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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:人口とサッカー」から

2014. 6.23  日経産業新聞の記事「眼光紙背:人口とサッカー」」から

各国の人口で企業を規模でみると

コラムの著者は、現在サッカーワールドカップで佳境に入っている各国の人口に注目し、企業の規模による業績について触れている。

○人口ランキングと参加国

人口ランキングのトップ10に入る国は、米国、ブラジル、ナイジェリア、ロシア、日本の5か国のみで、世界人口の37%を占めるという、中国とインドは出場していない。むしろ出場国は、人口が5000万人に満たない国(ウルグアイ、ボスニア、クロアチア、コスタリカ)は4か国もあるという。中国やインドでは、地方都市の規模、日本でも都道府県の規模に過ぎない。

サッカーは、こうした人口の規模よりも選手の身体的能力や才能だけでなく、組織力、戦略、トレーニングが勝つための条件となっているという。そう見れば企業の規模も同様かもしれないという。

優秀な社員をそろえた大企業が常に勝てるわけでもなく、組織力のある中堅・中小企業が高成績を上げている分野も多いという。大企業は社員のモチベーションを高められず、組織が空回する例も少なくないだろうという。soccerhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:競泳用水着、色合い工夫大人可愛く」から 

2014.6.19  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:競泳用水着、色合い工夫大人可愛く」から

一人が数点持つことで市場拡大

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、スポーツ用品大手メーカーミズノの発売した競泳用水着のマーケティングについて考察している。

○ロンドン五輪銅メダルの寺川綾氏監修

注目する競泳用水着は同社の「テラカワ アヤ コレクション」である。寺川綾氏は、個性的な「大人可愛(かわい)い」デザインのキーワードとした。「大人可愛い=シックでありながら可愛い」とはどうゆうことなのか。土同社と寺川氏との打ち合わせは半年に及んだという。

従来、競泳人口は横ばいで競泳用水着の市場は飽和状態とされた。しかし、2008年ごろから、レース用水着の高機能化・高価格化が進み、比較的安価な練習用水着については、複数枚を所有して楽しみたいといったニーズが顕在化したという。事実上の市場拡大となる。

そこで、ミズノは、今回のコレクションで、できるだけ多くのバリエーションをそろえる戦略とした。1つのコレクションで使える型番は限りがあるので、同一型番で異なるデザインを入れて柄を増すことにした。

一人が複数の水着を買うことが、練習用水着の市場を拡大し、シェア拡大のために商品のバリエーションを増やすことで、ニーズにこたえた。このミズノのマーケティング戦略はどうだろうか?sweat01happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:地域とつながり市場育つ」から

2014.6.5   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:地域とつながり市場育つ」から

逆転発想で新市場を拓く

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、徳島の地域と野球の関係で逆転発想により成功させた事例を示している。

○「野球による地域活性化」から「地域による野球の活性化」へ

プロ野球独立リーグである四国アイランドリーグPlusの「徳島インディゴソックス」について西川教授は注目している。2005年にスタートし、野球による地域の活性化を目標とした。つまり、野球が地域のつながりを強化するというのが当初の目標である。しかし、2010年に大口のスポンサーが抜けた後、苦境に立たされた。

そこに弁護士から転身した球団代表が就任した。坂口浩昭氏である。同氏が目指したのは、「原因」と「結果」、すなわち因果の反転であった。チームが地域を活性化するといった従来の目標とは逆転して、野球という市場を地域につくろうというものだ。

そこで、チームから積極的に地域とのつながりを求めた。野球教室や学校訪問、登下校の見守りや祭りへの参加、県産品のPR、掃除、募金と地域貢献活動を従来の7倍213件もおこなった。

スポンサーも小口設定にし、年間千円から受付、少額の支援を行ってもらって、つながりを感じてもらうことに変えた。このような施策で、スポンサー収入は改善し、その結果、最下位のチームが、2011年、2013年にリーグ優勝を果たした。さらに選手2名をプロ野球に送り込んだ。このように地域とのつながりが、野球という市場を生み出した。さらに、この野球という市場が、他の地域とも連携し、それが、収益を改善するスパイラルが周りはじまたという。baseballhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:オンラインでエクササイズ、時間・場所気にせずに」から

2014.3.12  日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:オンラインでエクササイズ、時間・場所気にせずに」から

トレーナーをオンラインで選択

コ ラムの著者 竹内道氏(アークメディア社長)は、米国で人気のオンライン・エクササイズサービス『Wello(ウェロ)』を紹介し、時間や空間に束縛されないサービスのマーケティングに触れる。

○冬で怠けた身体をほぐそう

 ウェロは、ウェブカメラ付きのパソコン、そしてインターネット接続環境だけで始められるという。自宅やオフィス、ホテルなど場所は選ばない。また、都合のよい時間に、自分が選んだフィットネスのトレーナーと1対1、または、7~8人のグループで身体を鍛えることのできる双方向サービス。

 創業は、2012年7月。フィットネス愛好家の2人がVCから100万ドルの投資を受けて起業。ヨガ、エアロビクス、マーシャルアーツなど多様なプログラムを用意。スポーツジムに行かなくても、自分のペースでできるメニューを提供している。ターゲットの顧客は、最初のデジタル世代と呼ばれる1980年から2000年生まれのミレニアム世代である。つまりICTには理解があり、多忙で時間がない世代だ。

 ウェブでサービスは終結しており、興味のあるエクササイズのタイプ、希望の曜日と時間帯、頻度、そしてトレーナーを選らぶ。条件を提示すれば、お勧めのトレーナーをリストアップしてくれる。現在、全米200人以上のトレーナーが1対1、もすくはグループでの指導を行っているという。

 ポイントはトレーナーの質を下げないことで、同サイト自体も厳しい審査を行っているが、利用者からの評価も公表している。

 参加費はトレーナーの経験によって異なるが、標準的な設定で、個人は30分×4回で月額99ドルなどと価格設定もよいところだ。

 冬で固くなった身体をほぐすにもオンライン・エクササイズがよいかも。runhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:貝印スイーツ甲子園」から

2013.10.17   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:貝印スイーツ甲子園」から

CSRにビジネス要素を

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)が語るのは、企業の社会的責任(CSR)活動にビジネスの論理を導入すると言う考え方を示す。

○『貝印スイーツ甲子園」(フジテレビのテレビ番組)

三浦教授によると、製菓用品を取り扱う貝印がスポンサーである番組でCSR活動の一環だと言う。野球の甲子園同様、高校生がチームでスイーツの創作を競う。その過程で思わぬ失敗やそれをフォローするチームワークで様々なドラマが生まれるという。

企業の貝印としてはCSR活動であるが、企業の利益を社会に還元するという感覚を越えているという。そこで、ハーバード大学ビジネススクールのマイケル・ポーター教授が提唱する「CSV(共有価値の創造)」がある。共有価値とは、企業と消費者、社会の3者が共有する価値を指し、企業も消費者や社会と同様に利益を得てもよい、もっといえばビジネスとなることをやるべきだという考えだ。社会貢献活動を一過性のものにしないためにもビジネスの論理を取り入れることで、継続性をえるというCSVの考えだ。日本流でいえば三方良しの考えである。

貝印の活動がCSV、三方良しとなるかが注目の対象である。