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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『マネーの砂漠』に潤いを」から

2014. 9.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『マネーの砂漠』に潤いを」から

3つのハードルを越える前の大きな砂漠

コラムの著者は、夏のバカンスを想起するような「川・谷・海」を上げて、ベンチャーなどビジネスでのハードルについて語っている。

○たくましい製品への道

  • 「魔の川」: 基礎研究から製品の開発に進む段階
  • 「死の谷」: 販売網に乗るかどうかの段階
  • 「ダーウィンの海」: 自然淘汰も含め、実際の製品が他社との競争や顧客にもまれる段階

といった、「川・谷・海」のハードルを、画期的な製品を作るときに、乗り越えねばならないハードルだという。

ただ、日本にはこの3つのハードルを越える前に、資金面の「マネーの砂漠」があるという。さらに、日本は有望な技術があっても、リスクマネーが頼りないという。

日銀の異次元緩和も1年半が経過し、砂漠にオアシスを作り、新規事業が育つ環境も議論すべきと、コラムの著者は示唆している。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:知識だけでは・・・知恵生かし新技術創造」から

2014.9.5  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:知識だけでは・・・知恵生かし新技術創造」から

「問1:自分で問題を作れ、問2:それを解け」が知恵の試験

コ ラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、今足らないといわれる知識ではなく知恵について触れている。

○知識獲得の2つの道

和田教授によれば文明社会における個人の知識獲得の方法は、「学校で授けられる」か「自分で獲得する」かによるという。

学校教育は今は知識の流し込みで、その成果を試験で詳細に確認するというもの。これでは、いくら知識があっても、それらをまとめて使う能力がなければならない。この能力を知恵という。

サイエンスの知恵はさらに、理化学辞典にあるような情報や知識を結び付けて、未知のモノ・コトを予言することにあるという。こうして新事実の発見、自然界や社会の問題解決から、新技術の創造へと広がるという。

そこで問題になるのが、知識ではなく、知恵を持った人をどうやって選択するのかということである。課題はずっと未知のものでは、知恵によって回答したことを評価できない。しかし、解いた途端、既知となって知識になってしまう。

そこで、後藤英一氏(東京大学理学部物理教室)が出した、

  • 第1問:自分で問題を作れ
  • 第2問:それを解け

といった知恵を評価するものである。優れた質問だ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:パウチ型ヨーグルト、忙しい女性の朝食に」から 

2014.9.4  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:パウチ型ヨーグルト、忙しい女性の朝食に」から

局面に書ける蛍光ペン『ジャストフィット』

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、森永乳業が16日に発売する「ハンディスタイルヨーグルト 美容時短 キウイ&りんご」(内容量140グラム、希望小売価格156円(税別))を取り上げそのニーズの掘り起こしに触れている。

○2005年からシリーズ発売で購買データを分析

高岡教授の記事によれば、同社は2005年から日本で初めての「パウチ型」ヨーグルトを発売。その後も商品のラインアップを充実させてきたという。そこで、これまでの商品の購買データを分析。

喫食の結果は、

  • 時間帯:朝
  • 購買層:20から30歳代男女の購買率が高い

などが浮かび上がり、パウチ型の認知度を上げるために、コンビニを想定して20から40歳の女性をターゲットとした。既存のヨーグルト容器の横にパウチ型をきれいに陳列する専用の什器も準備した。

さて、このデータからのニーズを掘り起した商品。忙しい女性のニーズにあうか?boutiquehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パテントNOW:医工連携、知財戦略周到に」から

2014.9.2   日経産業新聞の記事「パテントNOW:医工連携、知財戦略周到に」より

事業戦略を見据えた知財マネジメントの重要性増す

コラムの著者 橋本 虎之助氏(経営コンサルタント・弁理士)が、新興国の需要が大きい割に国内で海外依存度の大きい医療機器市場の政策について知財マネジメントの視点で解説している。

○医工連携事業化推進事業

これまでの開発支援ではなく、実効性を重視し、経済産業省は厚生労働省、文部科学省と連携して、高度なものづくり技術をもった中小企業と医療機関との「医工連携」で、新興国へのニーズ対応、国内市場での海外依存度の低下を狙っているという。

さらに、この事業の課題として

  • 新規参入の促進
  • 国内の産業競争力向上
  • 海外での産業競争力向上
  • 周辺分野の開拓

の4分野という。これを医工連携によるコンソーシアムで事業化する方針だ。国内外ともに、産業競争力の向上が課題であることから、橋本氏は、事業戦略を見据えた知財マネジメントが開発当初より戦略的に進めるべきだと指摘している。つまり、

  • 知財管理の体制づくり
  • 知財の権利化とノウハウ秘匿の使い分け
  • 特許や商標などの「知財権ミックス」など

を戦略によって推進すべきという。同様の指摘はすでに5月に成立した「健康・医療戦略推進法」にも知財マネジメントについて戦略的な取り組みが必要としているという。

医工連携のみならず新規の連携事業では、まずます知財マネジメントが必要だ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:取材して書くことの価値」から

2014. 9.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:取材して書くことの価値」から

既存手法の事実確認・記述、調査、発掘が新鮮

コラムの著者は、SNSなどの要素を取り入れたメディアから従来の取材によるコンテンツまで人気の対象が変わってきていることを示唆している。

○最先端ー双方向ーも人気

有識者やユーザーがニュースにコメントを付ける、SNS型の双方向型メディアが人気であるという。さらに、自分の関心を持ったニュースやサイトを集めるキュレーション型など、これまでの一方的なヤフーやグーグルのニュースサイトとは違い、双方向性を備えている。

○既存手法ー取材ーも人気

新聞のように専門の記者が取材して書く「旧型メディア」への関心も集まっているという。これは逆手の発想だが、コンテンツの発信源として記者による取材が新鮮と受け取られているようだ。SNS型メディアの運営会社にも既存手法が見直されているという。

確かにニュースに対する感想やコメントは双方向型でできるようになったが、一言で深い議論が行えるものではない。SNS型メディアも、既存の取材で、事実確認、記述、調査、発掘を行うことがやはり人気の継続につながると気付いてきたようである。happy01