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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:『オジさん』という集団、生態・行動様式を分析」から

2013.7.24    日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:『オジさん』という集団、生態・行動様式を分析」から

『オジさん』学が今後のマーケティングの軸?

コラムの著者 柏木博氏(デザイン評論家)は、潜在的な市場形成を行うのではないかと目される「オジさん」に注目している。

○限定しにくい男性集団

「オジさん」の生態がイラストレーターのなかむらるみ氏の『おじさん図鑑』(小学館)がベストセラーになったから以降、マーケティング的に注目はされてはいるものの、意外にも精密な分析が行われていないという。

「おじさん図鑑」は、オジさんの生態をイラストと文章でルポしたもので、大まかな類型がある:

  • お疲れオジさん
  • いやらしいオジさん
  • アートなオジさん

など。これがどこにでもいそうであり、自分もその類型にはいるのではと気になったオジさんたちに売れたそうだ。

最近では、雑誌「モノ・マガジン」(ワールドフォトプレス)の7月16日号で「イカしたオジさん、こんにちは」という特集を組んでいる。その中で、オジさんの定義として

  • 40代はオジさん予備軍
  • 50代はオジさん本隊
  • 60代はオジさん特攻隊

だそうだ。それぞれの解釈はさておき、話題は、

  • 英会話など「大人の習い事」
  • 自分好みの椅子
  • 自分仕様のシャツの仕立て
  • 葬り方は自分で決める

といった、経済的に余裕があり、自分仕様で習い事から衣服まで『カスタマイズ』して消費することが共通している男たちのようだ。

○次世代のマーケティングは「オジさん学」?

これまでは定年を迎えた団塊オジさんが1070年代以降市場をリードしてきた。その後のオジさんたちは、新たな行動様式を持つ集団となるなら、ターゲットとなる業界は徹底した分析が必要かもしれない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:『EPUB化』でノウハウ伝承後押し」から

2013.7.23   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:『EPUB化』でノウハウ伝承後押し」から

業務マニュアルの作成や運用を楽に

コラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)は、社内の集合知の活用を促す業務マニュアルのEPUB化について語っている。

○漢字にルビも打てる電子書籍の国際標準EPUB3

スマートフォンやタブレット端末、PCなど電子書籍に広く採用されているEPUB。さらにこの規格を普及させようと、今年1月EPUBマニュアル研究会(ビジネスプットフォーム革新協議会(東京・目黒)が設置)がEPUBによるマニュアルの作成、運用、データの作り方、コンテンツの整理について検討を始めた。

高橋氏が言うには、専門家によると、「EPUB化により、携帯端末でどこでもマニュアルを利用できるだけでなく、しおりを付けたり、メモを書き込んだり、マイマニュアルとして活用できるように」なるという。

さらに既存のワープロソフトで手軽に作成し、更新できることも検討しているという。書籍編集・制作サービスをネット上で行うものも出てきている。

同研究会は11月には報告書を発行する見込みだという。ノウハウの伝承、集合知化に対して期待するhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:残業と昇進の望ましくない関係」から

2013.7.22  日経産業新聞の記事「眼光紙背:残業と昇進の望ましくない関係」から

昇進する女性ほど労働時間が長い

コラムの著者は、女性が活躍する社会を作る基本として、長時間労働の実態に踏み込むべきだとしている。

○シンポジウムでの共同研究発表から

コラムの著者は東京大学で開催された「日本の人事を『科学』する」(東大社会科学研究所、経済産業研究所の共催)で発表された「昇進する女性ほど労働時間が長い」を取り上げ、長時間労働の人ほど課長クラス、幹部候補生になりやすい傾向が、女性は男性より強くみられるという。つまり、毎日残業するのを厭わない女性が昇進しやすいという。

○残業の考え方

  • 「遅くまで熱心に働く人が指導的な立場に就くのは当然」という残業肯定派の意見
  • 「何も長時間働くことばかりが能ではない。効率的に仕事をして生産性を上げ、それが昇進につながっていかないとおかしい」という生産性重視派の意見

この2つの意見が常に拮抗する。女性の管理職を増やそうというのであれば、仕事と家庭の両立を考え、生産性重視派の意見も考慮すべきではないかという。とすれば、今回の共同研究の結果は実態には望ましいモノとはいえない。

まだまだ日本のオトコ社会であるビジネス社会では、男性が残業肯定派だけに傾注するのではなく、生産性重視派となれば、女性も長時間労働を見直すようになると研究では指摘しているという。働き方や慣行をこのあたりで再点検しないと、日本全体の競争力が落ちかねない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:おわびという名のブラックジョーク」から

2013.7.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:おわびという名のブラックジョーク」から

情報漏洩の謝罪後の対応

コラムの著者は、顧客情報の流出事件が絶えない中で、社長以下の謝罪き記者会見に関連して、その対応を皮肉っている。

○「情報流出の確認はできたが、被害なし」の意味するところ

社長以下の担当役員が頭を下げるシーンで、常套句となっているこの「情報流出の確認はできたが、被害なし」の意味するところは、コラムの著者によれば、ネットセキュリティーの専門家の指摘によれば、企業の盗まれたデータの一部が原本と照合して本物とわかることだという。つまり、盗んだ相手からのデータと照合しているわけだから、漏れた事実は確認できたことになるという。さらに、犯人は、「公表されたくなければ、指定の銀行口座に金を振り込め」といったメモがあり、指示に従えば、流出情報は公表されず終わり、外部への流出はないから、警察に届け出て、その後、常套手段の記者会見となるという。

さらに、記者会見では、流出情報の公開は免れたことから、「被害は出ておりません」と説明するのだという。

○顧客の心理は異なる

しかし、コラムの著者は、あるインターネット業者から、不正アクセスで情報がもれたと言われ、その後の対応として、「次回のお申し込み時に利用できるクーポン」を付けてきたという。個人情報ががっちり握られ、その情報を過失ではあるが、漏洩した業者を信じるようなことはないという。それこそ悪い冗談、ブラックジョーク。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『下町ボブスレー』本気モードに」から

2013.7.18  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『下町ボブスレー』本気モードに」から

ソリの開発だけに留まらない大田区中小企業の挑戦

コラムの著者は、2014年ソチ冬季オリンピック大会を目指してソリを開発する「下町ボブスレー」プロジェクトを紹介し、行政と町工場の取り組みが開発に留まらず広がっていることを語っている。

○ソチまでの道のり

7月から、試作1号機に続いて2,3号機を本格的に開発。大田区の関係中小企業が非公開で開発して、必要な部品を8月10日に納品。さらに1号機を小型・軽量化して10月初めに完成させる。

2号機は海外遠征用として、集まったデータで3号機を改修し、本番に備える。

最初からボブスレーの開発が目的ではない。このプロジェクトは、日本の中小のモノづくりの力を世界に示すことが目的である。そこでボブスレーにプロジェクトメンバーが目を付けた。(このあたりの逸話は、先月ある研究会で著者も聞いた)世界にアピールするためには、まずは、オリンピックに出場するボブスレー選手、日本チームが採用してくれるかであった。そこで、プロジェクトメンバーはソリの開発に留まらず、選手の支援までも活動を拡げている。大田区産業振興協会が今年2月に日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟と包括協力協定を結んだのもその一環。

『ソリに選手が合わせるのではなく、選手に合わせるソリをつくる』開発から、選手を発掘するトライアウトの場所を探したり、強化合宿を区内にアレンジ。世界にアピールするには、選手もソリも好成績でなければならないからだ。

○羽田空港を抱える大田区のねらい

ソリの開発を通して、炭素繊維強化樹脂と金属の接合技術などを蓄積し、来るべき航空機部品産業に生かそうというのが大田区、中小企業の狙いでもある。happy01