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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本野球、ネット時代の課題」から

2023.3.28  日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本野球、ネット時代の課題」から

放映権の高騰でテレビ放映が減りネット配信が中心で子どもが気軽に観戦できない

第5回WBC(World Baseball Clasic)で見事に「侍ジャパン」が優勝、ドラマに満ちた展開で注目を浴びたが、コラムの著者によれば、野球やサッカーといったプロスポーツが将来に関わる共通の課題をもっているという。

○10代の競技人口の縮小がじわり

 「侍ジャパン」の活躍は、3月末に開幕するプロ野球にも弾みをつける。一見好調に見えるプロ野球であるが、戦前から続くプロ野球の歩みで転機になったのが2004年であるという。

2004年当時の近鉄とオリックスの合併交渉をきっかけに、選手によるストライキにまで発展した。さらに人気の下降に伴い経営難となって12球団の縮小論まで現実味を帯びた。その運命を変えたのが、新規参入組である、ソフトバンクと楽天、さらにこれに続くDeNAであった。

各社とも日本の大手のIT企業で、野球人気回復策は球場で確実に稼ぐという興行事業の基本を徹底したものであった。その取り組みはこれまでの古参球団にも影響を与え、新型コロナ禍前まで、全国の球場の稼働率は軒並み上昇していった。

同様に、プロ野球と人気を二分する存在の成長したのはプロサッカーで、Jリーグは発足から30年を迎えた。10チームで発足したが、J3まで擁する規模となり、60チームにまで膨らんでいる。

だがプロ野球もサッカーも共通の課題を持っている。それはテレビでの放映権料の高騰である。結果的にテレビでの試合中継は極めて少なくなり、ネットでの有料動画配信が基本となっている。球団経営としてはプラスだが、将来の選手やファン獲得のために必要な子ども達へのコンタクトが極めて少なくなっている。気軽に子ども達が観戦できるものではなくなった。じわりと押し寄せる10代の競技人口の減少という問題である。ネット時代にプロスポーツをどう発展させ得るのか、競技以上の知恵が必要となっている。⚽️🏈🏀🥎💰💴💵📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットするアニメの方程式」から

2023.3.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットするアニメの方程式」から

「製作委員会方式」から「タイアップ方式」の出資方式の変化も影響

コラムの著者が取り上げているのが、2022年10〜12月に放送されたアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の大ヒットの仕方について考察している。

○「けいおん!」に似てはいるが本格的な動画制作が特徴

 コラムの著者によれば、「ぼっち」は原作漫画の知名度は低く、女子高生の日常系バンドもので大ヒット作「けいおん!」と似ていることもあって、事前の期待値は低かったという。

しかし、実情は、尻上がりに人気が出てヒットチャートの上位を占めるようになったという。

「けいおん!」と似ているのはテーマだけでなく、主人公が作品中に演奏する楽器が品薄になり、劇中曲がヒットチャートの上位を占めるなど「売れ方」も似ているという。「けいおん!」と同様に原作が4コマ漫画なために間を繋ぐオリジナルシーンを制作しなければならない。そこにも「原作愛」があるコンテンツで、好評である。

違いは、「けいおん!」では演奏シーンが比較的少なかったが、「ぼっち」ではモーションキャプチャーなどを駆使してプロフェッショナルの演奏家の動きを取り込み、動画を手書きした。「初ステージで緊張して息が合わない」演奏も音楽的表現で演奏体験者から納得のいくコンテンツ作りが行われているという。

これまで、「ぼっち」はこれまでの「製作委員会方式」ではなく、「鬼滅の刃」の成功もある制作会社が出版社と組んで裁量権や制作費を持つ「タイアップ方式」で今回の成功に導いたという。📺📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客の期待、同じ人でも状況で変化」から 

2023.3.10   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客の期待、同じ人でも状況で変化」から

同一人物でも状況の影響を受ける

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、前回に引き続きサービス産業生産性協議会による売上高上位企業の利用者を対象とした日本版顧客満足度指数(JCSI)調査を使って顧客のブランドへの期待についてコロナ前後での変化を考察している。

◯ブランドが自分のニーズをどれくらい満足させるか

 小野教授は、JCSIの中にブランドに対する期待に関する3つの質問から作成した合成指標を使ってコロナ禍(2020年前後)による影響をみている。消費者があるサービスを利用する際に、そのブランドが自分のニーズをどの程度満たしてくれるかを予想する。ここでいう「期待」とは、こうした、プラスとマイナスの予想を指す。

コロナ禍前後で業種ごとに変化のパターンがあるという:

  • 小売業:日常生活での重要性が高まった。ECなどの通信販売はコロナ禍でさらに期待が上昇している。マスクや消毒液などを扱うドラッグストアは医薬品や日用雑貨を購入する消費者を軸に期待が高まっている。「おうち時間」や「在宅ワーク」の影響でホームセンターや家電量販店への期待も上昇した。ただ、小売業はコロナ後元のスコアに戻っている。
  • エンタテイメント業や国内長距離交通、娯楽関連:コロナ前には期待が高まったが、コロナ後も期待の上昇が今も続いている。非日常的なサービス体験は、実際に体験する前の計画段階などがワクワク感が大きいことも関連しているという。
  • 銀行やクレジットカードなどの金融業:コロナ禍で明らかに低下した。支店の統廃合が進む中で実店舗をもつ銀行のCSも預金者の期待も低下している。各種のキャッシュレス決済の普及でクレジットカードも期待が低下している。

同じサービスでも個人差があるのは予想できるが、同一人物でも状況によって影響を受けることが調査では示していると小野教授は示唆している。👟👞🫗🧴📷🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:データー市場の非対称性」から

2023.2.16   日経産業新聞の記事「WAVE:データー市場の非対称性」から

データの品質保証への提案

コラムの著者 辻中 仁士氏(ナウキャストCEO)は、ミクロ経済の入門コースで紹介される「市場の失敗」を例として、「レモン市場」を取り上げ、データ流通の市場にも応用できないかと考察している。

○売り手の圧倒的有利が不正を招く

 「レモン市場」とはレモンの皮が厚くて、外見から中身がわからないことから、生産コストが高い、高品質な商品が市場から駆逐され、低品質な商品が出回る、と言う構図を示す。

辻中氏によれば、データの流通市場にもまさに「レモン市場」的な側面があると言う。同氏の経験ではデータには品質の高低が明らかに存在すると言う。例えばスマホの位置情報では欠測値があったりスマホのホルダーの状態、サンプル数の大小などでデータの精度にばらつきが生じる。

このような状況でもデータの売り手は買い手には対して圧倒的に情報優位性を持つことから、売り手のデータが低品質でもその事実は買い手にはわからない。そこに売り手の不正が入り込む余地がある。「過去のデータを操作して、正答率が高く見えるようにしよう」という不正操作を売り手側が行っても買い手は一見して気付くことは極めて少ない。

ではこのような不正が起こりやすい「市場の失敗」をどう乗り越えれば良いのか。

辻中氏は、シグナリングや公的介入がまずは正攻法だという。この内、データ流通市場でのシグナリングは、独立した機関が高品質なデータを「認証」することだという。買い手が品質の高低がわかるイメージである。いわゆる「認証制度」を作らなくても大学の研究者にデータを提供して研究してもらうのも実質的な認証として機能するという。アカデミアの立場は一定の独立性があるし、低品質なら研究材料にはならないからだ。研究実績の多いデータは品質の高さが認められているといえる。😷📡🛰🏢🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:青春を取り戻せ」から

2023.2.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:青春を取り戻せ」から

コロナ禍で失った青春を旅で「取り戻そう」というキャッチコピー

「冬を取り戻すんだ。」というキャッチコピーが駅やテレビで目にするようになった。コラムの著者によれば、JR東日本のスキーツアーのCMである。さてコロナ禍に対してのこのコピーの意味するところは何か。

○同社のスキーツアーのCMシリーズは1991年に開始

コラムの著者によれば、新型コロナウイルス下で失われた青春がこのキャッチコピーのテーマだという。「高校時代、普通の青春が送れなかった普通の私たち」は、マスクなしで、大声で笑い合い、一緒に過ごしたかったのに・・・・」という中で、「それでも私たちはまだ取り戻せる」と背中を押し、「あの頃の仲間たちと冬の旅に出かけよう」と誘っている。

何も同社のスキーツアーだけでなく、コロナで体験できなかった青春を取り戻す手段はまだまだある。例えば、福岡市の水族館は22年春、「ともだちといこう」というコピーを掲げ、仲良し女子高生2人が登場するテレビCMを展開してきた。レジャー、芸術の発表会、硬い討論や研究。犠牲を強いた若者たちへの「取り戻す青春」はこれからも増えるだろう。❄️🎿🎒🚇🚅😷😷🦠🚗⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵