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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客サポートのDX、自動化の副作用に課題」から 

2023.9.22   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客サポートのDX、自動化の副作用に課題」から

デジタルデバイドとオペレーターの過負荷

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)によれば、前回と同様企業のDXの課題についてコールセンターやコンタクトセンターなどの業務から注目している。

◯顧客サポートの歴史に呼応

小野教授は2014年度から包括的な顧客サポートの取り組みを審査・表彰する制度の審査委員長として参画し、そこから応募企業の間にあるトレンドを読み解く特徴を分析している:

  • 自社のカスタマージャーニーマップ:2010年ごろに多くの企業が顧客サポートの位置付けと経営貢献を可視化し、研修や実践に生かす取り組みが目立った。
  • 顧客サポート品質や従業員満足度などのKPI:2016年ごろ、このKPIを管理する仕組み作りへの取り組みが行われ、AIやチャットボットなどデジタル技術を導入し、労働集約制の高いサポート業務の生産性をいかに向上させるかといった取り組みが台頭した。
  • オペレータの在宅勤務:2021年ごろ。新型コロナウイルス禍でオペレーターの在宅勤務にいち早く着手した企業をはじめ、顧客サポートと働き方に踏み込んだDXの取り組みが多く見られた。
  • 自動化の波でオペレーションの効率化と副作用の認知:一定水準のサービスを24時間提供できる体制への方向転換である一方で生じた副作用がクローズアップされた。
    • 高齢者などテクノロジーを使いこなせていないデジタルデバイド。技術活用の支援やユーマンタッチの対応力の構築が話題となる。
    • 電話を受けるオペレーターの過負荷。省力化が進み、自動化では解決しない難題が少数のオペレーターに集中する傾向にある。

上記の課題でオペレーターに掛かるストレスと離職率の増加をいかに解決するか。デジタル化で置き去りにされかねない顧客をどうするか。企業のDXが進めば進むほど、課題の解決が求められる☝️☎️🚌🛬🧳🛒🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:40歳からの起業」から

2023.9.22  日経産業新聞の記事「Smart Times:40歳からの起業」から

日本のスタートアップには大企業出身者の力が必要

コラムの著者 加藤 史子氏(WAmazing代表取締役社長CEO)は、自分が40歳で起業した経緯を振り返りながら、日本の経済再興にスタートアップが鍵を握るのではないかとその理由について考察している。

○「理想を失う時に初めて老いがくる」

加藤氏によると、この言葉は米国の実業家サミュエル・ウルマン氏が、「青春」という詩で

「青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。優れた創造力、逞しき意思、炎ゆる情熱、怯懦を却る勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ」

さらに

「年を重ねるだけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる」

と70歳のころに書いたと言う。加藤氏は40歳で起業した。当時、世間的には課長職で有能なメンバーと理解ある上司に支えられた新規事業開発に没頭していたという。報酬面でも悪くなく、職場環境に全く不満がなかった。ただ、40歳を目前とした時にどうしても自分の職業人生をこのまま終えることに我慢がならなかった。自分にとって職業人生を終わることは会社や仕事を辞めることではない。ウルマン氏の青春にあるように、自分の仕事で感じられなくなったことだという。だから起業し、挑戦した。

加藤氏は、日本の経済再興の鍵を握るのは、ビジネス経験豊富な「大企業出身者の力」が必要だと感じているという。🍛🥢💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米中経済、どちらがサステナブルか」から

2023.9.21  日経産業新聞の記事「眼光紙背:米中経済、どちらがサステナブルか」から

2大大国の成長モデルは対極

コラムの著者によれば、米国と中国の2大大国の成長モデルは対極にあるという。中国は固定資本形成を優先し、GDP比40%超えという史上初の投資主導経済を20年継続してきた。一方米国は労働者に購買力を与え、生活水準を上げることで需要創造を進めてきた。過去40年間に米国の消費対GDP比は中国とは逆に60%から68%へと上昇した。さて両国の立場を決めるのは基軸通貨の覇権であるといわれるが、コラムの著者はそこに注目している。

○ドル覇権が事態のキーを握る

コラムの著者によれば、中国は過去40年間に投資主導経済によって消費対GDP比は53%から38%へ低下し、消費が投資を下回るという異例な状況となった。この投資主導経済の実態はコスト先送りによる需要創造である。投資は会計的に支出して、コストを資産計上によって先送りにするリスクを伴ったものである。そこには天文学的な投資資産に隠された不良債権が積み上がる危険性がある。

米国は、中産階級の購買力の向上で需要を作り、基軸通貨特権によるドルの垂れ流しを行った。対外債務を拡大させながら、国民の消費水準が押し上げられ、ドル自体の価値は維持されることになった。米国の強い消費は生活水準の向上となり、対米輸出を謳歌する外国からも感謝される。

対外債務増加に支えられた米国と、投資主導で会計のギミックに支えられている中国ではどちらが持続性があるだろうか。ただ、その前提はドルの覇権にあり、これが損なわれると、米中の状況は大きく変わることになる。🌕🛰️🚀🚶‍♀️🚶🌳🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇺🇸🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:みんな食堂と銭湯中心の街」から

2023.9.20  日経産業新聞の記事「Smart Times:みんな食堂と銭湯中心の街」から

老若おひとり様から子育て世代まで暮らせるシェアタウン

コラムの著者 久米  信行氏(iU情報経営イノベーション専門職大学教授)は、東京都墨田区の依頼で錦糸町の街づくりを考える市民ワークショップに参加して、その構想について語っている。

○コミュニティーも孤独も満喫でき、徒歩圏で暮らせる

久米教授は下町育ちで山手暮らし、通勤地獄と職住接近という真逆な生活を味わい、定年間近の視点で街づくりを考えている。

  • ひとり様から子育て世代
  • コミュニティーも孤独も満喫
  • 徒歩圏で暮らせる
  • エコノミーでエコロジーな街
  • 誰もが健やかで生きがいのある暮らしと適度な近所付き合いが自己流で楽しめる

といったイメージである。街自身は、UR(都市再生機構)の団地くらいの規模で同心円状に創られて中心にはコミュニティーゾーンがあるという。おひとり様や子育て世代が増えると孤独化が進むので個食となり風呂も各自が沸かすのでエコノミーとはいえない。

そこで「こども食堂」ならぬ「みんな食堂」が中核になる。文字通り気軽に団らんができる憩いの場で、店舗の大食堂ではなく、食堂街風で、街定食、街中華、町洋食や町喫茶があり、早朝から深夜まで営業。満腹感プラス笑顔と元気がもらえる。料理人は日替わりで、料理付きの「住人」。お袋の味から料理男子のカレーやそばが楽しめる。月一回、好きな料理をご近所さんに振る舞い笑顔をみたいという人で、結構希望者は殺到するという。1か月の献立は学校の給食のように住人に共有され、事前予約制なので食材を無駄にしないで済む。客寄せの必要もない。支払いも地域電子通貨で割安。

もう1つの中核施設が銭湯である。裸の付き合いで仲良くなり、スポーツジムや体育館に隣接しているのでレッスンや同好会が開催されれば銭湯仲間の絆は深くなる。文化施設もあって、得意な住人が先生。仲間との親交も孤独なオタク時間も良い塩梅で進み、等身大の自己表現と地域貢献ができる、そんなシェアタウン構想である。🍛🥢💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:月探査に見る技術継承の大切さ」から

2023.9.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:月探査に見る技術継承の大切さ」から

成功後に後継の事業がなくなると技術はまたゼロから

コラムの著者によれば、今年8月下旬は世界的に月探査の話題が相次いだという。ロシアの無人探査機「ルナ25号」とインドの「チャンドラヤーン3号」、日本でも来年初めの月着陸を目指すSLIMが打ち上げられた。月着陸ではインドが成功し、ロシアが失敗し明暗を分けた。その背景に技術承継の難しさがあるという。

○ロシアの月探査は47年の空白後

コラムの著者によれば、これまでロシアは旧ソ連依頼の宇宙開発の伝統を持ち、米国とも長年宇宙開発の先陣を争ってきた宇宙大国であった。逆にインドは経済成長は著しいが、宇宙では新興国というイメージだという。ロシアの失敗は意外だったのか。

詳しく見ると、旧ソ連時代のルナ24号を最後に、ロシアの月探査は47年という空白があった。一方、インドは2019年に失敗したチャンドラヤーン2号の経験を生かして3号では見事着陸に成功した。つまり、ロシアはかつては宇宙開発大国であったが、多くの関係者がリタイアして、事実上初めての月探査に挑戦したとの見方である。

この2国とは別に日本は新型のH3ロケットの開発着手が難航し、現行のH2Aの経験社がかろうじて残ったという。大成功した小惑星探査機「はやぶさ2」も当初は予算がつかず、実施が危ぶまれた。いかに成功しても後継の事業がなく技術が伝承されなければ人材は払拭し、成果はゼロとなる。宇宙開発も企業活動もこの点は同じである。🌕🛰️🚀🚶‍♀️🚶🌳🚗📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇮🇳🇷🇺