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2014年10 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:太陽光発電、『実力派』に昇格」から

2014. 10.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:太陽光発電、『実力派』に昇格」から

増える再生可能エネルギーで先行き不透明に

コ ラムの著者は、このところ急増した認定を受けた再生可能エネルギー、特に太陽光発電で、各電力会社が固定価格買い取り制度(FIT)を契約留保を決めてきている点について、火力を主電力とする説明が納得のいくレベルになく、しかも再生可能エネルギーの周辺設備が整っていないのも問題だと、先行きに疑念を投げかけている。

○九州、東北、北海道、四国と電力会社の発表

FITの留保、つまり実質的な買取の停止を各社が決めた。住宅用などの出力10キロワット未満の余剰電力の買い取りは継続するが、メガソーラーなどの計画には多大な影響を与える。

急ブレーキの要因はあまりにも急増した認定再生可能エネルギーで九州電力など需要を上回りそうな勢いだという。そこで契約保留というわけだ。太陽光発電は天気任せで実稼働率は12%の不安定な電源としてきたが、実力派の電源として一気に昇格してきたという。再生可能エネルギーの増加時には火力の出力を絞って吸収するが、余った電力を他の電力に送る連系線や大型蓄電池などの設備が整備されていない。FIT制度自身も見直しが必要だという政府見解もあるようだ。

先行き不透明な電力インフラでは、他国に販売するまでアピールできるのか。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:タブレット学習、好敵手選抜競って特訓」から

2014.10.2   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:タブレット学習、好敵手選抜競って特訓」から

互いに競い、褒めあう関係や場を提供

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、eラーニングのフレンズ(東京・品川)が手掛ける中学向け数学を事例に好敵手の存在が新市場創造の可能性を開いたことについて述べている。

○普通のインターネット学習との違いは?

同社のシステムは設計思想が従来のeラーニングとは異なると西川教授は指摘する。従来は、生徒の自主性を前提に家庭で学習ツールを用意してきた。同社は、生徒が受身であることを前提に、教室で意欲を引き出す工夫をした「テストツール」を開発した。

秘密は、オンラインでリアルタイムにタブレットで回答した成績が評価され、その時点での好敵手との出来具合の差がわかるというものだ。相手はネットゲームのようにアバター(分身)でしめされ、ランキングされる。また、テストの合間に復習することもでき、クラス対抗のようなことも可能だという。

一旦上位になると褒められ、これがやる気を引き起こす。この成功体験を通じて、学習習慣が身につき、正確に速く計算できるようになるという。

この特訓システムは、回答データを蓄積していることから、同時に受講しているようにシステムを稼働することもできるという。

同レベルでの切磋琢磨を促し、結果的に好敵手の能力の向上で全体の学習効果があがるというもの。企業研修にも応用できそうだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:調査捕鯨が生む悪影響」から

2014. 10.1  日経産業新聞の記事「眼光紙背:調査捕鯨が生む悪影響」から

外交の駆け引きではなく、目的を明確にしたい調査捕鯨

市場のニーズが大きく変わっているのに従来の戦略に固執するような企業では他の事業に悪影響を及ぼす。コ ラムの著者は、企業活動になぞらえて、調査捕鯨を再開しようとする政府の方針に疑問を抱いている。

○捕鯨に関連する世界市場の現状

確かに

  • 海上での反捕鯨団体の威嚇行為は許しがたい
  • ミンククジラの数は十分に回復していることから持続的な利用は可能

という。だが、調査捕鯨が前提とする商業捕鯨は採算が取れるものなのか、とコラムの著者は疑問を投げかけている。

  • 1960年代は年20万トン以上の鯨肉消費があったが、鯨肉の国内消費は年5千トン
  • 鯨肉と競合する牛肉などの食肉供給量は年600万トン近くあり、手ごろな価格で食卓に並ぶ
  • 売れない鯨肉は在庫となり、捕鯨数を計画よりも大幅に減らした矛盾が国際司法裁判所につかれた
  • クジラに対する国際世論は厳しさを増している。流通大手も鯨肉の取り扱いを敬遠する
  • 捕鯨船を建造し、乗組員を養成し、高い燃料代を費やして、売れないクジラを捕ることは民間会社には手が出せない

といった事実があるからである。商業捕鯨を始めようとした途端に、捕鯨は終わるかもしれない。水産大手も、捕鯨問題が欧米の世論を刺激し、既存の事業に悪影響がでることを恐れてる。果たして、政府方針は誰のためのものなのか?happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:Wi-Fi接続 色・数字に工夫」から

2014.9.30   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:Wi-Fi接続 色・数字に工夫」から

色や数字に工夫

コラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)は、パナソニックのコンパクトデジタルカメラ『ルミックスDMC-TZ60』に添付された「Wi-Fiかんたんガイド」を事例に、マニュアルや取扱説明書が初心者がつまづきやすい操作を解かりやすく解説する必要性について述べている。

○初心者に馴染みの薄い情報や操作を色や数字で工夫

パナソニックの設計チームの方は

『限られた紙面に収まるように情報を絞り込んだ。従来、問い合わせの多かったスマホとの接続に重点を置き、米アップルの「iPhone」と米グーグルのOS「アンドロイド」を採用した端末に分けて、初めての人でもどこを読めばいいか分かるようにした』

という。

これによって、従来の問合せ件数は販売台数比で前モデルに比べ約3分の2に減ったという。

迷っているユーザーに必要な情報を提示して解決するという取扱説明書の役割を、コンパクトなシートで効果的に表現した事例である。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:世界と戦う役者そろう」から

2014. 9.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:世界と戦う役者そろう」から

世界に打って出る金属複合加工の3Dプリンタ

コ ラムの著者は、日本の企業が世界と戦う役者として3Dプリンタの業界の動きを伝えている。

○3Dプリンタとマシニングセンター技術の融合

これまで欧米や新興国の方式とは異なり、金属粉をまいたパウダーヘッドにレーザーを照射して金属を積層するものではなく、NCで動かすレーザーの周りから金属粉を吹き付けて部品を造形する。必要なところにだけ金属粉を使うことができ、一度に積層する金属が厚く、造形速度が速い。さらに自動工具交換装置の中で切削工具で仕上げ加工する。レーザーと工具を交互に持ち替えて加工を繰り返すものだ。

構造はまさにマシニングセンターそのもので、老舗の工作機械メーカーの本領発揮の3Dプリンターである。DMG森精機、松浦機械製作所、ソディックなどがこの分野で雄である。これで世界で活躍できる役者がそろったとコラムの著者は語る。happy01