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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:トップたる者の心得」から

2024.3.8  日経産業新聞の記事「Smart Times:トップたる者の心得」から

オーナー企業の罠、虚栄心

コラムの著者 柴田励司氏(インディゴブルー会長)は、「身の丈に合わない強力な力を持ちすぎると、人は力そのものに飲まれてしまう」(稲垣智則准教授(東海大学)著「ニセの自分」で生きてます〜心理学から考える虚栄心から)ではないが、多くのトップリーダーが注意すべき虚栄心について語っている。

○ダークサイドに陥るのは虚栄心から

柴田氏によれば、映画「スターウォーズ」のキャラクター、アナキン・スカイウォーカー(後のダースベイダー)が暗黒面であるダークサイドに転落するように、多くの経営トップが気をつけなばならないという。虚栄心は自分を大きく見せたいというところから始まり、自身の武勇伝を派手な演出を加えたり、見たこと聞いたことを誇張したり、笑い話で済むようでは問題はない。だが、これが会社トップであれば、虚栄心でその会社は蝕まれていくという:

  • 名前だけの有名無実の会社を買収したり
  • 自社の事業とは関係のない施設を建設したり
  • 経営陣だけが使える華美なオフィスが作ったり
  • 財界活動という名だけの経営者の遊びや享楽にふけり時間やお金を浪費したり

と、これらは経営陣がダークサイドに落ちている症状の代表格だという。さらに悪いことに2代目にはこのダークサイドの誘惑が周囲を囲っている。あた二代目の周囲から「なめられないように」という想いが高じて自分を実態より大きく見せる「虚栄心」が働く。また、自分の方針や意見に苦言や反対をしようものなら首を切ったり左遷する。こうなれば裸の多様状態である。上場企業なら、株主の目があり、自浄力が働く。だが、トップが株主の場合は第三者のブレーキが効かない。柴田氏は経営者が人間であれば虚栄心はあるものだが、これに対抗する「心」を鍛える機会を提供したいと考えている。💴📈📉👨👧📈💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:AIは良き隣人か、2つの役割を再確認」から 

2024.2/28  日経産業新聞の記事「トレンド語り:AIは良き隣人か、2つの役割を再確認」から

AIを人間の代替とするか能力拡張の道具にするか

10年ほど前から海外の国際会議などで論議されてきたことが現実味を帯びてきたという。AIと人間はどう共存するかというテーマである。コラムの著者 岩崎 博論氏(武蔵野美術大学教授)が感じるのは日本国内では最新テクノロジーに肯定的で受け入れることに肯定的だという。海外ではテクノロジーを批判的に捉える考え方もある。この議論を加速させたのが最近の生成AIのブームである。岩崎教授は、語学関連アプリでこのAIに関する設計思想の違いを見ている。

◯同じAI応用の語学関連アプリでも思想の違いが

 岩崎教授によれば、私たちが眼にする製品やサービスでもAIとの関係性の違いが感じられるという。語学関連アプリでその差を岩崎教授は考察している:

  • DeepL:ドイツ生まれのAI翻訳アプリ。翻訳したいテキストをコピー&ペーストするだけで、精度の高い翻訳を即時に生成してくれる。Webページ全体やPDFを丸ごと翻訳する機能もある。
  • Duolingo:米国生まれの語学学習アプリ。スマホなどでゲーム感覚で語学学習ができ、英語などに加え、スワヒリ語なども学習可能。AIがユーザごとの学習進捗に合わせて個別化した学習内容を提示する。創作者は新進気鋭のAI研究者で、語学はAIの応用に過ぎず、数学や音楽などの学習プログラムなども提供するようになっている。

これらの携帯アプリは設計思想が全く異なるという。DeepLはあくまでも人間の代替で翻訳するのに対し、DoulingoがAiが人間の語学学習能力を拡張してくれる。人間とAIの関わり方の違いをこの携帯アプリの設計思想の違いとなっている。人間の代わりにAIを使うか、それとも人間の能力を広げるためにAIを活用するか。良き隣人としてAIを使うことはこれからも試行錯誤が続きそうだと岩崎教授は示唆している。💬📲🗼🚲💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵🇺🇸🇩🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:正解だったと思える日」から

2024.3.4  日経産業新聞の記事「Smart Times:正解だったと思える日」から

VB経営とVB投資の両方を経験して「最初から正解はない」

コラムの著者 村松 竜氏(GMOペイメントゲートウェイ副社長兼GMOベンチャーパートナーズファウンディングパートナー)は自ら新卒でVCとして投資を行い、さらに29歳で投資される側となって、起業家が成長路線に乗せる悲喜交々を語っている。

○起業家の士気や闘志がキャッシュアウトよりも重要

村松氏によれば、VCとして見てきた世界と起業家として見る世界は全く違うように見えたという。起業してもなかなか売り上げが上がらず、金策に走り回ったという。夜中にうなされ自分の声で目が覚めることもあった。確かに成功すれば華やかに見えても、スタートアップは孤独で正解の見えない、不安な決断の日々であったという。

よくスタートアップが死ぬ時は現金が尽きた時、キャッシュアウトした時だと言われているが、村松氏は、それ以上に起業家の士気や闘志が尽きた時の方が重要だという。彼らが最後にして最大の経営資源は、この経営陣の士気や闘志である。それさえあれば、周りからの応援の仕方はいくらでもあるという。諦めず粘る経営陣を見るから、集まってきた社員も経営陣を支えようとするという。VCとして200社以上のスタートアップに投資してきたが、最初から順調だった会社は1社もないという。特に起業時の目論見はほとんど外れる。苦境に立った時から何をするかで決まるという。

村松氏は、投資をする方、される方の両方を経験して思うことは、最初から正解はないということだという。もがき、不安な決断をしたその先に、奇跡のような成長が生まれる。後であの決断が正解だったと思える日が来るという。💴📈📉👨👧📈💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:休館中でも作品鑑賞、椅子の名作を貸し出し」から 

2024.3.6  日経産業新聞の記事「トレンド語り:休館中でも作品鑑賞、椅子の名作を貸し出し」から

市民との交流と印象に残る美術館を目指して

コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)によれば、前回に引き続きフランスのボルドー装飾デザイン美術館の改修工事で苦肉の策として休館だからこそできる作品鑑賞の機会を与えているという。さて、その内容とは。

◯住民は無料で自宅で美術館所蔵のコレクションを楽しめる

 竹原氏によれば、意外な作品を個人に貸し出すことで市民との交流を深め、忘れられない美術館となることを願い知恵を絞ったという。その作品とは、近現代のデザイン史に輝く椅子であった。それを自宅で楽しみたい市民に貸し出したのであった。

さらに貸出以外にもボルドーの市場でポストモダンの茶道具を使った茶会を催すなど、現代作家の製作過程を参加者に見せる企画を行ったという。絵画を鑑賞する時とは異なって現代家具を目的に美術館を訪れることは非常に少ない。だが、現代美術の椅子は、用と美を併せ持った道具を理解する機会にもなるという。椅子は個人の体に直接接触し、筋力と精神の感覚を刺激する。座ると、形や素材、構造を把握でき、空間での位置関係を探りながら動作を確かめることもできる。

応募にはメールで希望を送り、当選すれば我が家に数週間、名品が利用できることになる。1点ものの絵画とは違って、椅子は多く作られ、メーカーも明確で再発注できるので、貸し出しのリスクも低いという。

現在貸し出し中は以下のものだという:

  • ヴァーナー・パントン作:「パントンチェア」(プラスチック、1960年代発表)
  • へリット・リートフェルト作:「ジグザクチェア」(1934年発表、1973年生産)
  • ブルレック兄弟作:「スチールウッドチェア」(2007年)

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『東京ダミー』からの視点」から

2024.2.27  日経産業新聞の記事「Smart Times:『東京ダミー』からの視点」から

東京は都市圏として世界有数の規模

コラムの著者 伊藤 伸氏(東京大学特任准教授)によると、経済学や経営学の実証分析の際にしばしば「東京ダミー」が出てくるという。つまり分析の対象が東京であれば1を、それ以外の地域なら0を割り当てる2値の変数である。東京ダミーは他の道府県にはない突出した特徴を持っているという。その1つが人口の東京一極集中で、東京の魅力と課題を同時に示すという。

○専門家の東京一局集中

伊藤准教授によれば、東京ダミーを含めると多種のデータの関係を検証する回帰分析の説明がしやすくなるという。例えば東京の人口集中は、国際的な都市への人口集中の要因にもよるが、規模が世界的であり、WIPO(世界知的所有権機関)によれば世界をリードする科学技術活動が集中している。この集中度は「東京・横浜」を世界一の位置付けにさせている。

さらに専門家に目を向けると、東京の集中傾向は際立ってくるという。東京の昼間人口は全国の13%。これにシステムコンサルタントやプログラマーなどのIT技術者では3割弱も占める。企業や大学の研究者になると4割近い。同様に弁護士では5割弱、公認会計士では6割弱と圧倒的な存在である。

専門家は東京で職業コミュニティーの交流を行い、濃密な情報共有、出会いやビジネスチャンスを求めることが容易な環境である。いわゆる知的なエコシステムが東京では成り立っている。

東京ダミーという視点は、自己の強み、弱みを分析し、キャリア開発や経営戦略への示唆を引き出すことに役立つという。🗼💴📈📉👨👧📈💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵