【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:偽装か誤表示か、科学的合理性で一目瞭然」から
2013/11/15
2013.11.12 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:偽装か誤表示か、科学的合理性で一目瞭然」から
科学的合理性で成り立つ科学技術立国であるはずなのに
コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、最近のホテルのレストランでの材料表示についてやや皮肉をこめて、科学的合理性で判断しない議論を疑問視している。。
○偽装か誤表示の水掛け論
ホテルのレストランのメニューでエビなどの表示が間違っていたという。それが一斉に系列ホテルで出てきたものだから、偶然といっても奇異に思うであろう。マスコミも「偽装」か「誤表示」かと不毛な水掛け論を繰り広げているように思える。
和田教授は、ここで科学的な考察を提示している。誤表示の件数を仮に40品目と仮定してみる。
- うっかり表示なら:材料の違いは高額と低額は半々で20件になると考えられる。ところが、40件全部が高額の材料と勘違いしているという点も不自然。
- この確率を計算:本当にうっかり表示なら、価格の高低で1/2の確率。であれば、40件全てが高額に間違えるのは、 投げた40枚のコインが全部表になる確率と同じで、(1/2)^40 つまり、1兆分の1の確率である。
- これは、ジャンボ宝くじの1等が当たる確率は1千万分の1であるといわれていることから、誤表示の確率はそのまた10万分の1で、ほとんどあり得ない数字ということになる。
このように、日本語の解釈はいろんな意味で曖昧さを残すが、科学技術立国を標榜するなら、国際的に通用する科学的合理性で議論するのが当然と和田教授は、多少の皮肉を残している。