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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:付加価値なくして利益なし」から

2023.11.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:付加価値なくして利益なし」から

自らの付加価値を高めないと高いリターンは得られない

コラムの著者が示すのは30年近く前に創業者の柳井正社長(現会長兼社長)での取材で気付いた現在のビジネスモデルへの移行のわけについて言及している。

○ファーストリテイリングが示した既存ビジネスモデルからの離脱

コラムの著者は商品の企画・製造から販売まで手掛けるSPA(製造小売り)に挑戦したファーストリテイリングについて語っている。当時、柳井社長が衣料販売をアパレル会社から服を仕入れ、販売し、売れ残った服が返品できたビジネスモデルでは問題があると思ったからだという。つまり、返品でリスクを負わない代わりに仕入れ値は高く、努力をしても営業利益率は2%どまりであったという。

だが、柳井社長は10%は確保したいと考えた。リスクを負って製造まで手掛けるしかないと考えた。委託先の工場で大量にプライベートブランド(PB)の衣料を製造し、全て仕入れて売れ残りのリスクを負い、仕入れ値を抑えて高品質の衣料を低価格で販売する。こうして高利益率を実現する。自らの付加価値を高めないと高いリターンは得られないと考えた。

今、白物家電業界で同じ課題が上がっている。日立製作所の家電子会社が白物家電の一部を対象に、販売価格を指定する制度を国内で始めるという。すでにパナソニックホールディングスが行なっている施策である。家電量販店は対象の家電を返品はできるが、値引きはできない。家電量販店の側では一部歓迎する声もあるが、裁量権の範囲が狭まって、店が「ショールーム」化するのではないかと不安の声もある。まさに付加価値の少ない企業へのリターンは小さい。家電量販店が如何に付加価値を上げるのか戦略が問われている。👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:マニュアルアワード2023、読ませる工夫、随所に」から

2023.11.1  日経産業新聞の記事「いいモノ語り:マニュアルアワード2023、読ませる工夫、随所に」から

ベテランの施工業者にも読んでもらい確実な作業を促す

コラムの著者 高橋 慈子氏(テクニカルライター)は、テクニカルコミュニケーター協会による「ジャパンマニュアルアワード2023」の最優秀賞を受賞したTOTOのウォシュレット一体形便器ネオレストの施工説明書の工夫について述べている。

○施工経験の浅い若い世代には、CG施工動画の2次元コードで連動を

 高橋氏によれば、内容のわかりやすさに加え、確実に読んでもらえるよう知恵を絞った点が受賞で評価されたという。アワード実行委員長の中原司郎氏は「ベテランの施工技術者にも新人にも伝わる工夫が随所になされている」と述べている。

TOTOがこの読んでもらう確実性を重視する背景に、新製品を投入する度に施工技術者に実際に施工してもらい説明書通りにしているかを検証しているという。検証の結果、ベテランほど説明書を読み流す傾向になることがわかったからである。製品の利用者に安心して使ってもらうには、この確実性が重要だとTOTOにはわかっている。

例えば今回の製品のモデル変更で、ある部品の取り付け方法が変わったという。変更箇所を確実に施工してもらうために、表現方法を変え、裏表紙にも取り付け方を記載。すぐに手に取ってもらえるように、梱包を開くとまず説明書の裏表紙が見えるようにしたという。さらに解説には図を使って目立つようにした。新人には取り付け箇所や手順を動画で作成し、2次元コードでアクセスできるように工夫がなされている。

製品やサービスのUX(顧客体験)を高めるには利用者のみならず今回の施工技術者のように関係者にも情報を伝え、確実に実行するように改善が必要である。🪛🚽🔧📚📗🖥👧👦🛌🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:スマートリモコン、脱炭素と利便性を両立」から 

2023.10.25  日経産業新聞の記事「トレンド語り:スマートリモコン、脱炭素と利便性を両立」から

家庭をエネルギーの調整弁に

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング代表)が紹介するのは、Nature (横浜市)が手掛ける「Nature Remo」シリーズで壁などに設置して使い、赤外線リモコンに対応した家電であればメーカーや型番、年式に関係なく1つのスマートフォンで扱えるものである。これを脱炭素対策と利便性の向上という点で考察している。

◯電力会社は大きな電力網、消費者は家庭内の電力を分業で

 中村氏によれば、本製品はこれまで累計60万台超を販売し、7月4日には機能を絞り込んだ小型版も発売している。上位モデルは温度・湿度・照度などのセンサーを搭載し、条件を設定して家電を自動操作することもでき、省電力にもつながるという。

コンセントに挿すだけで家庭内の電気使用量をモニターできる「Nature Remo E」も販売している。

同社社長は「日本の脱炭素化は欧米のように家庭をエネルギーの調整弁として活用することが不可欠」だと述べている。電力会社は大きな電力網、消費者は家庭内の電力を管理する分業制に移行することで、電力供給を最適化することだという。その家庭の電力管理の一翼を担うのが同社の製品だという。

利点は省エネルギーだけに止まらず、身体の不自由な人向けにも活用してもらってもいる。自然との共生と便利で快適な生活の両立を同社は創業のテーマとして取り組んでいる。💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:機能性表示食品、おいしいことが大前提」から 

2023.10.27  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:機能性表示食品、おいしいことが大前提」から

機能性だけで推すのではなく健康に良いを「おいしく」実現

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が紹介しているのは、今年10月、キリンビバレッジとファンケルが共同開発した「キリンXファンケル カロリミット ブレンド茶」で、糖と脂肪の吸収を抑制するデキストリンを配合した無糖茶飲料である。高岡教授はそのマーケティングについて考察している。

◯約1年の開発期間

 高岡教授によれば、カロリミットはファンケルが製造するサプリメント向けのブランド名で、「おいしく幸せに食べたい気持ち」をサポートすることがコンセプトになっているという。すでに累計8000万個以上販売している。

ファンケルの購買層約3万人に実施した調査によると、健康のために日常的にサプリメントや健康食品を摂取している人は国内全体の3割程度だという。健康志向でのニーズは年々高まっており、今回の共同開発で、より多くの「おいしく幸せに食べたい気持ち」をサポートする。

開発は約1年。両社から数人ずつのプロジェクトチームで開発を行い、機能性表示食品だからといって健康に良いという機能面だけでなく、健康に良いというプラスαでさらに、「おいしい」お茶を追求したという。開発は簡単ではなく、カフェインを含有する緑茶の茶葉を使わずにはと麦・米・とうもろこしといった穀物原料だけでコクや旨み、どんな料理にもあう飲みやすさと後味のスッキリ感をだすことに苦労したという。焙煎方法とブレンド方法を何度も見直し、発売日ギリギリまで調整したという。両社の新しい挑戦を見守っていきたいと高岡教授は語っている。🍵🧃👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『ドロップイン事業』広める」から

2023.10.11  日経産業新聞の記事「Smart Times:『ドロップイン事業』広める」から

認知度向上が現時点の課題

コラムの著者 田中 勇一氏(公益資本主義推進協議会 副会長)は、波乱万丈な人生を送り、公益資本主義推進協議会でも事業性が評価されたアーニスト執行役員部長内山大輔さんの事例を紹介している。

○ルームエアコンのフロンとCO2を削減、電気効率も上げる「ドロップイン事業」

田中氏によれば、とにかくやってみることをモットーにキャリアを切り開いていった内山氏は、高校球児であったが挫折し、その時に知り合った人から「世の中のために何ができるか」「周りの人を幸せにするにはどうすれば良いか」を行動規範としてきたという。

内山氏の社会人として最初の仕事は、食品販売の仕事であった。どうやったらお客さまが興味を持ち、買ってくれるのかを、試食出しから模索して販売していった。多くの努力の結果、九州地区で1番の売上高を達成した。その後自らも芸能事務所を立ち上げたが、新型コロナウイルス禍で頓挫。そこで社会環境に左右されず、世の中に役立つ事業を探索していった。その中で中小企業の現場ではどこにいっても電気代の高騰、地方自治体ではCO2の削減の対策に困っていることに気付いた。この両者を解決するドロップイン事業に出会う。これこそ内山氏は人生をかけて取り組む事業だと確信し、知人のアーニストの浜社長に提案、相談した。今では地方自治体や大企業の実績も出始め、事業拡大も見えてきた。この事業が公益資本主義推進協議会でも、何よりも地球環境のためになり、CO2削減、さらに節電につながることから事業性が高いと評価した。現在の課題は「ドロップイン事業」の知名度と内容の認知が低いことであるという。いまは、「ドロップイン事業」の認知度向上を目指している。💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵