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2015.3.31  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:軍民両用技術研究、公的機関に認める危うさ」から

欧米と異なる日本の国民認識を考慮せよ

コラムの著者 志村 幸雄氏(科学評論家)は、本来は民生用だが軍事にも転用できる「軍民両用技術」の研究が政府によって新しい対応になってきたことに言及している。

○スピンオフ型からスピンイン型へ

もとより軍事技術は性能志向で革新性に富んでいる。軍事から民生へのスピンオフ型の技術移転がこれまでの主流であった。米国防総省主導で開発され、のちに民生利用が進んだものに、デジタルコンピューター、インターネット、GPSなどがある。

一方、近年は、この逆のスピンイン型で、民生から軍事への技術転用であるという。民生市場も製品への要求仕様が高まり、民生品の性能や品質が急激に上がってきたことも背景にある。ロボット技術や光電子技術がこれにあたり、研究開発も大規模で高度化したために最先端が民生分野からも誕生しているからだ。

志村氏が懸念するのは、陸上自衛隊の最先端の国産戦車がハイブリッド自動車の技術を高精度にあげたものであったなど、スピンインが進んでいることである。欧米と異なり日本は軍事技術の認識がセンシティブであることを考慮して、公的機関た大学がスピンイン型研究を行う際には歯止めが必要だろう。sign01happy01

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