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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:間伐材、特性生かし伝統の技で加工」から

 2017.6.26   日経産業新聞の記事「拡大鏡:間伐材、特性生かし伝統の技で加工」から

社会問題を解決するソーシャルデザインを実現

コラムの筆者 栗坂 秀夫氏(パシフィックデザインアソシエーツ代表)は、日本の国土の3分の2強を占める山林に着目し、地域資産の有効活用、塗装と使う場所と内容の充実で支持されている間伐材利用の板材について語っている。

◯天竜水系の豊かな水をを支える天竜の森の資産を利用

林業白書によれば日本の国土面積は3779万平方キロメールあり、そのうち2510万平方キロメールが山林であるという。山林の割合は国土の3分の2強で、本来は木材資源に恵まれてもよいはずである。

しかし、平成26年の木材自給率は29.6%で自国の資源を有効に活用しているとは言えない。その理由として林業従事者の不足と高齢化、搬出が困難なことが多く、出荷経費がかかることなどが挙げられる。

良質な木材を得るには植林が必要だが、成長過程での間伐作業が重要と言われる。成長の遅い木や悪い木を間引くことで、良質材木生産には必須である。間伐材は、これまで、裏方的な使い方であったが、栗坂氏が紹介しているように間伐材の特性を生かした商品も市場に投入され始めている。

フォレストフィーリング KIZARA事業部(浜松市)は間伐材の板材を、天竜水系の豊かな水を支える天竜の森で育った杉の間伐に注目したものである。伝統の技で加工し、自然の木目を生かして鮮やかな色彩なおしゃれな板材を開発した。

この板材は、地域の資産である間伐材を有効活用し、塗装と利用場所、内容の充実(表面強度をあげるなど)で価値をあげ、社会の問題を解決するソーシャルデザインであると言える。今後ソーシャルデザインを意識した商材が増えると栗坂氏は予測している。💡🏡🗻🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: コーヒー焙煎機、『第4の波』は自宅から?」から

2017.6. 27    日経産業新聞の記事「風向計: コーヒー焙煎機、『第4の波』は自宅から?」から

コーヒーの味は生豆と焙煎で9割決まり抽出技術は1割程度

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング)は、高級コーヒー豆でこだわりの焙煎技術も楽しむ「スペシャルティーコーヒー」がブームになっているがその背景について語っている。

◯本格的な焙煎ができるコーヒー焙煎機をオールインワンでサービス

スペシャルティーコーヒーのブームが新たな段階を迎えたと中村氏は説明している。専門のコーヒー店で楽しむ従来の方法に加えて、焙煎豆を買い、自宅でミルして本格的なコーヒータイムを楽しむ人が増えてきた。

さらにパナソニックが新たなビジネスモデルを使ってコーヒーサービス事業を進めようとしている。情報家電である「The Roast(ザ・ロースト)」は自社のショッピングサイトを通して、焙煎機や生豆、情報を販売するもので、単なる器具売りではない。英国のVBと提携し、開発した焙煎機に、老舗のコーヒー輸入商社の石光商事、コーヒー焙煎世界チャンピオンの後藤直己氏とも連携協力。専用の生豆、焙煎プロファイルの定期頒布販売は業界初であるという。

税抜きで10万円の焙煎機。専用アプリで焙煎プロファイルデータを生豆パッケージのQRコードから読み取る。ブルーツゥースで本体に送信し、簡単に操作できるという。専用豆は世界15カ国36種類、焙煎は3段階選べることから計算上108種類のコーヒーが体験出来る仕掛けである。

最初は、抽出技術で着目したが、それは味を決める1割。残りの生豆と焙煎に注目し、器具販売ではなく、サービスビジネスとした進化がうかがえる。💡☕️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:ユーロショップ、目を引く照明デザイン」から

 2017.6.19   日経産業新聞の記事「拡大鏡:ユーロショップ、目を引く照明デザイン」から

日米展示場共催による店舗関係の展示

コラムの筆者 柏木 博氏(デザイン評論家)は、日本の幕張メッセ、ドイツのデュセルドルフで同時開催された、ジャパン・ショップと、ユーロショップの様子を伝えている。

◯商品ごとに照明、照明デザインを変える

この展示会は、柏木氏によると日欧で世界最大規模の店舗設備・素材の展示会で、3日間でユーロショップの方は、11万3000人の来場者、138か国から訪れた。

とても一日で回れる規模ではなく、柏木氏がその中で注目しているのが照明器具や照明そのものである。商材が、食品、ブティックの衣料や小物、巨大マーケットの照明など無数のデザインとバリエーションがあったという。

 次回はオリンピック・パラリンピックの開催年でさらに訪日効果で盛り上がると柏木氏は予測している。💻⚡️💡🇩🇪🇯🇵🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:東芝危機の原点、自社発の独創、見過ごす」から

2017.6.16   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:東芝危機の原点、自社発の独創、見過ごす」から

原子力事業だけではない危機の要因

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、創業以来、日本の電機産業のリーダであった東芝が危機に瀕した要因について語っている。

◯先見性とチャレンジ精神の欠如か

 

志村氏は、同社の研究所員であった舛岡富士雄氏(東北大学教授)が実質的に発明したNAND型フラッシュメモリーが少なからず判断ミスと対応の遅れが、東芝の危機の要因であるという。半導体事業のみならず、同社の自社の独創的な技術に対する姿勢だという。

まずは、独創性を従来のメモリーの常識を超え、低コストで製造できるものであったにもかかわらず、開発投資を行わず、インテルなどの米国企業の先行を許し、やがて韓国最大手のサムスン電子の後塵をはいしてしまったことである。

この事態に着目した米経済雑誌「フォーブス」は2002年6月24日号で

「インテルは発明の有用性を認めて300人の技術者を投入したが、東芝は5人だけだった」

と前置きし、

「日本は東芝の独創性を有効に生かす意欲に欠けていた」

と指摘しているという。

自社発の創造開発に目をつぶり、技術者の流出や知財の蚕食にさらされた同社。これが今日の危機の要因だという。💡💻🏢🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: ドライフルーツ、柔らかさと容器、若者つかむ」から

2017.6.13    日経産業新聞の記事「風向計: ドライフルーツ、柔らかさと容器、若者つかむ」から

若者が遠ざかったドライ食品を再生

コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)は、乾燥技術の発達で身近になってきたドライフルーツのブランディングについてフランス企業を事例に取り上げている。

◯パッケージにも工夫

1980年代は保存食で誰もが好んでいたクルミやカシューナッツ、乾燥イチジク、プラムなどの人気が下降し、特に若者が遠ざかったという。Genuisse Foodsはフランスのドライスナック果物のメーカーはその対策を打とうと調査を行い、ナッツ類と乾燥果物を混ぜた商品企画などを始めた。

カシューナッツと乾燥果物を同時に食べると、簡単に早く頭の回転が良くなり、疲労も回復するという。さらにエネルギー効果もあって、ミネラル分も心身回復に効果があることを突き止め、ブレインフードと名付けた。さらに新しいパッケージのデァインにブレインフードを詰め、若者にアピールして販売し始めた。

ここでも乾燥果物の提供を餅程度の硬さにする技術を開発し、ナッツと一緒にパックした。容器は若者の目にとまるようにカラフルなものにし、中身が見てて、同量のカップよりも大きく見えるデザインを採用した。さらに、

  • カシューナッツは他のナッツよりも柔らかいから、こっそり仕事をしながら、あるいは会議中に食べても、周りに気付かれる危険は少ないよ

などといった呼びかけまで、パッケージに印刷してあるという。まさに若年層をターゲットにしたマーケティングだ。🍭💡🍎🍒🍊🍅🌍happy01