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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:操作性改善、移行へ期待」から

2015.8.24   日経産業新聞の記事「探査計:操作性改善、移行へ期待」から

マウス、キーボード中心とタッチ操作向けを分割

コラムの著者 田中 雄二氏(ITジャーナリスト)は、マイクロソフトの新OSであるウィンドウズ10の改善点について触れている。

○旧版ウィンドウズ7/8.1の利用者は当初1年の間は無料アップグレード

従来、ウィンドウズOSのアップグレードは有償であったが、今回の10は、旧版ウィンドウズ7/8.1の利用者は当初1年の間は無料となる。これによって移行を促している。

一方、その機能であるが、田中氏は以下の特徴をあげている;

  • 操作性の改善;8.1では、タブレットなど画面を指で操作する「タッチ操作」に最適な仕様としたために、従来のマウスやキーボードの利用者には不評であった。今回、マウスとキーボード中心のモードとタッチ操作向けのモードの2つの操作モードを用意した。両者を明確に分割して、それぞれの利用者にも使い易いものに改善されたという。
  • 新規アプリの開発がマルチクライアント対応;タブレット、デスクトップ、スマートフォン、ゲーム機などマルチのクライアント端末で動作するアプリを効率良く開発できる環境が整ったという。これにより、アプリの開発に新規参入したり、アプリ数の増加が見込まれる。

さて、移行を促すほどの魅力となっているか、これから9月にパッケージ版もでることから注目されるところである。eyepchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:頼りにする情報源、若者、取捨選択型を好む」から

2015.8.21     日経産業新聞の記事「流行を読む:頼りにする情報源、若者、取捨選択型を好む」から

垂直統合型からプラットフォーム型へ

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ統括責任者)は、同社の生活者に対する意識調査の結果をもとに、頼りにする情報源の分析を行っている。

○キュレーションメディアの台頭

キュレーションメディアとは、新しい情報サービスで、既存の新聞、雑誌のマスメディアではなく、ネットオリジナル情報や個人のブログなどの硬軟取り混ぜた独自のレイアウトで提供されるサービスであるという。

SNS上でのコメントや自発的に作られるまとめサイトの情報など、様々な選択肢から情報が得られる。

同社の3月の調査で生活者に情報源やメディアで頼りにしているものについて訊ねた。合計71分野のメディアで13のメディア因子を取り出したという。15歳から29歳の若年層は、「ニュース・キュレーションサイト」「SNS・ブログ」のネット系メディアの比重が高く、50代から60代の中高年層は、地上波テレビ報道系、新聞・情報系雑誌を支持しているという。ちょうど中間の30から40代を境に支持する情報源やメディアが鏡を映したように正反対となる傾向があるという。

ここからわかるのは若年層はコンテンツの作成者と配信者が一致する垂直統合型なメディアよりも、様々な情報ソースからニュースを取捨選択すしたプラットフォーム型なメディアを好むという。

これからのコンテンツ消費も同じ傾向がでるかが、奥氏の興味の焦点である。mobilephonephonetopchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ジャンルトップ戦略、特定分野に集中せよ」から

2015.8.20   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ジャンルトップ戦略、特定分野に集中せよ」から

大西洋を3番目に飛行機で横断したのは?

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、リンドバーグの偉業を事例に、特定分野での位置付けがマーケティングには重要であることを説いている。

○最初はチンドバーグ、2番目はヒンクラー、3番目はエアハート

では、なぜ米国人は3位のエアハートも知っているのか。三浦教授によれば、答えはエアハートは女性で最初の横断者であったからだという。

これは世界的に有名なコンサルタントのライズ&トラウトの共著「マーケティング22の法則」(東急エージェンシー)の第2法則;「カテゴリーの法則」の事例だという。さらに第1法則は「1番手の法則」で、最初に飛んだリンドバーグのことは誰もが知っている。が2番手や3番手は何をやれば良いのか。そこに「カテゴリーの法則」があるという。

エアハートのように、特定分野で勝つこと。この戦略で買ったのが、コニカミノルタのカラー複合機分野であった。ゼロックス、キヤノン、リコーの3強で独占された中で勝てるカテゴリーがカラー複合機であった。そこに、経営資源を集中し、トップになった。

万年Bクラスでは人事的にも問題。士気があがらないためで、カテゴリーを特定してそこで勝利すれば全社的に士気があがるという。もちろん上位に登ることは厳しいが、上位企業が追従できないところを特定するのも戦略である。memohappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:鉄筋コンクリ住宅1号、大震災教訓、耐震耐火貫く」から

2015.8.18 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:鉄筋コンクリ住宅1号、大震災教訓、耐震耐火貫く」から

鉄筋コンクリート住宅実験第1号の生家

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、自らの父の住居、つまり生家が日本で始めて鉄筋コンクリート製の住宅となった経緯とその性能について語っている。

○設計者 内田祥三東京帝国大学教授の先見性

日本で鉄筋コンクリート製の第1号住宅が建てられたのは、関東大震災の翌年1924年で、東京都港区赤坂八丁目で、和田教授の生家であるという。設計者の内田氏は、旧東京帝大の総長まで務めた、建築界の重鎮である。

本郷と駒場のキャンパスにある建築群は、震災後から第2次世界大戦までの間に内田氏の指揮で建てられたという。関東大震災を契機に、耐震耐火構造を念頭に最初に実現したのが、和田邸というわけだ。

内田氏の先見性による耐火構造は、奇しくも第2次世界大戦の米軍機による大空襲で証明された。建物の1つの部屋に焼夷弾を受け、内部は丸焦げとなったが、各部屋を隔てる鉄筋コンクリート壁によって焼失は免れ、赤坂の焼け野原にポツンと1軒だけ焼け残ったという。houseimpacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:IT業界から金融サービス」から

2015.8.18   日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:IT業界から金融サービス」から

ICTで通貨まで再定義?

コ ラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、ICTの発展で、金融業界ではなくICT業界が金融サービスを展開し始めていることに関心を向けている。

○金融サービスは金融機関という常識が消えつつある

広田氏によれば、一般的に、FinTech(Finatial and Technologyを縮めたフィンテック)と呼ばれ、成長分野だという。事例として、以下のようなサービスがあるが、まだまだ発展途上だという;

  • 決済;2012年後半に国内ではコニーや楽天がサービスを開始。LINEは、「LINE pay」として2014年に開始。
  • 融資事業や個人の資産管理;個人財務管理ではMint.comやHelloWallet、国内ではZaim。
  • 投資支援;ロボ・アドバイザーと呼ばれる、投資ポートフォリオの自動作成、自動運用を行なってくれるサービス。AIも使われているという
  • 貨幣;国家の信頼による裏書きではなく、暗号テクノロジーによる裏書きで信用を得るBitcoin。まだまだ、取引所問題などで普及はしていないが、EUのギリシャ債務問題で浮上した国家による通貨の信頼性を考えると、そもそも貨幣の定義を見直す必要があるかもしれないという。

このように、ICTからのサービス提供はすでに金融業界を越境している。dollarpchappy01