【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:自治体と商品共創、『物語』が共感呼びヒット」から

2021.12.10  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:自治体と商品共創、『物語』が共感呼びヒット」から

単純に地元の味では成果出ず

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、前回と同様に共創や共同開発について触れ、今回はカルビーの新市場に乗り出した事例を考察している。

◯共創の「物語」がメディアなどに取り上げられ地元の商店で並ぶ

 西川教授は、地方自治体との共創が市場を拡大する好例として、カルビーの「❤︎JPN(ラブジャパン)」プロジェクトを取り上げている。これは、地域の人々と共創して47都道府県の地元の味を再現し、数量や期間限定の商品を発売するプロジェクトである。

きっかけは、2015年、福島県出身のカルビーの伊藤秀二社長に福島市役所の知人から商品化の相談が舞い込んだことからだという。市職員と議論の結果、特産品ではなく、地域の食文化に焦点をあてることになった。伊藤氏の幼少の頃の味「いかにんじん」の味でポテトチップスで再現、試食品を市職員と行い限定期間で商品化した。2016年に発表と同時に福島県内の1ヶ月の販売予定数量の約10万袋をわずか1週間で完売した。その後地域限定で再々販売をするというヒット商品となった。

伊藤社長は全国の地域で取り組むように指示し、プロジェクトがスタートした。2020年まで200近くの新商品が誕生し、市場拡大に貢献した。この共創は、自治体にもカルビーにも双方のメリットがあったという。自治体は地元の農産物を使うことでPRや生産者支援など地域活性化に貢献できる。カルビーはこれまでポテトチップスを食べない新たなも商品が届く。

実はカルビーはご当地商品を出したことはあったが、ここまでは成功しなかった。だが、地元との共創という開発ストーリーが多くのメディアで取り上げられ、県下の多くの小売店に並び、元の人々の共感を呼んで成果に繋がった。意図せず生まれた共創を活かすのも企業次第だと西川教授は指摘している。🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:こころの『灯』をともす」から

2021.12.6   日経産業新聞の記事「SmartTimes:こころの『灯』をともす」から

お金だけでは人の心に灯はともらない

 コラムの著者 柴田 励司氏(インディゴブルー会長)は、5年前から「本当の自分に気付くワンダーランド」を作る計画でエンタメやスポーツ界を牽引するメンバーと進めているという。

○ エンターテイメントとスポーツで人の心に灯をつけよう

 柴田氏によれば、同活動を渡辺記念育成財団の理事・事務局長・塾長として勤めながら、秋元康氏、小山薫堂氏、別所哲也氏など日本のエンターテイメント界を牽引する方と企画提案したり、新しいエンターテイメントコンテンツを創造する実践活動を通じて、未来のクリエイティブプロデューサーの育成を進めているという。

この財団では、エンタメやスポーツの力を活用してそこに行けば本当の自分を取り戻す、本当の自分に気付く「ワンダーランド」を作ることを計画している。

柴田氏が言うには今の世の中に必要なものは補助金、支援機施策が政府から出されているが、お金だけでは人の心に灯を灯すことはできないという。その点、エンターテイメントやスポーツは人の心に灯をともす力がある。誰もが映画、音楽、舞台で心振るわせた経験があるだろう。トップアスリートたちの戦いに身を乗り出して応援したことがあるだろう。

自分の心に灯がともっていると、「自分仕様」で生きることができる。これがないと「他人仕様」に合わせるこちに腐心することになる。ワンダーランドでの活動に参加することで、一時的かもしれないが真の自分を見出すことができれば希望が生まれるきっかけとなろう。

ワンダーランド構想はアイデアソンなどを行い、アイデアを募集するという。この構想に知恵や時間、そして資金も必要で、世話人もこれから募集するという。💡🕯📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:『健康寿命』を延ばす」から

2021.12.3   日経産業新聞の記事「SmartTimes:『健康寿命』を延ばす」から

企業理念「日本から世界を元気にする」

 コラムの著者 田中 勇一氏(公益資本主義推進協議会副会長)は、Link Function Project(福岡市)の社長 坪井望氏の起業団について語っている。

○ 多くの経験が結実

 田中氏によれば、「健康寿命の延伸を図り日本から世界を元気にする」を企業理念とし、整体・運動・食事・栄養・メンタルケアをトータルでサポートする店舗を坪井氏は経営しているという。

坪井氏の生い立ちが同社の経営理念に到達する背景があるという:

  • 大学生時代:スノーボードのプロを目指す。膝の靭帯を断裂しプロを諦める
  • 公務員試験を受け刑務官に
  • スノーボード仲間の怪我によるリハビリを知る。刑務官をやめ、理学療法士の専門学校に入学。
  • 念願の理学療法士資格をとり整形外科病院に勤務
  • そこでの体験が、整体・運動・食事・栄養・メンタルケアをトータルでサポートすることを気付く。そこで起業し、10店舗を経営。
  • コロナ禍で非来店型サービスなどを強化。
  • 企業向けも志向

といった経営で、起業した坪井氏の展開を田中氏は健康経営との結びつきで考えていこうとしている。📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:生き残り探る北朝鮮レストラン」から

2021.11.26   日経産業新聞の記事「眼光紙背:生き残り探る北朝鮮レストラン」から

したたかにコロナ禍でも生き残る北朝鮮の店員

 コラムの著者は、北京市内の中国料理店での逸話から北朝鮮での状況について語っている。

○国連安全保障理事会の制裁が影響

 コラムの著者は、北京市内の中国料理レストランに入ると、少し訛りのある中国語で女性店員に挨拶されたという。店員の制服に北朝鮮の国旗が描かれたネームプレートをつけていた。出身地を彼女に尋ねると「平壌から4年余り前に北京に来た」と答えた。

北京には北朝鮮の料理を提供し、北朝鮮の女性が歌ったり、楽器を演奏したりする「北朝鮮レストラン」が多かったという。しかし、2017年の国連安全保障理事会が各国に北朝鮮の労働者全員の送還を義務付ける制裁を決議し、北朝鮮レストランは激減したという。

北朝鮮の大使館付近や韓国人が多く住む地域などにわずかに残るだけとなっていた。最近、今回の逸話にあるように北朝鮮レストラン以外で北朝鮮の店員が働くレストランが目立つようになったという。グルメアプリでは「北朝鮮の店員と一緒に歌った」などの投稿があるという。

外交関係者からは、北朝鮮レストランでは特定で限定的な顧客よりも多くの顧客の来る中国料理レストランで働く方が稼ぎが良いためだろうと憶測している。さらに3年ごとに帰国していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で帰国できないという。北朝鮮の店員が働くレストランは北朝鮮政府に関連する人物が出資していたり、店員を派遣するルートもあるようで、地域に根付いてしたたかに生き残ろうとしているという。💵💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵🇨🇳🇰🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:高齢化で増す記憶総量、懐古主義に引かれやすく」から 

2021.12.3  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:高齢化で増す記憶総量、懐古主義に引かれやすく」から

記憶総量はデジタル化と高齢化で増加

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、情報化社会に伴って情報総量は増え続け、さらに高齢化によって一人ひとりの人生が長くなることから記憶が増えることでも加速させる要因だという。

◯懐古主義とイノベーションの鬩ぎ合い

 関沢氏によれば、デジタル化やDXで扱う情報の総量は増えていくことはわかるが、さらに高齢化によって人生経験が長くなることから記憶も大きくなることも考えねばならないとしている。

さらに膨大な過去記憶を抱える時代は関沢氏によれば懐古主義になりやすいという。今年5月に新装オープンした西武園ゆうえんちのテーマは1960年代を想定した「あの頃の日本」だという。まさに遊園地内は昭和レトロや平成レトロの流れを入れている。

懐古主義は、自分の過去を思い出す「個人的ノスタルジー」と社会全体の記憶を懐かしく感じる「社会的ノスタルジー」がある。さらにこれらをデジタルの仮想空間(メタバース)に復刻するものも増え、記憶と記録が曖昧になるという。厄介なことに、懐古主義、とりわけ社会的ノスタルジーはイノベーションの阻害要因になりやすいという。この点がなければ過去にばかり生き、今や未来を切り開く力が低下する点は気をつけねばならない。📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵💡🌍