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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:サロン・ド・シマジ」から

2013.8.29  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:サロン・ド・シマジ」から

商品ではなく、極上の「物語」を売る百貨店

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、新宿の伊勢丹メンズ館8階のセレクトショップ「サロン・ド・シマジ」を取り上げ百貨店のマーケティングについて語っている。

○島地氏プロデュースのセレクトショップを百貨店で

島地勝彦氏は、「週刊プレイボーイ」(集英社)を100万部雑誌に育て上げ、作家として現在活躍している。このショップでは、氏が愛用するファッションアイテムや目利きした雑貨があふれ、更に、併設のシガーバーには、シングルモルトを中心とする品々があふれているという。土日祝日には、島地氏本人がカウンターに立つという。顧客は約8割が男性で大学生から90歳のシニアまでこられるという。

最近はアベノミクスで高級品も売れるとのことだが、高岡教授によると、モノを買うだけではなく、島地氏の著作の世界に共感したいファン層が購入しているという。顧客は商品ではなく、島地氏の物語の極上品を手に入れにくるというわけだ。

百貨店としては、モノだけでなく、文化を売ることを目指している。barhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:一石三鳥のエネルギー戦略」から

2013. 8.28  日経産業新聞の記事「眼光紙背:一石三鳥のエネルギー戦略」から

政府のやる気と外交力で実現可能?

コラムの著者は、大胆な成長戦略をエネルギー戦略に求めてる。

○一石三鳥の意味

コラムの著者曰く、「成長」、「財政赤字改善」さらに「貿易赤字改善」が、大胆なエネルギー戦略の実行で一石三鳥の施策になるという。

先ず、再生可能エネルギーは何れも将来は必要だが、即効性に欠けるという。そこで、現在の化石燃料資源に注目して本質的な策を与えるというものだ。

○3つの施策

  • 天然ガスなどの輸入先のシフト:ロシア、カナダ、オーストラリアからの安価な天然ガスのオファーを受け入れるというもの。
  • 北海道の泥炭を活用したガス化、液化石炭:石油代替を考えれば、コスト、CO2の排出面でメリットがあるという。
  • 日本海側のメタンハイドレートの活用:愛知県沖にもあるが、低コストで採取可能で量的にも潤沢。

昨年1年間に輸入した石油、天然ガスは23兆円に上るという。この高コストが日本の産業力、収益力を阻害し、日本の貿易赤字、財政赤字につながっている。輸入先シフトだけでも、年間2兆円以上のコスト減が見込まれるという。泥炭の活用、日本海側のメタンハイドレート採取となれば、新しい雇用創出ができ、北海道、日本海側の再生が進む。ここまでくれば、企業のエネルギーコストは大幅に低下すると期待できる。そうすれば法人税や輸出量の増加になり、一石三鳥も可能だという。

さてさて、この皮算用、頼れる政府の存在が前提であるのを忘れてはいけないだろう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:相転移の怖い話」から

2013.8.27   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:相転移の怖い話」から

温暖化問題を含め不可逆な現象に

コラムの著者 和田昭允名誉教授(東京大学)は、ピンポイントの条件で大きな変化が起きる「相転移」が環境問題に起こり、今の教育に知見不足を警告している。

○相転移とは

物質は条件を与えると均一な状態をとる。気体、液体、固体などで、これらを『相』というそうだ。条件を変えると、一つの相から別の相に変わり、『相転移』といわれる。これが、和田教授にいわせると怖いものとなる。相転移は、一定の条件がそろえば、大きな変化が急激に起こり、相転移が一度始まると、指数関数的に進み、止まらない。そこが怖い点である。

○横綱級なビッグバンから身近な環境変化まで相転移

相転移の横綱級は、ビッグバンである宇宙の誕生は、偽の真空から真の真空に相転移して、そのとき放出されたエネルギーがものである。

ところが、これほどの規模ではないが、人類にとって半端な規模でない相転移としては地球温暖化がある。つまり、固体であった二酸化炭素やメタンが気体となって放出されるという。これが、和田教授によると、条件を元に戻さなければ止まらない。放出された気体の相転移が助長されたら爆発的な変化が起こるという。持続的繁栄どころではなく、破滅が想定内であるといえる。

教育現場は児童の時からこの事実に対して知見を持たねばならない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:車の特性訴える『ウツクシeK』」から

2013.8.20   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:車の特性訴える『ウツクシeK』」から

車のネーミングも化粧品や家電同様特性訴求に

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、三菱自動車の新型軽自動車「eKワゴン」のキャンペーンで使われている「ウツクシeK」のこれまでとの違いについて語っている。

○クルマのネーミングの大きな変化

これまでのクルマのネーミングはイメージが主流だったと岩永氏は語る。「クラウン」は王冠、「セドリック」は小公子、「ブルーバード」は青い鳥。新型車のプリウスでも、ハイブリッドといった売りがそのネーミングに反映されていないという。

ところが、「ウツクシeK」は、特性すなわち美しい=ウツクシeKなるアピールポイントをいれている。ターゲットが女性でイメージではなく、化粧品のように、機能面を明確に打ち出している。

かつて化粧品もイメージ戦略が主流で英語やフランス語のネーミングであったという。ところが、HAKUやSUISAIといった和語による機能をアピールしたものに変わってきた。同様に、クルマに近い耐久消費財の家電も「青空」、「琵琶湖」といったネーミングは消え、「からまん棒」、「白い約束」といった特性表現になってきたという。

クルマも家電や化粧品のように機能によるネーミングに変わるとかもしれないと岩永氏は憶測している。rvcarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:派遣法見直し、労組の権限強化?」から

2013. 8.26  日経産業新聞の記事「眼光紙背:派遣法見直し、労組の権限強化?」から

労使協議の違和感?

コラムの著者は、厚生労働省の研究会がまとめた労働者派遣制度の見直し案で違和感を感じた労使協議について語っている。

○派遣の浸透と正社員への影響

ポイントは、派遣制度の浸透によって企業の正社員の雇用に影響を与えることをどう解決するかにある。研究会がまとめた報告書では、これを労組に委ね、チェック機能を設けようという考えである。

しかし、どの業務をどのように遂行するか、誰に任せるかは、「経営判断」の1つであり、企業の経営者の決定によりものである。それを労使協議で判断するというのが報告書の主旨だという。ただ、派遣を行う会社からみれば、違和感があり、派遣を受け入れる会社もルールの変更などで大きな影響がでる。

先進国でドイツのように派遣制度に係らず経営に労働者代表が参加するといった事例はあるが、日本では議論があるところである。また、労使協議での労組の権限とともに義務や責任も論議しなければならないと思われる。happy01