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2010年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「強い大学第4部変貌知のインフラ①」から

2010.12.14の日経産業新聞の特集記事「強い大学第4部変貌知のインフラ(上)」より

評価従来型「高等教育1.0」から国際教育機関認定型「高等教育2.0」へ

コラムでは、インターネットが大学など高等教育に与える影響について解説。その影響が、日本の従来型の1つの大学で4年間過ごせば卒業という「高等教育1.0」を大きく揺さぶるというのだ。

【iPadで進めるインタラクティブ授業】

神戸大医学部付属病院で行われているiPadを各医学生が携帯して、主体的にお互いの医学生でやり取りを進めながら授業が進む。受け身の知見だけの授業ではなく、体感した知識が生きる。また、最新の医学情報も反映でき、学生も思い医学書を必要としない。

【知のオープン化が学生を増やす】

MIT(米国マサチューセッツ工科大学)が2001年に世界に先駆けて始めた無料授業配信。まさに知のオープン化である。日本でも明大、早稲田大、東大が、iTune U(米アップル社の音楽などコンテンツ配信サイトの中の大学学術関係ジャンル)で無料配信し始めた。東大のコンテンツには、ノーベル物理学受賞の小柴名誉教授の講義もある。

多くの学生が、授業や講義のオープン化を行うのは、優秀な学生を集める宣伝効果を見込んでいる。オンライン授業に飽き足らず、必ずが入学することを見込んでの動きだ。

【高等教育2.0】

無料で著名な教授やエクスパーの講義が聴けるとなれば、好きな講義を受けて、学んだ成果を認定してもらう「高等教育2.0」という時代もそれほど遠くないと、コラムでは解説する。もっといえば、大学という場もバーチャル化して、教えたい人と学びたい人が直接ネットでつながる。このとき、大学の進化があるという。

オンラインでの講義が、従来の通信教育の学生像も変えていく。コラムで紹介されている京都造形芸術大学の通信教育部の説明会では若者から白髪世代で満席だった。18歳から91歳まで、さまざまな顔ぶれが学生5500人が学ぶ。

学び舎は、場所や時間に依らず、学生?の意思を如何に尊重して、情報を提供するか、体験をしてもらうかといったサービス化のにおいがしてくる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「美術で磨くグローバル思考⑧」から

2010.12.9の日経産業新聞の「美術で磨くグローバル思考⑧」より

日本人の天性を「温故知新」で評価

コラムでは、「ガラパゴス化と日本的試練」と題して江戸から明治、そして戦中戦後の美術史から、日本人の天性を解説している。世界標準に対する日本の独自の発展をガラパゴスと称するなら、鎖国時代の江戸時代はガラパゴス化そのものということができる。

ガラパゴス化は、江戸の素晴らしい文化が、美術史では欧州や米国に及ぼした影響は決して小さくはない。印象派の画家たちに影響を与えた写楽や北斎は証左のとおりである。

ボストン美術の館学芸員であった岡倉天心は、既にこのガラパゴス化を進める天性を見抜いている。「古いもの失わず新しいものを歓迎する」ことを日本人の天性とし、自在置物を含む工芸的・装飾的伝統を評価した。

まさに日本人の感性の泉は「温故知新」にあるわけだ。ガラパゴスでの是非も重要だ、しかし、その恩恵を考えた場合、江戸時代は、国内が主で大海の外とのやり取りは出来ない時代であった。明治はその反動で、国際化する。高度経済成長で、再びガラパゴス化すると、次は国際化だというわけである。高度経済成長では、確かに外国製品の憧れはあったが日本国内の製品で十分だあった。今回の国際化は世界標準に乗るだけではない。今回はそれをリードしなければならない。リードを行うには、ガラパゴスの源泉の温故知新がヒントになるのではないか。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「流行ウオッチング:物・情報『断ち切る』技術」から

2010.12.8の日経産業新聞の「流行ウオッチング:物・情報『断ち切る』技術」より

断捨離は心の空間を拡げる技術

コラムでは、今年の流行語である断捨離を取り上げている。ヨガ用語の断捨離は、整理術でなく、無意識に抱え込んだモノやヒトとの関係を問い直すことだという。心の空間を拡げる方法だという。ダンシャリアンやダンシャラーと呼ばれる実践者もあらわれている。

イノベーションによるコストダウンや価格競争で、高品質なものが安く手に入る時代。ツイッターで無限の交流も持てる。日常生活に大量のモノ、情報が流れ込み、アイデンティティが不明瞭となってストレスになるという。

私も唱えている第三時間や第三空間も、断捨離を実行しなければ持てない時代なのかもしれない。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:流行の余韻なき時代」から

2010.12.9の日経産業新聞の「眼光紙背:流行の余韻なき時代」より

今はなき「その年の歌」、「流行語」

コラムでは共有する記憶がない時代という。特に、今年2010年を振り返って、流行語や流行歌、ノーベル賞に、芥川賞、直木賞、プロ野球の優勝チーム、Jリーグの覇者についても記憶だけでなく、「国民的」な共通した記憶がなくなっている。確かに、一部の人にとっては、共有されるだろう。しかし、子たちに生まれた年に流行った流行歌を言えても、この2-3年の記憶はどうであろうか?

「ゲゲゲの」が流行語大賞の上がっている。しかし、この流行も短期で、しかもその物語を共有する体験に乏しいのだ。携帯電話の中のメールやつぶやき、データだけが狭い人間関係の中だけで共有されている時代。それが現代なのだろう。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「情報組み合わせ常識破る発想を」から

2010.12.8の日経産業新聞の「情報組み合わせ常識破る発想を」より

脱・常識はA×B⇒Cのトレーニング

コラムの著者の金沢工業大学虎ノ門大学院主任教授 三谷宏治氏 (▶ 参考によると、アイデアを生むには日頃からの準備と「組み合わせのゲームのような」ものがコツだという。以前から私も、『【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング⑨量に挑戦!』などで紹介しているように、多くの発想は、

①A×B⇒C(異種間融合型)

②A⇒A’(改善型)

のタイプがある。三谷氏は、①を意図的にアイデアノートを使っておこうなおうというものだ。キーワードを相関ずにして因果関係を分析したりするものだが、私は、以下のような「発想の触媒」がないと、連想できないと思う。

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トレーニングについては、『【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング カウンセリング』以降にチャレンジしてほしい。

三谷氏も述べているように、「アイデアは分析力から生まれるものであり、この発見が、新しいアイデアをつかむ下地になる」という。同感だ!