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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:スマートフォン活用の人流計測、5Gで精密に」から

2021.9.8    日経産業新聞の記事「TechnoSalon:スマートフォン活用の人流計測、5Gで精密に」から

新型コロナウイルスの感染防止には人流の把握が重要

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、感染の拡大を防ごうとワクチン接種と並行して重要な人流を抑えることに人流計測が利用されていると語る。

◯4Gよりもカバーが狭い5Gなら精度の向上も期待

 山﨑教授によれば、感染拡大の防止政策の立案も現状把握も効果検証も人流計測が欠かせないという。従来の計測は定点観測であった。例えば東京・渋谷のスクランブル交差点での観測である。ただ、正確に人数を数えても一つの観測例に過ぎず全体を把握できない。新幹線や空港、高速道路などの交通の混雑状況は、移動経路に沿った定点観測であることは違いがない。行き先は予想される「三密」の状況の把握は困難であるという。

計測で得られる情報は、広域性と同時性の両方、つまり同時に広い範囲の情報が必要で、対象には直接関与せずに、俯瞰したイメージで全体の把握を行うことが肝要だという。

具体的な人流計測には携帯電話あるいはスマートフォンが利用される。GPSのデータではなく、携帯電話の基地局の位置情報から、利用者の所在地を推定する方式である。

携帯電話やスマートフォンは電源を投入すると通話にかかわらず、最寄りの基地局と自動的交信から所有者の所在情報を手に入れられる。対象が移動すれば、別の基地局に自動的に引き継き(ハンドオーバー)人流の部分的な移動が捕捉できる。個人の情報は人流計測には不要なので消去される。複数に集約された対象の移動情報で、時系列的な所在情報が、人流の俯瞰的イメージと挙動が推定できる。

接触後感染を予想するモデルはすでに使われており、実測データもある。そこから将来の感染状況を予測することも可能だという。

この基地局方式では基地局の台数とカバーする設置状況などが位置情報の精度に影響を与える。より精度を上げるには、相当数の基地局と小さなカバー領域が必要であるが、5Gは高速で大容量であり、4Gよりはカバー領域が狭い。つまり5Gの登場で人流計測の精度を上げていけそうである。🦠😷📸🖨🧅🚜💻✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:クリティカルシンキング」から

2021.9.10   日経産業新聞の記事「SmartTimes:クリティカルシンキング」から

ビジネスの本質は「人や社会の問題解決」

コラムの著者 吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)は、起業家に向かってVCの立場から「君はどうしてその事業をやりたいのか」という問いを通じて、事業を通じて社会課題の解決や変革を目指しているのかを確認してきたという。

○クリティカルシンキング(本当にこれで良いのか)でビジネスモデルを磨く

 吉井氏によると、多くの起業家はこの問いにドキッとするという。現場を徹底的に見ず、うわべの情報や現象面だけで「これをやれば儲かる」と考えたビジネスプランには世界観や、人や社会にどう寄り添うかといった思想が欠如しているという。

起業は「すでに起こっている事実から不可逆な変化」や「これからの時代に大きな影響を持つにもかかわらず、まだ顕在化していない変化を知覚し分析する」ことだと、吉井氏は考えている。

さらに30年間のインキュベーターとしての経験からビジネスの本質は「人や社会の問題解決」にあるとの考えに至ったという。さらにコロナ禍で多くの変化の中で企業の存在意義が「自分たちは何者なのか」を立ち止まって考える機会となったという。温暖化問題をはじめとする地球レベルの問題が増大し、企業の役割である社会課題の解決がビジネスの主軸になってきているという。

ここ数年国内のVB投資額は小粒で、海外投資家の日本株離れが進んできているのは、国内をフィールドにしているスタートアップが多いからだという。2022年4月、東京証券取引所の市場区分が変わる。アフターコロナで米国や欧州のスタートアップは、脱炭素やデジタル分野で世界を見据えたユニコーン企業がどんどん生まれてきている。国内だけでなく社会課題を解決するグローバルな視座で果敢に世界に挑戦してほしいと、吉井氏は願っている。📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:メディア行動の潮流、より短時間で結果求める」から 

2021.9.10  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:メディア行動の潮流、より短時間で結果求める」から

動画に対する「短」・「省」・「点」への志向の変化

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、歴史的な動画の定義とその長さの変化とメディア行動との関係について考察している。

◯短尺動画が流行する背景

 関沢氏によれば、10秒前後の映像で出来た短尺動画が増えているという。そこにはまず動画の定義が変わってきていることが背景にあるという。

インターネットが普及する前は、動画は静止画と区別する言葉で、映画やテレビを指していた。だが、インターネットが普及した今日、動画はインターネット上で動く映像を指すようになった。そこで日本経済新聞各紙で「動画」という言葉の出現頻度を調べてみると、

  • 2010年:2008件
  • 2020年:4172件

で2倍になり、同様に「テレビ」をみると

  • 2010年:8066件
  • 2020年:4340件

と減少、さらに「映画」をみると

  • 2010年:3013件
  • 2020年:2597件

とこちらも減少している。つまり、「動画」はテレビでも映画でもなくなってきているということである。

SNSでも短尺の動画が増加している。短尺ならスキップされることも少なく、興味を引いた動画を他人ともシェアできる。関沢氏は、短尺の背景にあるのは「省」志向だという。メディアに接する際にできるだけ時間を省きたいとの願望があるという。若者の中にはインターネットでの動画配信サービスで映画やアニメを見る場合倍速で視聴することもあるという。時間をかけて楽しむよりは、より多くの作品に触れたいという。

さらに、デジタル化により人々のメディア行動は「点」志向になった。ウェブサイトの検索機能でピンポイントで情報に到達できる。「点」から「点」へと移動しながら情報を得ている。短尺動画は、映像における「点」情報にあたる。「短」・「省」・「点」で表される行動は、変化の激しい時代に適応するためで、長々とした説明よりも、即刻、適切な目的地に着くことが狙いとなる。過程よりも、迅速な結果を求める動きは、省時間をもたらし、幅広い教養よりも一点集中した専門性を重視する傾向にある。これに対抗するのは、AI(人工知能)であると関沢氏は示唆している。つまり、AIであれば長い映像にも飽きず、情報収集に時間をかけても気にならず、「点」情報を集め構造的に理解を深めることができる。さて、そこで人間は何を行うのか。👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵💡🌍


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:AI導入、『想像力』が必要」から

2021.9.8   日経産業新聞の記事「SmartTimes:AI導入、『想像力』が必要」から

導入企業と目次開発能力の向上がキー

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエバンジェリスト)は、日本企業のありがちな漠とした抽象概念を具体化することを苦手としていてはいつまでも国際競争に勝てないと仄めかしている。

○導入の加速は書籍をつくることに似ている

 石黒氏によると、AIやブロックチェーン、量子コンピューターといった最新技術が現れたときの日本企業の対応が遅いのは、抽象的概念を具体化する「想像力」の欠如と本を作る時のような未知のものを目次化することで、AIならその機能の対象が明確化できるという。

例えば、経営陣が「AIを使って生産性を上げろ」とは指示は出すが、漠然としていて担当者もどう対応して良いかわからないというものである。そこで石黒氏が紹介しているのは、

  • 「想像力」を使って、その業務はフィジカルにやるべきか、デジタルで置き換えることができないか、さらに面倒くさいかといった想像をする。
  • 本の「目次」を作るように、AIの活用先はどこなのか目次をつくる。

といった作業をしてみることにある。

AIの導入企業が目次がなく、将来の利用シーンがなければ、導入しても成功はおぼつかないという。📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:放送・配信と五輪、多様な手法で視聴者へ」から 

2021.9.8 日経産業新聞の記事「トレンド語り:放送・配信と五輪、多様な手法で視聴者へ」から

放送とインターネット配信のハイブリッドサービスが本格化

 コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研フェロー)は、東京五輪が閉幕したことで、放送やインターネット配信サービスの総括をしている。

◯コロナ禍で無観客ならではの臨場感も

 奥氏によれば、首都圏での新型コロナウイルスの感染拡大で無観客開催となった東京オリンピックであったが、NHK、民放の工夫により意外なハイブリッドサービスの本格化を迎えたという。

NHKでは、総合テレビとEテレでサブチャンネルを有効に利用し、競技中継と同時にニュースなどの報道やレギュラー番組の共存を工夫した。BS!・4K8K・ラジオでの放送に、さらにNHK東京2020オリンピックサイト、NHKプラス、らじる★らじるなどでインターネット配信も展開した。

民放では、日別に担当局が長尺番組編成を行い、わかりやすい番組編成を目指した。インターネット配信では、TVerとgorin.jp、radikoで充実したサービスを提供した。

無観客ならではの、選手がぶつかる音や選手同士や監督・コーチやキャディーとの会話を聞き取ることもでき、新しいスポーツ観戦が体験できた。オリンピック中継が他の生番組と異なるのは、結果が最後までわからない点で、そこが楽しい。さらに、協議が同時進行で行われるため視聴者にとっては、テレビで見るのかスマホでみるのか、あるいはPCで楽しむのかといった選択とLIVEか録画かといった選択が加わって、決定が難しかった。

インターネット配信では、放送が一部放送時間枠に入らず、引き継ぐ先として利用され、まさに放送とインターネット配信のハイブリッドサービスが体験できることになった。👋🍄💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵