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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:体験メディア、ハイボールなど新市場開く」から

2014.12.11   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:体験メディア、ハイボールなど新市場開く」から

飲食店は体験メディア

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、サントリー酒類の国産ウィスキー『角瓶』のソーダ割り『角ハーボール』のマーケティング戦略を事例に体験メディアを使った戦略について触れている。

○3杯の1万店よりも300杯の100店を目指す

同社の飲食店開拓を担当した奈良匠氏の言葉である。つまり、飲食店は体験メディアであり、店舗での体験が自宅での消費につながることから、売上だけでなく、顧客の数や杯数が非常に重要になるという。体験してもらえる事がマーケティングの主軸であるという。

当初は、美味しい作り方を説明し、ビールのように1杯めから飲めるような専用ジョッキを準備した。しかし、店舗側が、「売れないから」、「作るのが面倒だから」といった理由で取り扱いをやめるところがでてきた。そこで、ビールよりもハイボールに力を入れる店舗に、簡単に美味しいハイボールが作れる専用サーバー「角ハイボールタワー」の提供を始めた。さらに、売れ筋は、メニュー豊富な店ではなく、立ち飲み店であることもわかり絞り込んだ。このような試行錯誤で手応えを感じたころ、ソーシャルメディアでも取り上げられ、人気に拍車が掛かった。

体験メディアは、消費者だけでなく、その体験を見聞きする側や企業内部にも新市場の創造に向けた動きとして影響を与えたことがわかる。beerhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:使い切り目薬、清潔さ確保」から

2014.12.9  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:使い切り目薬、清潔さ確保」から

目に触れても大丈夫な使い切り目薬

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスでのモロッコ生まれの創業80年の老舗医療品会社『cooper』(コーペール)の目薬を取り上げている

○日本の製品もあるがフランスでは一般的なパッケージ

パッケージの狙いは、薬品や化粧品に防腐剤を使っておらず、新鮮で安心という信頼感を訴えることにある。使い切りだからこそ、安心だと言う。処置ごとに包装を開封する使い切りタイプの分包液剤だ。

1回分のパッケージを10回分、すなわち10本を横一列に連結し、切り取りやすい工夫がなされている。さらに1本は先端部分をひねりながら切り取れることで、開口部ができ、目薬がでるという仕組みである。目薬をさすとき、眼に触れないようにという清潔への注意が必要だが、このパッケージなら使いきりでその心配がない。eyehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:『なりたい肌』店頭で伝授」から

2014.12.8   日経産業新聞の記事「探査計:『なりたい肌』店頭で伝授」から

化粧品販売の対面接客への回帰

コ ラムの著者 山下 尚文氏(ネクステージトータルマーケティングプランニング社長)は、皮膚年齢の抗老化、若返りがテーマの化粧品業界で化粧効果を高める美容テクニックの展開を対面接客に回帰しようとしていることに注目している。

○「配合成分」から「美容テクニック」への競争原理の変化

冬の寒さと乾燥で女性の肌についての話題を山下氏は語っている。化粧品業界で最近起っている競争原理の変化についてである。

これまでの配分成分へのこだわりの差別化が大きな要因でなくなると、美容テクニックを競う時代に変化しているという。特に、女性の皮膚でしわがクローズアップされているという。とりわけ、目元や口元のしわが若返るメーキャップ術が注目されているという。

コーセー傘下の化粧品会社、アルビオン(東京・中央)は10月、乾燥による小じわを目立たなくするという美容液を投入。店頭のリーフレットではその大半を費やし、豊潤で豊満な素肌をかなえる美容テクニックをしっかり解説。美容テクニックの重要性を強く訴えている。

化粧品販売で小売業の衰退、ドラッグストアの台頭により販促策はマスメディア中心となり、「カウセリング」が忘れられ、販売員教育もおざなりになっていた。やはり、「カウセリング」のheart to heart が価値を高める時代に回帰しようとしている。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:MIRAIに込めた心意気」から

2014.12.2   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:MIRAIに込めた心意気」から

国産車では画期的な日本語ネーミング

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、トヨタ自動車が15日に発売する燃料電池車(FCV)のネーミングである。

○「かっこよさ」から「本質」への表現へ

 岩永氏によれば、これまでの国産車のネーミングは、英語や英語っぽい造語であったという。中にはラテン語や何語かわからない造語も多かった。それは、グローバルな市場に進出するにもかっこいい先進感があると考えられた。つまり、クルマのネーミングは英文字の記号にすぎなかったわけである。そのクルマのコンセプトというよりも英文字のかっこよさを利用した。

今回の話題にMIRAIではなく、同社のPRIUSがある。1997年の発売当時、世界初のHVでエコ車だった。しかし、ネーミングには特質も理念も出てこない。その同じトヨタが、今回は「未来」という日本語をネーミングに据えた。クルマの本質と意味をネーミングで宣言したことになる。

国産車史上ネーミングで画期的な日本語ネーミングをしたことに同社の心意気を感じると岩永氏は語る。carhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:4Kテレビ、色再現もポイント」から

2014.12.1   日経産業新聞の記事「探査計:4Kテレビ、色再現もポイント」から

高精細だけが売りでない4K

コ ラムの著者 鴻池賢三氏(AV評論家)は、新規格『BT.2020』で4Kテレビは、高精細が売りだけでなく、色再現も向上している点を述べている

○受像機側の色再現の性能で差がでる

新規格『BT.2020』では、伝送出来る色の範囲を拡大し、鮮やかな色表現が受像機側で可能となる。色表現を意識した設計は、三菱電機のLS1シリーズである。白色発光ダイオードで赤色や緑色を表現する場合、再現に限界があるという。そこで赤色レーザーとシアン色のLEDを採用した同社のテレビは、LEDの性能にされる赤色をレーザーに譲り鮮やかさを実現した。今後も『BT.2020』の規格が8Kにも採用される予定から、同社の技術が花咲くかもしれないと、鴻池氏は語る。tvhappy01