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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:コカ・コーラライフ、植物由来甘味料で自然志向」から

2015.3.30 日経産業新聞の記事「探査計:コカ・コーラライフ、植物由来甘味料で自然志向」から

自然志向で好調なスタート

コ ラムの著者 小林 仁氏(食品マーケティング研究所所長)は、コカ・コーラグループが3月9日に発売した『コカ・コーラ ライフ』のマーケティングについて触れていいる。

○ターゲットは多忙でありながら自然重視で健康志向な生活者

先ず、飲料の内容は、砂糖に加えてステビアなどの葉から抽出したカロリーゼロの甘味料を採用し、45キロカロリーから19キロカロリーとした。新たに採用した緑色のボトルも森林や自然の緑をイメージさせる緑色のラベルとした。「コカ・コーラ ライフ」のネーミングは、多忙でありながら自然重視で健康志向な生活者に、コカ・コーラを楽しんでもらいたいという願いを込めたものだという。

コーラ飲料が並ぶ店頭ではひときわ目立つ緑色のラベルはブランドアイデンティティーを表し、「コカ・コーラ ゼロ」以来8年ぶりの新商品の導入とあって流通業界の期待も大きいという。同社の今後のマーケティングに注目したい。cloverhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:企業間競争、ルール変える者が勝つ」から

2015.3.26   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:企業間競争、ルール変える者が勝つ」から

ルール変革者が勝つ図式は昔から存在

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、企業間の競争原理に業界のルールを打破することで勝つ戦略があることを語っている。

○企業のマーケティング戦略にも存在

三浦教授があげているのが、食器洗い洗剤市場でのマーケティング戦略の動きにあるという。

  • 1960年代:花王とライオンが2強の競争ルールは「手にやさしい」であった
  • 1995年:P&Gが「洗浄力」を前面に押し出した「ジョイ」を発売。油落ち効果を示すテレビ広告が大ヒットした
  • 1998年:P&Gは洗浄力+除菌でシェアトップにでる
  • 2001年:花王はジェル状になって流出量を抑え洗浄力が持続する商品でシェアを奪還。
  • 2004年:花王は洗うことの楽しさを強調した「キュキュット」を発売。ここで3社の三つ巴競争となった。

このような事例は他業界でもあり、ルールを決めたものが勝つのは競争の鉄則である。日本国内にとどまらず、世界でルールを作ることを日本企業は挑戦する時期である。sign03happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:スマホ向け新需要『チェキ』復活」から

2015.3.24   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:スマホ向け新需要『チェキ』復活」から

ネーミングの復活

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、富士フィルムのインスタントカメラで使われた「チェキ」のネーミングの復活について語っている。

○ネーミングに意味を広げた商品

撮ったその場で写真が楽しめる富士フィルムの『チェキ』。つまり、その商品コンセプトが別の展開で使われたからである。スマホ向けプリンター『スマホ de チェキ』はチェキを復活させた事例であるという。

Check it(覚えてね、記憶しておいてねの意味)が ネイティヴの発音だとチェキに聞こえることからきたネーミング。今は、カメラはデジタルカメラの全盛時代。さらにその座は、スマーフォンに変わり、撮りためたけど二度と見ない、といった人が増えてきたという。そこで、やっぱり、プリントしてみたいとの要望で、仲間で盛り上がることから、10歳台の少女たちにチェキ人気に火がついたそうだ。その中で、スマホで撮った写真をその場でプリントしてみたいといった要望が増え、それに応えた商品が、『スマホ de チェキ』である。チェキはもはやインスタントカメラの概念になり、新しい商品のネーミングともなった。cameramobilephonehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:成功モデル見直し、プリンターあえて大型タンク」から

2015.3.19  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:成功モデル見直し、プリンターあえて大型タンク」から

新興国販売で学んだビジネスモデル

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、いわば「替え刃モデル」であったプリンター販売のビジネスモデルを見直したセイコーエプソンの戦略について語っている。

○替え刃モデルの限界

替え刃モデルとは、カミソリ本体価格を低く抑え、消耗品である替え刃で儲けるといったビジネスモデルである。ゲーム機や携帯電話などで今も使われているビジネスモデルである。

ビジネス向けプリンター事業も御多分に洩れず替え刃モデルが横行していた。同社は新興国でこのビジネスモデルで失敗をした。要因は、交換インクの販売店がまず現地では少ない上に、インク代が負担となって、違法な改造によるインクの充填装置を取り付けるところが出てきたという。違法行為を訴えてもイタチごっこで先に進めず、業績が悪化したという。

そこで替え刃モデルに見切りをつけ、あえて、交換インクの不要で、充填タンクを初めから装備したモデルを新興国で投入した。確かに、初期費用が高いがランニングコストは大幅にさがることが認められ、さらに違法な改造をしなくて済む。さらに交換インクの生産から廃棄までのエコサイクルを組まなくても、二酸化炭素の排出を96%削減でき、これも買い手に評価されたという。

同社は、替え刃モデルと決別することで新しいビジネスモデルを得て、新市場を獲得し、創造のサイクルを得た。memohappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:ヨーグルト、果実大写しで異彩」から

2015.3.17  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:ヨーグルト、果実大写しで異彩」から

目立つパッケージで商品を差別化

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランス大手のダノンの新ヨーグルトブランド、ダニオ(Danio)のパッケージのユニークさについて触れている。

○2014年のダニオ発売

フランスのダノンの存在感は大きいと竹原氏は語る。ヨーグルト業界で新ジャンルに挑戦したダノン。莫大な設備投資と18ヶ月かけて開発したユニークなダニオは、標準的な容器125グラムを超え150グラム。しかも筒型パッケージではなく、茶碗型で、ふたの部分を大きくしたデザインである。

味はりんごやいちごなど8種類あり、ダニオのロゴは、側面で、中身の果物の色に合わせてある。容器のフタは、真上から果物を大写しした写真を使い、リアルさと大きさ、真上からというアングルで、果物がそのまま容器に落ちていくような錯覚をあたえるデザインとなっているという。しかも写真で中身がわかるので、果物の名前もダノンというメーカー表示もなく、賞味期限だけ表示されているという。

フランスの多種多様なヨーグルト製品の中で、ひときわ異彩を放つこのパッケージは、他を抑え存在感を持っているという。restauranthappy01