【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:デザインへの生成AI活用、評価選定の自動化も不可欠」から
2023/10/15
2023.10.13 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:デザインへの生成AI活用、評価選定の自動化も不可欠」から
効率化とデザイナーの創造性に影響を与える
コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、生成AIによる業務プロセスの改善とそこから生まれる創造性の拡大について有用なケースとしてパッケージデザイン会社のプラグ(東京・千代田区)を紹介してその効果を示している。
◯将来は外部とのプロセスの改善にも
西川教授によれば、伝統的にこれまでパッケージデザインの選択は3〜4案から1案への絞り込みを、消費者アンケートで決めるか、調査せずに決めるかであるという。前者による場合、選定者の主観が入り込み、良案が排除される可能性もあった。このような課題に対して、プラグはAIを活用して、選択のプロセスを大幅に改善したという。デザイン案をアップロードするだけで、好感度、ヒートマップ、「おいしそう」や「高級感」といった官能要素までも約10秒で表示される。AIが約1万のパッケージ画像に関する約1千万人の学習データを基に評価を予測する。これによって時間とコストの削減につながっている。
評価選定だけでなく、同社は2021年からAIによるデザイン生成のサービスも開始した。複数のデザイン案の画像をアップロードすると、AIがパーツを組み替え、デザイン案を生成する。約1時間で1000案が生まれ、評価予測も出てくる。
さらに同社は、商品デザイン用画像生成AIの試験運用を今年から始めた。利用は次のような流れである。
- 商品コンセプトなどのテキストを入力
- 多数のデザイン案をAIが生成
- このデザイン案を基にデザインの方針を決める
- デザイナーが案を作成する
- これをAIが評価して、案を絞り込む
これらを何度か繰り返し、商品パッケージのデザインを作成する。すでに、「お〜いお茶 カテキン緑茶」で利用され、開発期間が大幅に短縮できたという。重要なのは生成AIの有効活用に生成と評価予測をセットにしていることだという。効率化だけでなく、デザイナーの創造性に影響を与えるツールであることがわかる。
今後は、言葉で伝えにくいイメージをこのツールを使って社外のデザイナーと共有し、外部とのプロセス改善にも繋げるという。💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍📶👦👧💡🇯🇵