日常生活

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:新市場創造のカギ、企業とSNSで対話を循環」から

2024.3.22  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:新市場創造のカギ、企業とSNSで対話を循環」から

ソーシャルリスニングと創造的適応の循環が新市場を生む

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)もこの3月末で日経産業新聞が休刊となることを期にこれまでの執筆を振り返っている。前回紹介した花王のヘアスプレー「黒ケープ」の事例でSNSと企業の対話について論説しているが、企業活動にSNSとの対話が欠かせなくなっていることを考察している。

◯定期的な創造の機会が研究や講義に役立った

西川教授は、新市場創造のマーケティングをテーマにケースを紹介してきたという。これまで2010年から146回の連載を行ってきて2つの企業活動に整理してみたという:

  • 新市場創造のネタ発見のためにSNSや動画サイトなどのトレンドを把握する「ソーシャルリスニング」に注目してきた。前回の花王では化粧品関連の投稿を、ワークマンでは同社製品の想定外の使い方の投稿を、日清食品では人に勧めたくなる動画を探索してきたという。
  • トレンドに適応しつつ独自の価値を創造する「創造的適応」に注目した。花王では、自社技術をもとにアイドルの前髪を真似る製品の市場を、ワークマンでは投稿者と共創し新用途の市場を、日清食品では同社のエッセンスをかけたユニークな広告を制作してきた。

このようなSNSを元ネタにした商品開発は、バズりやすいという。つまり、若手のスマホユーザではSNSのタイムラインをまず開き、新しい情報に出会うという「タイムライン生活者」が増えているからだという。メーカー側も製品投入後、SNSの反応をみて製品の改善や新製品の追加が可能だという。🪞🪛🪥👩💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『私塾』同人雑誌で遊学を」から

2024.3.22  日経産業新聞の記事「Smart Times:『私塾』同人雑誌で遊学を」から

後半生にも挑戦したい私塾連動型雑誌

コラムの著者 久米 信行氏(iU情報経営イノベーション専門職大学教授)が師匠と仰ぐ橘川幸夫氏の興味あるコミュニティーや同人会の試みについて語っている。

○師匠の橘川幸夫氏の極私的雑誌「イコール」

久米教授によれば、橘川氏は、ロッキングオン創刊メンバー、投稿だけで構成された伝説の雑誌ポンプ創刊の編集長であるという。雑誌からパソコン通信、インターネットへと媒体(メディア)は進化したが、参加型社会の到来を誰よりも早く予言した人だという。個人が発信する情報のつるばで自ら受発信して多彩なネットワークを紡いできたという。

そこで不思議なのは今更紙の雑誌を発刊するのかという点である。大学生は雑誌を読まず、いつもスマホ。雑誌マニアであった久米教授も昨今はタブレットで飛ばし読みになっている。半年ほど前に新雑誌発行の構想を聴いたのは、ネット公開対談の最中だったという。その後橘川氏から久米教授に「久米信行と映画を語る会みたいな感じで進めたい。映画についての思い出を600文字くらいで書いてくれませんか」との依頼が突然舞い込んだという。驚いたのはその依頼対象が、長らく久米教授が扱ってきた経営・ICT活用、自己啓発ではなく、映画について書けと言われたことだという。確かにかつて名画座や最近はサブスクで年間100本の映画を観てお勧めの映画について語ってきたという。それを師匠の橘川氏は見逃さなかった。

久米教授は言われたまま原稿を投稿すると新雑誌「イコール」の目次が送られてきて仰天した。目次から商業雑誌の出版会議で絶対通らないような執筆陣と連載内容であったという。有名無名を問わず老若男女の奇人達人が勢ぞろいし、好き勝手を語るカオスの状況である。発行人が読みたいと思う人だけを集めた極めて私的な「雑」誌であった。まさに師匠の橘川氏の脳内マップにようであった。また興味深いのは、「イコール」を通じて読者参加の書き手の私塾になっているところである。さらに、歓送会などがネット上でコミュニティーを作り、それが紙の雑誌のネタになる循環ができるところである。印刷費はクラウドファンディングで集め、原稿料は雑誌10冊。フリマなどで転売もOKで、読者の輪を広げて行く方法である。

久米教授も今後の半生をこのような私塾連動型の極私的なわがまま雑誌を創刊して地方で暮らしていきたいそうである。📕📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『語り部』は経済にも必要」から

2024.3.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『語り部』は経済にも必要」から

大規模災害の記憶と同様に経済の大変動も記憶を語り継ごう

コラムの著者は東日本大地震の記憶を後世に伝えるために岩手県釜石市では高校生による語り部活動が行われているという。震災の記憶は日々薄れ、何もしなければ伝えるべき教訓も忘れられてしまう。語り部の活動は記憶を風化させないためには欠かせない役割を果たしている。では、日本経済の大変動であったバブル経済の崩壊はどうであろうか。

○捨ててはいけない懐疑的な姿勢

コラムの筆者によれば、東日本大地震の教訓を残す「語り部」活動に対して、日本の株式相場はどうか。相場を牽引してきた半導体関連銘柄の予想株価収益率は50倍をはるかに超える水準である。一方、不動産市場は、都市部の新築マンションの価格が平均的なビジネスパーソンの年収から説明できない高値となっている。いずれも1980年代後半のバブル崩壊を想起させる現象に似ているという。

だが、日本経済で今がバブル経済の再来とは思えない。さらにそれがすぐに崩壊するという議論もおかしい。株価もマンション価格も、高騰となる理由があるからである。だが、震災と同様、経済の大変動に対する懐疑的な姿勢を捨ててはならないという。ここにもバブル経済の記憶が風化しないうちに「語り部」が必要である。その事実を知るバブル経済時、入社した今は年長者が「語り部」ある必要もあろう。📉📈💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:IT人材獲得するには」から

2024.2.29  日経産業新聞の記事「WAVE:IT人材獲得するには」から

公式テックブログに思わぬ効用

少子高齢化、新型コロナウイルス禍後のDX推進、先進ICT技術の需要拡大といった背景によってIT人材の不足が深刻化している。コラムの著者 加治佐 康代氏(ビデオリサーチ取締役)は、自社の事例を通じて、その対応と組織として考えるべき要諦について語っている。

◯非IT人材でもDXリテラシーの標準化が必要

 加治佐氏によれば、ビッグデータ、IoT、AIによるサービス開発に必要な高度な専門知識やスキルを持つ人材は、今後さらに需要が拡大していくと予想している。

不足する人材に対して企業側も活躍できる適切な環境が不可欠で、新しい技術が次々と生まれる中で継続的にスキルアップするには計画的な育成や配置といったソフト面も不可欠である。先端IT人材から選ばれる企業になるためにも事業や組織人事の改革が急務であると加治佐氏は指摘している。

加治佐氏の会社でもデータとシステムを扱う会社であることから先端IT人材の採用、確保、育成は課題で、資格取得支援や人材教育を充実させている。なかでも自社のオウンドメディアとして公式テックブログは、自社技術の情報発信と外部エンジニアとの交流、そして社内においてもITスキルの再認識ができたという。さらに非人材においても、今やビジネスパーソンとして常識的な知識としてDXリテラシーの標準化も必要であると感じたという。

先端IT人材から選ばれた企業になることは、デジタル時代を生き抜く企業となることである。🧠📺📱📉📈💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

2024.3.15 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

思考は論理力と想像力の循環である

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、日本では論理力は教育でも重視するが、想像力はビジネスの世界ではデザイン思考やアート思考といって導入が進むが、教育現場では数少ない。さらに日本では想像力を抑制する3つの「主義」が課題だという。

◯前例主義、延長主義と外面主義が想像力を抑制

関沢氏はコラムを通じて想像力の重要性を重視してきた。日本ではアニメなど世界的に活況を呈していて想像力が満ち溢れてるように思えるが現実の生活では想像力は軽視されていると関沢氏は指摘している。

想像力とは、目の前に無い、物事を思い描く力で、論理力は筋道をつけて要素を矛盾なく組み立てる力である。論理力が弱いと何事も先に進めない。だが、想像力が働かない社会では独自のイノベーションが起こらない。つまり、論理力と想像力は補完的である。思い浮かべたイメージを論理で詰める。次に、細部を想像して具体案を論理づける。思考とは、この両者の循環である。

これまで教育ではもっぱら論理力を重視してきた。最近はプログラミング教育が必修となり、デジタル技術を使いこなす論理力を学んでいる。想像力の重要性も各教科で理解されているが、ビジネスシーンでのデザイン思考やアート思考が重視されるほどではなく教育も少ないという。その障害となっているのが、日本の3つの「前例主義、延長主義と外面主義」であるという。

  • 前例主義:科学技術・社会デザイン・商品開発では想像力を阻むもの。「前例がないから」の一言で想像的な計画を退ける。
  • 延長主義:災害や安全保障などの危機を予測する際に過去の延長線上で考え、そこから外れることを想定しない。
  • 外面主義:他者の「外面」だけみて「内面」を想像しない。相手の好意に気づかないと恋愛も始まらない。逆に嫌悪に鈍感であればストーカーだと誤解される。ハラスメントも相手の感情や苦悩への想像力が乏しいからである。

「前例」を突破する想像力、「延長」から外れる想像力、「外面」だけにとらわれない想像力によって論理力は活性化する。💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵