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【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL_TIMES :『ジブリ風』画像とAIの限界」から

2025.4.7  日本経済新聞の記事「FINANCIAL_TIMES :『ジブリ風』画像とAIの限界」から

生成AIの作り出した画像を芸術とみなす危機感とやりけれなさ

コラムの著者 スティーブン・ブッシュ氏(FINANCIAL TIMES コラムニスト)によると、米オープンAIが3月にChatGPTで画像生成機能の提供を開始した途端、著名なアーティストの作品を躊躇なく模倣する人が急増したという。ブッシュ氏はそこに危機感とやりきれなさを感じるという。

○オープンAIのCEOがXのプロファイル画像を「ジブリ風」に変えたことが発端

ブッシュ氏によれば、サム・アルトマン氏(米オープンAI CEO)のプロファイル画像は、大雑把に見れば、肌の色や姿形は同じに見えるが、目を凝らしてみればジブリ作品とは似ても似つかいないことがわかるという。宮崎駿監督の作品は微細にまで質感や書き込みが繊細であるのに、生成物とは雲泥の差であるという。

ブッシュ氏が批判しているのは、生成AIがアート作品ができないと言っていることではないという。鉛筆やマウスカーソルを綿密に動かすのと同様に丁寧に生成AIに指示を出し、時間と手間をかければ一種の芸術品の域には達するかもしれないが、そこまでいかない生成物をアートだという人が多いことに危機感ややりきれなさを感じるという。

確かにAIの進化は生産性と経済力を大幅に伸ばす可能性は認める。だが、AIは道具(ツール)であって、確実な答えを出す魔法の杖ではないことを認識しなければいけない。AIは非常に有効なツールではあるが、賢く活用しなければ意味がない。便利なことを無闇に信じる人げの性は今に始まったことではない。これまでと違うのは、AIの革新性で生活が便利になる一方で、Aiを無差別に軽々しく使えば壊滅的な影響がでるリスクがあるという。🎓🧠🏢🔥🌳🎓💡💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「令和なコトバ:『報酬』ネット広告、イライラ招く」から

2025.3.24  日本経済新聞の記事「令和なコトバ:『報酬』ネット広告、イライラ招く」から

元はネットゲームなどが起源?

コラムの著者 福光 恵氏(ライター)によると、このところあるサイトを見ようとすると、5秒程度のカウントダウン付き広告がよく出てくるようになったという。もう見なくて良いとページを閉じそうになる0.1秒くらい前の絶妙のタイミングでカウントが0となり、広告を閉じるx印がでて、ようやくサイトの内容が閲覧できるというしろもの。この手の広告は、「リワード(報酬)広告」と呼ばれている。福光氏はこのリワード広告について考察している。

○近年、急激に増えたリワード広告

福光氏によれば、何よりイラッとさせるのがカウントダウン画面に出てくる「◯秒後に報酬を獲得できます」という表示だという。待つか、離脱するか、迷いながらも我慢して広告を見てしまったのは一種の「労働」で、その後に例の表示がでる。

リワード広告は、スマートゲームでプライヤーの装備(アイテム)を買ったり、能力を上げたりするのに必要なゲーム内通貨を動画広告などを視ることで得られるというものであったという。だが、この手の広告が一昨年頃から一気に増え、福光氏もストレスを感じているという。

業界関係者の話では、リワード広告の増加の背景に、無料ウェブメディアの収益性が下がっているからで、無料でコンテンツを提供するにも取材や編集などのコストが当然かかり、広告を出稿している会社がコンテンツのコストを払ってもらっていた。ところがコロナ禍で無料ウェブメディアがページビューを稼げなくなり、ウェブ広告も低迷してしまう。そこで記事などを見たい読者に無理やり動画広告を視聴させて、あわよくばクリックしてもらうリワード広告が増えたという。🖱️🎓🏢🔥🌳🎓💡💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:日本のアニメ、データ分析が重要」から

2025.3.21  日本経済新聞の記事「私見卓見:日本のアニメ、データ分析が重要」から

世界で地域間の視聴者の嗜好を分析予想し、良質なコンテンツを作る必要がある

コラムの著者 ダグラス・モンゴメリー氏(テンプル大学日本校特任准教授)は、世界有数の文化大国として、日本はその地位を不動のものとするために、先進的なデータ分析を導入して、そのビジネスチャンスなどを十分に活かす必要があると説いている。

◯日本は観光立国としてデータ分析に投資すべき

モンゴメリー氏は、日本のアニメの勢いを持続させるためには、従来の方法を超えて、視聴者の嗜好や世界のトレンド、新興国市場に関して実用的なインサイトを与える最先端テクノロジーを導入しなければならないと提唱している。

さらに、日本の文化輸出品の中で、アニメは頂点に君臨し、国境、人種、文化の隔たりを超え、普遍的な言語となっている。良質な作品は興行収入やストリーミングサービスを席巻しているだけでなく、商品帝国を生み出し、日本への観光を促進している。

さらにモンゴメリー氏は日本の優位な地位を盤石にするためにも高度なカスタマーに対する分析への投資が必要だという。世界各地の視聴者の嗜好の違いを予測してクリエーターがより深く共鳴するコンテンツを生み出すことを可能にすべきである。リアルタイムのデータ分析は、文化輸出の成功を追跡するのに役立ち、どのフランチャイズやテーマが世界規模で成功する可能性が高いかについてのインサイトを提供する。

アニメ主導の観光は、かつてそれほど注目されていない静かな街を賑やかに変えた。このようなシナジー効果を十分に活用するために、日本はデータ分析への投資を惜しんではならない。クリエイターだけに頼っていてはダメで、高度な分析力をコンテンツ戦略に取り込み、日本は意図的・効率的にソフトパワーを拡大しなければ世界の最前線から転げ落ちることになろう。📕👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:AI学習、素材への対価は」から

2025.3.5  日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:AI学習、素材への対価は」から

かつてのナップスター事件と異なり大企業が違法にIPを違法に利用

コラムの著者 ジョン・ソーンヒル氏(FINANCIAL TIMES イノベーション・エディター)によれば、英国を代表する女性ミュージシャンのアニー・レノックスやケイト・ブッシュなど100人を超えるアーティストが2月下旬、音のない(サイレント)アルバムの公開を支援したという。いわゆる曲に入っておらず、スタジオの雑音しかしない。この無音の抗議は大手テック企業による無断の作品利用に対するものである。日本新聞協会も2024年、AI企業による「報道機関の努力へのタダ乗り(フリーライド)が許容されるべきでない」との声明を発表している。

○抗議は新技術に関係法令の整備が追いついていない場合の典型

ソーンヒル氏によれば、抗議は新技術に関係法令の整備が追いついていない場合の典型であるという。巨大テック企業が自社の生成AIモデルの学習用にインターネットの中から素材データをかき集め、詩や画像、音楽、動画の模造品を次々に発信するようになった。このような状況を著作権法が制定された当時は夢想だにしなかった。模造品があまりに巧妙な出来なので受け手側は本物だと受け取ってしまう。しかし、いかなる人でも団体でも他人の知的財産(IP)から利益を得るべきではない。これは不可侵であると、ソーンヒル氏は強調する。

英国に限らずどの国も芸術や音楽、広告、デザインなどの価値創造産業は自国の経済には極めて重要であろう。ただ、この不可侵のIPを実社会にどう落とし込むか、AI時代に合うように著作権法をどう変えるかに諸国も苦慮している。

また、コンテンツクリエーターがIPによって収益が安定的に確保できる新規の経済モデルが必要であるのも課題である。これに対して幾つかのスタートアップが挑戦して試行している:

  • 米プロラタAI:質問回答エンジンの回答でコンテンツが使われる度にAI企業への収益の一部を制作者が受け取れる仕組みを作っている
  • 米トールビット:法的に不確実性を減らすために、コンテンツ使用料がAI ボットやデータ収集ツールからWEBサイトに直接支払われる仕組みをとっている
  • 英ヒューマン・ネーティブ:AI企業がコンテンツ制作者からデータのライセンス供与を受けられるような仲介市場を構築している

似たようなことが2000年、音楽共有サービス、ナップスターなどを消費者が使って音楽データを違法に共有した事件があった。著作権を顧みない楽曲のコピーや販売が急増し、レコード業界は大打撃を受けた。だが現代は当時と違って、コンテンツを違法に使用するのは個人やグループではなく、巨大で、れっきとしたロビー活動を行う企業であるという差がある。👩‍🎤♪🎧📺💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇬🇧🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「現場主義がいいんだよ、松重豊『劇映画 孤独のグルメ』を語る」から

2025.2.10  日本経済新聞の記事「現場主義がいいんだよ、松重豊『劇映画 孤独のグルメ』を語る」から

監督・脚本・主演の3役を務め、国境を越え人気

コラムの著者でインタビュアーである 佐藤 洋輔氏(日本経済新聞社)はテレビ東京の人気ドラマを映画化した「劇映画 孤独のグルメ」の監督・脚本・主演の3役を務めた松重豊(62)に撮影のエピソードを聴いている。

○監督志望を断念して役者の道へ

「孤独のグルメ」は久住昌之と谷口ジローによる同名漫画が原作である。松重豊が演じる輸入雑貨業者でグルメの井之頭五郎が仕事の出先で胃袋を満たす姿を描く。2012年のシーズン1から、これまで10シーズンが放送された。初の映画版が今全国公開中である。

松重豊は、東京・下北沢の中華料理店で一緒にアルバイトしていた甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)を主役に自主映画を制作したが、資金不足で頓挫した。監督志望を断念して役者の道へ進んだ。松重自身、映画への思い入れは深い。役者生活は40年を超えた。「どんな演技をしていても、そこからは俳優自身の人間性が見えてくる」という持論を展開している。内田有紀、磯村勇斗ら共演者は「いずれも人間的に尊敬するひとたち。ラブレターを書くように出演をお願いした」と松重は振り返っている。

撮影前にあらかじめ想定して書かれたセリフより、現場での実感を重視する。そんなライブ感覚を生かした映像である。

13年にわたって続くシリーズの人気は国境を越えて東アジアにも波及している。🥟🍜🍽️📱🏠🏢🔥🌳🎓💡♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇷