【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:ヒト・モノ・コトとの距離感、仮想空間ではさらに曖昧に」から 

2022.6.17  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:ヒト・モノ・コトとの距離感、仮想空間ではさらに曖昧に」から

メタバースの進展は距離感を一層消していく

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、さまざまな距離感が新型コロナウイルス禍の後で揺らいでいるという。

◯対面会議での序列、発言や購買行動まで距離感が揺らいでいる

 関沢氏によれば、アフターコロナやウイズコロナで対面の会議が増え、疲れると訴えるひとが増えているという。同僚との間合いがうまく取れないらしい。

ビデオ会議では参加者が同じ画面に並んで行われる。対面の会議では上司と部下が座る位置にしても配慮が必要である。ジェンダー・人種・容姿などの偏見がないか、強く言い過ぎてハラスメントと思われないかと気を使うことになる。「ヒトとの距離感」に戸惑っている。

モノとの距離感も関沢氏によれば、商品を買うのに実店舗では商品に触れるだけで、買うのはネットで行う人が増えた。実店舗の方が商品との距離は近いはずなのに、オンラインの方をとるといった距離感が変わってきている。出来事や事件などの「コトとの距離感」も見えにくくなっている。今や戦争が、眼前に迫っている。砲撃の被害者がスマホでリアルタイムに惨状を伝えることは、歴史的にこれまでなかった。遠方の戦争が日常に入り込む。臨場感のある映像がPTSDの恐れも指摘されている。

CGにより見えないものまで仮想空間では見えるようになった。現実に起きたことと捏造されたコトが識別しにくい時代になった。

出発地と目的地を直結するナビゲーションは距離感を曖昧にする。地図を前に空間的な広がりを確かめることなく最短経路だけを知る。

さらにメタバースの進展が進むと距離感は一層曖昧になる。我々は実態なくどこにでも出現できることになる。確かに非常に便利だが心もとないと感じるのは関沢氏だけではないだろう。📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:物価動かす2つの顔」から

2022.6.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:物価動かす2つの顔」から

労働力不足か需要減少か

コラムの著者は、コロナ禍が終息すれば供給力が戻るといった単純なことではなく、物価の上昇の背景に需要と供給の課題がありことを示している。

○ウクライナ戦争前に物価上昇があったヨーロッパ

 コラムの著者によれば、欧米でインフレ加速への警戒感が強まっているという。ユーロ圏では5月の消費者物価指数(速報値)が前年同月比で8.1%も上昇した。ロシアのウクライナ軍事侵攻が主要因であるが、欧米では侵攻前から物価が上がっており、新型コロナウイルス禍もその要因であるという。

日本ではコロナ禍はデフレ要因のイメージが強いが、欧米では経済活動の再開後、需要回復に比べて労働者の職場復帰が進まなかった。それは多くの人が2つの顔、つまり労働者の顔と消費者の顔を持っているため、コロナ禍は2つの顔に直接影響を与えたからだという。

人口減少も2つの顔に影響を与えている。と考えると、需要減と供給減の何れが厳しいのか。経済学者の多くが双方どちらも要因として平行線であるという。

ただ、米国では、コロナ禍が契機になって自分は働き過ぎだと考え、余暇や家族と過ごす時間を増やす人が増えたという。日本でも同じ傾向があると思われる。コロナの終息で経済が回復すると見るのは単純過ぎており、物価を動かす労働者の顔と消費者の顔がどのように変わるかで左右されることを注視しなければならないだろう。✈️🚅🚓💴📖📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵🇺🇦🇷🇺🇩🇪🇫🇷🇺🇸🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から 

2022.6.10  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:SDGs時代の品切れ、求められる許容の姿勢」から

売れ残りと売り逃しを消費行動とは異なってみる必要あり

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、前回と同様小売業などの注目し、生産や流通の投機と延期の概念からSDGs時代の売り手の姿勢について考察している。

○売れ残りが環境負荷が大きいことで消費者の許容がどうなるか

 横山教授は、やや学術的であるが、延期と投機の概念を導入して、生産や流通の管理について考えている。生産や流通の意思決定を:

  • 「需要や注文から遠い時点で前もって行う」:投機
  • 「可能な限り需要・注文の時点に近づける」:延期

が考えられるという。トヨタのジャスト・イン・タイムやセブンイレブンの多頻度小口配送、ユニクロの製造小売ビジネスの革新性は、この枠組で説明できるという。

延期と投機はトレードオフの関係にあり、延期化すればするほど需要の不確実性に伴う費用を下げることができるが、生産や配送費は高くなる。そこで、企業は、この間のトレードオフをこれらの費用が最小になるポイントを探ることになる。

この延期と投機の前提にあるのは「無駄を省く」ことにある。企業にとっては売れ残りは無駄であるし、売り逃し(機会損失)も無駄だと考えられる。しかし、SDGs時代にこの両者を同一視することができなくなってきている。売れ残りは、いつでも売れる状態をキープするために環境負荷が大きい。だが売り逃しは、待てば手に入るという許容があれば、無駄をせず。環境負荷も小さくできる。消費者がこの許容をどこまでと考えるマーケティングも必要となってきている。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:増える梅雨の雨量、コロナ下の消費に影響」から 

2022.6.8  日経産業新聞の記事「トレンド語り:増える梅雨の雨量、コロナ下の消費に影響」から

天候の影響とコロナ下での消費行動

 コラムの著者 山本 直人氏(コンサルタント・青山学院大学兼任講師)によれば、過去の梅雨の状況と新型コロナウイルスの感染予防での行動が相まって消費行動がどう変わるのかを考察している。

◯アウトドアとインドアの過ごし方を学んだアフターコロナの消費者

 山本氏によれば、梅雨の雨量が気象庁の公開データをみると年々増えており、しかもこの45年間で集中豪雨の年間の発生頻度が2.2倍となり、7月では3.8倍にもなっているという。確かに雨は人々の行動制限となるが、農作物や水資源にとっては恵みの雨である。

このような梅雨の大雨量を考えると消費者の行動は慎重となり、外出自体を控えるようになる。一方で、コロナ禍で「密」を避けるような行動も増えた。キャンプや釣り、ゴルフなどが、広い世代で人気になっている。だが、レジャーは天候に左右され、晴天が続いた5月の連休で旅行などの需要は相当回復したと言われる。天候はリスクを伴っているともいえる。

消費者がコロナ禍で「巣ごもりの楽しみ」も体験した。天候によっては、レジャーよりも動画配信やゲーム、あるいはデリバリーなどを活用することになる。梅雨から夏にかけて、消費者の行動がどうなるのかは、天候とコロナ下での楽しみに影響されるようだ。🌂⛱👕👖👔📕🏠🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:廃プラスチック生かす日本のごみ焼却技術」から

2022.6.8   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:廃プラスチック生かす日本のごみ焼却技術」から

プラスチックを環境に廃棄しない技術

 コラムの著者 円山 重直氏(八戸工業高等専門学校長)は、廃プラスチックの社会的課題を23年前にリサイクルするものとそうでないものをエネルギーに変えることを提案したという。さらに今や日本では実用化が進んでおり、環境に負荷をかけない方式として海外でも展開できる可能性について語っている。

◯23年前の提案が実用化されつつある

 円山氏によれば、プラスチックを石油に分解し、再びプラスチックに合成するには膨大な手間とエネルギーが必要で二酸化炭素の大量排出といった環境へ負荷をかけることになるという。すでに数十年前から経済的に成り立たない手法として認識されていたという。

その当時円山氏は、廃プラスチックのカスケード再利用システムを提案していたという。この提案は、ペットボトルなど高品質なプラスチックは衣料品や容器にリサイクルする。品質が低い弁当容器などは低温粉砕して、火力発電所の補助燃料として発電に使うというものであった。

この提案から23年後、一部実用化されているという。ペットボトルは衣料品や容器に再利用され、家庭からでた廃プラスチックはごみを燃焼させるとっきの補助燃料に利用し、発電や排熱利用の温水プールとして使われている。さらに近年海洋での廃プラスチックが社会問題となり、使用制限が叫ばれるようになった。プラスチックを使わないこと以上に環境に廃棄しないことが重要だと円山氏は提案している。

2020年のOECDの資料によると、プラスチックを含む都市ごみで直接埋め立てている割合は、イギリスで12%、オーストラリアで55%に達するという。日本は、0.9%に過ぎず、75%はエネルギーとして再利用されている。さらにダイオキシンなどの有害物質の排出を抑制する技術も確立しているという。廃プラスチックを環境に排出しない日本の技術を世界にひろげていけば、SDGsに貢献できるのではないかと円山氏は期待している。🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵🇬🇧🇦🇺