経済圏構想「一帯一路」への影響について考察している。

○米PCメーカー大手の事実上の撤退から欧州EV輸出に転換する重慶市

コラムの著者によれば当該の貨物量は1〜8月の累計で前年同期比で約1割の減少したという。重慶市内でPCなどを製造している外資系企業が、ロシアのウクライナ侵攻で利用を控えたからである。

この直通貨物列車の路線は、習近平国家主席の一帯一路をけん引してきた中核の物流ルートで影響は少なくないという。もともとこの路線は、習氏のライバルとされた薄熙来氏が2008年同市のトップ時代に検討し始めたものであった。米ヒューレット・パッカード(HP)社の工場を同市に誘致する際に、この路線を考え、欧州までのスムーズな物流を約束した。沿線各国の通関手続きの簡素化、税の減免、鉄道運賃の一部負担、さらに鉄道の優先利用権まで与えたという。

米HPは2010年に量産を始め、2011年に鉄道輸送を開始した。その後世界の大手も追従し、重慶市は世界のノートPC生産台数の約3分の1を占めた。だが、PCの分業体制の変革が、ロシアのウクライナ侵攻と米中対立で進み、重慶でのPC生産について大手は手を引き始めているという。2021年9千万台をピークに、2023年に6千万台、将来は3千万台に落ち込むと予想されている。

重慶市もPC生産からEV輸出にシフトしようとしているが、欧州側の中国製EVの流入に強い警戒があるため、一帯一路の中核路線は大きな曲がり角にきているという。👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇨🇳🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:Z世代のロイヤルティー、上の世代より高い逆転現象」から 

2023.11.10   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:Z世代のロイヤルティー、上の世代より高い逆転現象」から

未経験でもリコメンドで広げるブランド意識

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)によれば、Z世代消費に対しての議論が引き続き盛んで、1990年代後半から2010年代前半に生まれた彼らはソーシャルメディアに親しみ、他の世代とは異なっていると考えられているという。小野教授は、ブランドに対するロイヤリティー(再購買意図)に注目してその行動を読み解こうとしている。

◯他人とブランドを話題にすることで特徴を整理しリコメンド

小野教授はサービス産業生産性協議会のJCSI調査をもとに、大手小売チェーンに対するロイヤリティーを100点満点で表した指標を業種全体で集計し、20代と30代を比較研究している。

約10年間の長期トレンドで見るとロイヤリティーは世代を問わず上昇している。新型コロナウイルス禍を境に20代が30代以上を大きく上まっている。一方で、マーケティング分野の先行研究では、若年層は上の世代よりロイヤリティーが低いことが指摘されているという。若年層は自分の好みが固まっておらず、より良いもの、より新しいもの、より安いものといった多様な選択肢を試す傾向にあるという。さらに彼ら彼女らの所得や消費経験が少ないことも原因で、自分の好みを見つけるまでブランドスイッチングを繰り返すため、結果的に中高年よりもロイヤリティーが低くなるとされてきた。

ところがZ世代では上の年代を上回ってロイヤリティーが逆転現象が起きている。

その理由について小野教授は以下のように考えている:

  • 満足度の高いブランドを利用し続けることで、買い物の失敗を避ける。しかし、この傾向はZ世代だけではない。
  • ネット上などでの他者へのリコメンド(推奨)である。誰かに推奨する行為は自分もその該当するブランドを使い続ける可能性を高くする。自分を裏切らず一貫性を保つためである。
  • リコメンドすることで、話題になる製品の特徴を整理し、信念が固まる。
  • 映え狙いの写真投稿や何気ない会話もZ世代のロイヤリティーの形成に役立っている。

ソーシャルメディアなどで人間関係を育む文脈でZ世代の消費を読み解くことは、ロイヤリティーの観点にも当てはまりそうだと小野教授は指摘している。☝️☎️🚌🛬🧳🛒🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:デジタルクローン活用」から

2023.11.9  日経産業新聞の記事「WAVE:デジタルクローン活用」から

AI技術でマーケティング手法も可能性が広がる

今年も年末が近づき振り返ると、国民的な関心事はWBCなどスポーツなど一部に限られ、モノ・コトはこれまで以上に難しく、多様化が進んでいる。コラムの著者 加治佐 康代氏(ビデオリサーチ取締役)は、マーケティング分野で多様化に対する対応としてAI技術の活用について述べている。

○顧客データの分析からセグメント分析、レコメンドの活用などAIの活用領域は広い

 加治佐氏によれば、インターネットの普及やデバイスの進化で情報源は多様化している。2010年代初期から普及したSNSからYouTubeなど生活者自らが情報発信を行い、双方向で情報流通が行える時代になっている。その結果、個々の嗜好性や価値観に合った情報を多種多様な手段で送受信する状況となっている。2020年代にはコロナ禍でリアルコミュニケーションが制限され、個別の属性はますます細分化・分散化されるようになった。

これまでのマーケティング手法の顧客のセグメンテーションは極めて小さなセグメントになり、生活者は多くの得たい情報をいつでもどこでも取得できるようになった。しかし、発信者にとってはさまざまな手段で生活者にコンテンツや広告を届け、誰にどれだけ届いたのかを集約する労力が増えている。この労力の負担軽減策として、AI技術の活用が進んできている。

マーケティング分野ではAI技術を顧客データを分析し、新顧客を自動的に認識したり、レコメンドに生かしている。加治佐氏の会社ではデジタルクローンというAIを用いて、人間の思考の揺らぎも表現できる技術をマーケティングリサーチに応用する手法を開発しているという。あるデジタルクローンでは、性別や年齢などの特性に加えて、特定の課題やトピックスに対する関与状況を示すペルソナを設定できる。デジタルクローンを使って、自由にインタビューを行ったり、アイデアが出ない時の壁打ちや、出現がレアなターゲットを想定したインタビューもできるという。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵