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【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「Deep Insight:新興AI、GAFAMのむか」から

2024.4.12 日本経済新聞の記事「Deep Insight:新興AI、GAFAMのむか」から

米IT業界の興亡を振り返るとGAFA時代は終わったと言われるが

コラムの著者 村上 恵一氏(日本経済新聞社コメンテーター)は、米IT産業史を振り返って2回の節目の裁判が行われたという。それは、主戦場の推移に連動しているという。1回目は、主戦場が大型コンピュータ、いわゆるメインフレームの時代からPCへの移行期、2回目は、PCからインターネットとスマホが主戦場への移行期である。この主戦場の移行期に、米司法省が提訴している。そして今度は、インターネットとスマホからAIへの移行期に、司法省やFTCが提訴し始めた。これまで、主戦場の盟主は、IBMからマイクロソフト、GAFAへ移行したが、オープンAIやアンソロピックなどの新興AI企業がその地位に就こうとしているという。

○イノベーションは残念ながら裁判所ではおこらない

村上氏によれば、2回の象徴的な裁判は主戦場の移行と盟主交代を位置付けたが、それがイノベーションになったわけではないという。イノベーションはあくまでもテクノロジーやビジネスモデルを世に問い続ける起業家精神があってこそ生まれるという。

GAFAとマイクロソフトを加えたスマホ時代の覇者は、今の所、生成AI新興のオープンAIやアンソロピックを見掛けの上で取り込んだように見えている。また、生成AI企業への投資する米半導体大手のNVIDEAも有力視されているが、根幹は生成AI新興である。オープンAIが動画や人の声の合成で話題を攫い、アンソロピックが文字や画像、プログラムを制御する技術で対抗している。

多くの生成AI新興は、大手の庇を借りる状況だが、この立場が逆転する可能性もないとは言い切れない。村上氏は事例としてGoogleを上げている。元は、米Yahooに検索エンジンを提供する下請企業であったが、広告を絡めることで飛躍的に成長し、母屋を乗っ取ってしまった。同様の状況が生成AIの2つの新興に起こらないとは言い切れないという。強かに大手を乗り越えることが、イノベーションの醍醐味であろう。裁判はその呼び水に過ぎない。😴🛏️🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:高級官僚」から

2024.4.8  日本経済新聞の記事「あすへの話題:高級官僚」から

報酬面と多様性をもつキャリアが必要

コラムの著者 貝沼 由久氏(ミネベアミツミ会長CEO)は、高級官僚の希望者の減少と国民生活にリスクが増えることを危惧じている。両者は一見無関係のようだが、高級官僚が減れば国政の舵取りをする司令塔の質が下がり、それがツケとなって国民の生活に悪影響を与えかねないと危惧している。この対策を貝沼氏は提案している。

○高級官僚の質向上は結果的に国民の生活を向上させる

貝沼氏が考えているのは、まず官僚の報酬面である。同氏は、一部の民間企業の方が給与も高く暮らしも楽であるので、国家を背負って慎ましく働くよりも良いとの判断もあるのではないかを考えている。民間企業も、いつまでも現行の給与体系に縛られていると、優秀な人材を採用できないこともある。同様に官僚の報酬制度も改善の必要がある。

また人材の流動性を考えると、一度高級官僚になると、なかなか民間に転出して活躍することも困難だという。これでは日本の直面している諸課題に対してさまざまな経験をした多様性のある人材が高級官僚になることも困難となる。

さらに貝沼氏は官僚制度の改善に40年前から持論があるという。それは国家公務員採用総合職試験を廃止してはどうかということである。これに代わるものとして司法試験に一本化するという考えである。すでに外交官になるための外交官試験も廃止されて事例もある。司法試験に一本化すれば、官僚となっても、いつでも弁護士として在野に戻り、政権が変われば、また日本政府の機構内にリエントリーできる。結果として人材の多様性も増え、民間の経験のあるさまざまな考えを持った人材が時の政権に応じて実務を采配できる。

多くの人が公務員批判を行うが、批判以前に人材の質向上を考えないと国民の生活を下げるリスクを負うことになると貝沼氏は危惧している。🏙️📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「眼光紙背:株価最高値での日米金利政策」から

2024.3.27  日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「眼光紙背:株価最高値での日米金利政策」から

利下げしても利下げしなくても先に懸念のある米金利政策

コラムの著者は、日米の株価が共に過去最高値を更新したことから、日米双方の金融政策が転換期を迎えていると考えている。日本は株価の膨張でのショックを抑制することで躍起であり、米国は利下げをどう行うかが世界の関心事となっているという。

○株価と日本銀行の思惑

まず、日本国内は、コラムの著者によれば、日本銀行が日経平均株価が4万円を超えた中での利上げ転換なので、事前に市場に利上げを織り込ませ株価ショックを抑制しようとしたが、その過程で一時株価は約2千円を下げる事態となっている。

一方、米国の場合は、株価が最高値を更新する中で、逆に利下げが期待されている。そこには景気がインフレーションを抑えている形になってからである。しかし株価最高値の状況で利下げ転換は異例で、このままだと株価バブルを起こす可能性がある。これまで各国の中央銀行では、モノやサービスの物価安定を目指すが、株価や不動産価格など資産価格の動きには直接な関与を避けてきた。資産価格が暴落しても、グリーンスパン元FRB議長の認識では「はじけてみないとバブルかどうかはわからない」と考えているようだという。だが、株価が最高値をつける中で利下げに出れば、資産のインフレーションという火に油を注ぐことになると言われている。さらにバイデン政権もFRBに利下げを期待していると言い始め、利下げで景気や株価を刺激して、選挙戦を優位に進めたいとの政治的な圧力も加わってきた。

利下げをすればその先はバブルや破裂が起きかねないし、利下げをしなければ失望の株売りが進む。📉📈💴📕📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「WAVE:メディア事業x顧客基盤」から

2024.3.28  日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「WAVE:メディア事業x顧客基盤」から

母数が少ないときは他社連携のネットワークで一定規模を確保

コラムの著者 辻中 仁士氏(ナウキャストCEO)は、デジタルマーケティングでサードパーティクッキー規制を契機に大きく変わったと語る。広告戦略の見直しの中で注目されているのが、自社内の顧客基盤、つまりファーストパーティーデータであるという。コラムでは小売業を軸に辻中氏は解説をしている。

◯消費者に寄り添う戦略

辻中氏によれば、小売業は昔から独自の会員システムを立ち上げ、携帯アプリを発展させてきた。小売業の特性を活かし、広告主に対して投資対効果(ROI)を厳密にトラッキング(追跡調査)できる利点がある。ただ、自社だけでは広告の配信対象が必要十分な母数を確保できない規模であれば他社とネットワークすることで、広告効果を出す動きもあるという。

今回は小売業の事例であるが、辻中氏によれば他の業態でも顧客基盤があれば応用できる可能性があるという。特に、共通ポイントカードサービスや決済事業者などは有力候補である。これらの事業者は消費者との接点があり購買情報をもっている。ショッピングモール業態も、ポイントカードや携帯アプリの顧客基盤を活用した事業展開もあり得るだろう。

顧客基盤と絡めて重要なメディアビジネスの推進において辻中氏は次にポイントを挙げている:

  • 消費者との理想的な関係性を利用する。消費者は広告を見るために企業にデータを預けているわけではない。あくまでも消費者の生活体験に寄り添って、消費者のための提案を広告ビジネスを通じて実施するというスタンスを持つことになる。
  • 自社データの基盤を作る。データが収集され蓄積しているだけでは意味がない。データを適切に管理し、クレンジングして、広告の商材とマッチングするロジックを構築する必要がある。このロジックのシステムをどう組み上げるかが自社の課題となる。
  • データの収集を自社のみで進めるのか他社と協業するかを検討する。独自のデータをいくら持っていても、一定の規模がなければメディアとしての価値は生まれない。この価値が出せるかどうかで事業化を進めるかを検討することになる。

最後に辻中氏は、今後メディアビジネスが普及していくだろうが、無駄な投資や本業に対する顧客のロイヤリティーを損なうようなことを避けねばならないという。🥦🏪📈📉🖼️🎨👩‍💻💻🚗🏍️📱🏦💵👕🧼📖👚📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「三浦俊彦の目:先進国の最底辺、失われた30年の克服を」から

2024.3.29  日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「三浦俊彦の目:先進国の最底辺、失われた30年の克服を」から

かつてはJapan As Number 1であった日本が新興国の足音を気にしている

コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、2月に企業調査で米国フロリダ州を訪ねたという。先ず驚いたのは物価の高さである。しかも、60年前の日本が米国に抱いた感覚と同じで、今は日本は最底辺であることもわかる。3月には同様にベトナムのホーチミン市を訪ねたが、そこは60年前の日本があったという。しかし、歴史は繰り返すが絶え間ない進歩を続けている。今や日本は革新が最も必要であると、三浦教授は断言している。

◯60年前の高度成長の日本と米国の関係に酷似

三浦教授によれば、米国ではコーラが小売店で3.28ドルと日本の3倍もした。視察したオークランド市のディズニーワールドの土曜入場料が184ドル(約2万7600円)と東京のそれとの価格差は歴然である。まるで60年前の高度経済成長期の日本人になった気分だと言う。「米国は素晴らしいが、物価が高い」と当時の日本人が感じたことを今回も感じたと言う。

まさに失われた30年の経済格差は大きい。もはや日本は先進国の最底辺にいる。ベトナムでは日本におきく遅れているように見えるが意外に、ショッピングモールや高級マンションは日本と変わらない。スマホの普及率も同程度である。さらにベトナムは平均年齢が、日本の48.4歳に比べて32.5歳と若い。革新の意欲に満ちており、いずれ日本を追い抜くであろう。世界を席巻したJapan As Number 1も落日である。そうならないためにも革新を続けるしかない。📈📉🖼️🎨👩‍💻💻🚗🏍️📱🏦💵👕🧼📖👚📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵🇺🇸🇻🇳