テレビ

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:どこでも動画日常に、映像作り学ぶ場増やして」から

2015.9.11   日経産業新聞の記事「流行を読む:どこでも動画日常に、映像作り学ぶ場増やして」から

識字率から識像率へ

コラムの著者 関沢 英彦氏(博報堂生活者アカデミー顧問・東京経済大学教授)は、世界最大手の動画配信企業ネットフリックスの上陸を機に、動画と日常生活の接近、さらに制作教育などについて語っている。

○携帯電話でのメディアの変遷

初期の携帯電話は、音声だけ、その後メールなどの文章、やがて、静止画像が見れるようになった。そしてスマートフォンでは、どこでも動画をみることができるようになった。

動く動画は、現実に近い体験をもたらしてくれる。現実の世界とは別に、ニュース、ドキュメンタリー、フィクションなど多様な映像の世界にどっぷりとつかれるようになった。通勤途上でも、電車という現実空間にいながら、こころは「映画館」、「ゲームセンター」というもうひとつの「自分空間」に存在する。

動画の効果は、現実に近いことや、見逃してしまいそうな瞬間を取り込むところにもある。こうした動画の力や映像の作り方について学校教育で学ぶ機会は乏しい。小職が務めるデジタルハリウッド大学では専門学校、大学、大学院とこの分野に教育を担っているが、まだまだ教育の普及といった点では、先進諸国には劣っている。

国語で文字を習い、美術で絵画を学ぶように、正課で映像作りを学ぶ時代に突入してきている。識字率から識像率へ時代は変わりつつある。slatebuildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『王様』に引退はない」から

2015. 9.10  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『王様』に引退はない」から

無敗のボクシング・チャンピオン、フロイド・メイウェザーはメディアでも王様

コ ラムの著者は、無敗のチャンピオンが最後のリングに今週末あがるという。引退試合で、王様の年収は3億ドルに上るという。そんな王様はボクシング界だけでなく、メディアの王様でもあることにふれている。

○49戦48勝の実績では大金持ちになれない

フロイド選手の異名は「マネー(金の亡者)」といわれているという。米誌フォーブスがまとめた2015年版のスポーツ選手長者番付では、王様の年収は3億ドル。だが、それは試合に勝つだけでなく、番組を視聴するごとに課金する「ペイ・パー・ビュー(PPV)」の存在が大きい。

米国の視聴者にとってPPVは、当たり前で、日本の「テレビはタダ」という感覚とは程遠い。王様の「世紀の一戦」ではPPVの売上高記録を塗り替えたという。そう、王様はボクシング界のみならずメディア界でも王様であった。つまり、メディアはコンテンツ次第ということである。

米最大手の動画配信サービス「ネットフリックス」が日本でもサービスを開始した。有料配信である。視聴者の意識が変われば、この事業は順調だが、果たしてどうか?tvdollarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「動画配信の『黒船』生かせるか」から

2015. 9.3  日経産業新聞の記事「動画配信の『黒船』生かせるか」から

日本発信のコンテンツでグローバルネットメディアを目指す

コラムの著者は、国内のコンテンツ業界が「黒船」と恐れるビデオ配信サービスの米ネットフリックスの日本上陸を取り上げ、日本のみならずグローバル展開する同社の戦略について触れている。

○予想を上回る月額加入料金

同社の設定は、¥650(税別)で、競合する有線放送やレンタルビデオ業界に衝撃が走った。また、同社は単にコンテンツを配信するだけでなく、独自ドラマにかける制作費もテレビ局の日本の民放のそれを大幅に超える。

また、コンテンツも日本への配信だけでなく、日本から世界の視聴者に発信するコンテンツも念頭に置いているという。同社は先ごろ芥川賞を受賞した原作なども映像化するという。

日本向けのローカルコンテンツに力を入れるが、同時にそれは、グローバル配信も考えるという一石二鳥の戦略だ。movietvslatehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ジャパンエキスポ、日本の魅力多方向から」から

2015.7.23   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ジャパンエキスポ、日本の魅力多方向から」から

車や家電に代わる日本のグローバル戦略

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、パリのジャパンエキスポに参加し、そこでの様子からかつての日本発の商材が変わってきていることを示唆している。

○日本のワンピースやナルトはミッキーマウスやハリーポッターの感覚

アニメ・ゲームなどの日本のポップカルチャーと武道・芸術・和食などの伝統文化をパリでフランス人の有志が2000年に3千人規模で始めたのがジャパンエキスポである。今年で16回開催で4日間に24万人まで成長しているという。

三浦教授の感想は、会場が巨大な夜店という印象だという。ワンピースやナルトなどのマンガ、ファイナルファンタジーなどのゲームのキャラクターグッズ。来場者もほとんどが白人でコスプレ姿もみられる。複数のホールでもイベントが開催され、各国代表のコスプレチームによる大会やコンサート、インタビューなどが行われている。

一方、和食も力が入っており、タイガー魔法瓶の炊飯器による炊き込み御飯の試食会、ぐるなびによる和食の実演と充実。さらにくまモンなどの地域振興イベントも参加しているという。

会場では、人気のキャラクターの前で自分撮りするフランス女性をみると、ディズニーランドでミッキーと写りたがる日本女性と変わらないという。ワンピースやナルトは、日本にとってのミッキーマウスやハリーポッターと位置付けだ。ここに新たなグローバル戦略の方向性がありそうだ。heart01happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:『ニュース』若年層の認識」から

2015.2.20    日経産業新聞の記事「流行を読む:『ニュース』若年層の認識」から

次世代情報サービスの設計に

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 研究主席兼メディアイノベーション研究部長)は、シニアと若年層のニュースの定義や意識の違いについて語り、これが今後の情報サービスの道筋になることについて語っている。

○若年層は「世の中の出来事=ニュース」という定義ではない

調査の質問が「『ニュース』をどこから得るか」と問えば、ミドル・シニア層は、「新聞・テレビ」、若年層は「インターネット」と答える。だが、このニュースの定義が違うことが、「『世の中の出来事』はどこから得るか」と問い直すと結果が、両者とも「新聞・テレビ」となることから分かる。

つまり、若年層は「世の中の出来事=ニュース」と捉えておらず、「ニュース」を「自分の興味や生活に密着した出来事」であると定義しているという調査結果を得たという。

ニュースのソースやコンテンツもSNSなど、友人とのコミュニケーションの一環で得られるものであるとしている。また、世の中の出来事をマスメディアから得ていることから、若年層もジャーナリズムの役割を理解している。ただ、ミドル・シニア層と異なるのは、コンテンツとメディアが一体がしている、あるいは同一視しているが、若年層は、様々な経路で来た情報源をもつことから、発信者や執筆者には興味がない。検索などの習慣から、興味ある記事には目を通すが、そうでないものは読み飛ばすという。

このような視線を知った上で次世代の情報サービスは設計しなければならないと、奥氏は語る。memotvpchappy01