【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:東京も空に住む時代」から
2015/06/20
2015. 6.16 日経産業新聞の記事「眼光紙背:東京も空に住む時代」から
駅近の開発には必要な発想
コラムの著者は、2012年に亡くなった森ビルの森稔氏の口癖、「人は空に住むべきだ」について東京の不動産、建築事情を考えてみると今は千載一遇のチャンスだと語っている。
○フランスの建築家の巨匠ル・コルビジェの建物からのヒント
森氏は、巨匠ル・コルビジェの建物からヒントを得て、住居やオフィスを高層タワーにまとめて「街に整理できか」と政府に提言し続けてきた。これを具体化しようとしたのが、六本木ヒルズで、この高層階に今も東京都心部とニューヨークを並べた模型が展示されているという。高層ビルを幾何学的に配置したニューヨークに比べ、低層ビルが散在する東京は野放図に見え、機能的ではない。
これまでは官主導で都市開発、特に高層化が進められてきたが、建築資材の高騰と深刻な人手不足で建築費用は2倍以上に膨らんでいるという。建築費用は賃料に跳ね返り、ビルは従来の何割も高い賃料で貸し出さねばならない状況である。
それでもテナントに入ってくれるのは、相当、利便性の高い駅近のビルであるが、東京にはそのような土地が不足している。現在の駅近の老朽ビルを立て直し再開発、高層化するしか手はないという。高層化プロジェクトに税制優遇などで低層ビルのリフレッシュを考えるのも一策ではないかとコラムの著者は提案している。