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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:恵方巻きが太巻きに『変身』」より

2011.2.9  日経産業新聞の「眼光紙背:恵方巻きが太巻きに『変身』」より

恵方巻きに学ぶ小売りの醍醐味

コラムは、全国的に広がった”恵方巻き”の店頭販売の話。季節商品で縁起物、予約販売もあって購買予測がうまくいかないと、売れ残りの危機となる。

コラムでは5年ほど前、まさに思い通りに恵方巻きが売れない状況の話を紹介している。閉店時間が迫るのに縁起物や予約の関係で思い切った値下げができない。困った販売担当者。その時、現場のパート社員が発した言葉。

「恵方巻きを太巻きにしてうりましょうよ」

早速、パックを解体し、包丁で切って太巻きに早変わりさせた。こうして恵方巻きの売れ残りも回避され、太巻きの売上に貢献したという。

この話は、小売の怖さとアイデアによっては新しい商機を生むことを物語っている。ここに小売りの醍醐味があるようだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「人を動かす図解力②」から

2011.2.9  日経産業新聞の「人を動かす図解力②」より

プレゼンは、「考えるため」の図解ではなく「伝えるため」の図解で

コラムでは、プレゼンが一部のコンサル会社や広告代理店の常套手段であったものが、今はどの会社でも必要なスキルとして使われてる点を指摘している。

多くのプレゼンでの図解の失敗は、2種類の違った図解があるのだという。

  • 「考えるため」の図解
  • 自分の思考を整理するもので他人に見せるものではない
  • PCよりもノートを使ってマインドマップのよう、問題意識を原因と結果、対立、並列といった一定のルールで整理していく
  • 色などを使うのが効果的
  • 網羅性が大切。抜けや漏れも気にしないでどんどん出す
  • 「伝えるため」の図解
    • 相手を動かすために図を使って意思を伝えるもの
    • 論理性を重視
    • メッセージをシンプルに

先に、「考えるため」の図解を行ってから、「伝えるため」の図解を行うのがコツだという。

応用が利くプレゼンの極意。早速トライしてみては?


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク④:ルソーに学ぶ合意形成術」から

2011.2.8  日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク④:ルソーに学ぶ合意形成術」より

個々を重視するからこそ一般意思の合意を得る

コラムでは、フランス革命の行動規範を生んだ哲学者ジャン・ジャック・ルソー(▶ 参考)の「一般意思」を通じてビジネスにも役立つ合意形成術を説明している。

フランス革命の基本的な思想は、絶対王政の否定であり、人民による直接民主主義であった。ルソーは、各人の自由を保証しながら、社会としての秩序を保つという課題を解決するものであった。

ルソーは、契約で全員の意思を確認し、その意思に服従することで、各人がすべての人に結ばれながら、自分自身にしか従わず、以前と同様に自由であるといった考えだ。この全員の意思を「一般意思」という。

「一般意思」は全体意思とは異なり個々人の意思の総和ではなく、全体の共通の「利益」をもち、普遍的なものとしている。とはいうものの、現実は、共同体で共通の意思を持つこと自身が極めて難しい。結果として、会社の方針は決まり、法律も可決されるが、共通の意思の「度合い」はおおよそとなる。

コラムでは、最初から多くを求めず、最大公約数を見出すことが、一般意思に近づくコツだという。これさえ見つかれば、一般意思という共通的な利益がない時よりも自由に実現しやすい。これによって迅速に意思決定が行えるという。

さらに、トップダウンの良さは、結果として理想的であるかは別で、迅速さにあるという。さらに、多くの社員に弾みがつき迅速な意思決定になれば、一般的意思の効果もでるという。スピードと共通利益の追求を相乗できるかが成功のヒントだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「強い大学:第5部過熱する受験生争奪戦①」から

2011.2.8  日経産業新聞の特集記事「強い大学:第5部過熱する受験生争奪戦①」より

少子化と質のジレンマ

コラムでは、2010年度志願者数ランキングを上げ、明治大学が早稲田大学を抜き、トップに出た理由などから説き起こしている。問題は、明治大学で代表されるような間口の拡大が、大学が選ぶ立場から選ればれる立場に変わったことによる各大学の対応だ。確かに間口拡大は、全学部統一入試にあるように、とがった学生を採ることには有利だ。一方でセンター試験を軸とする場合は地方受験生を確保しやすいといった特徴もある。ただ、入試方式をあの手この手と乱立させて反って、本来の受験数と質の確保ができたかというと、明確でない。

センター入試を最初に導入した慶應義塾大学も12年度からセンター利用を見送る。代わって6つの地域ブロックに分け最大10人という少数精鋭を小論文等を含めたAO入試に切り替える。ねらいは、地方学生を優遇して取り、地方経済の再生を担う人材を育てると明言している。

早稲田大学は、国内の学生を絞り、外国人留学生に門戸を広げる。国際的な人材を国内外を超えて求めるためだ。

入試自身も年ごとに異なった問題を作れる人材も減ってきてるという。つまり、入試の多様化も実は限界だという。

強い大学は最高学府として、建学の精神に見合った人材を如何に取り込むかも課題となっている。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:むなしく響く『第三の開国』」より

2011.2.7  日経産業新聞の「眼光紙背:むなしく響く『第三の開国』」より

「平成の開国」も経済人から見れば上滑り

コラムによれば、大阪商工会議所のパーティで次のような話が出たようだ:

①副会頭の小嶋淳司がんこフードサービス会長から:

「幕末の尊王攘夷は国を救ったが、平成の”尊農攘夷”は国を滅ぼす」

②副会頭の町田勝彦シャープ会長から:

欧州で投資家向け広報で「人口が減っている国に投資する気にはなれない」と言われた

①はTPPへの参加が不透明なことへの不満だが日本の米や農産物は決して弱くないという。日本製というブランドが新興国では評価されているのに、政府がその状況を理解していないからだという。

②は日本には時代遅れの移民対策でしのいでおり、少子高齢化による労働力不足を見込んでおらず、経済力が落ちるのは目に見えているというのだ。

何れも政府、管首相の「平成の開国」とは隔たっている。開国すべき状況把握は一体どうなっているのであろうか?