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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:市場の創造、普及した商品利用」から

2018.8.10  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:市場の創造、普及した商品利用」から

他社との連携で未知の良い「漁場」になる可能性も

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、すでに普及した商品を利活用して、新市場を創るという、一見うまい話を、バンダイの玩具を事例に紹介している。

◯他社製品とのコラボが鍵

 同社が3月に発売した「爆釣バーロッド」がその好事例だという。この玩具は、多くの子どもが持つニンテンドー3DS、ゲーム機のカメラ、液晶画面、ジャイロなどを利用して、これに取り付ける、同社が販売する釣竿のリールにケースをアタッチメントとして使い、体を激しく動かしても、持ちやすく、しかもソフトは無料ダウンロードにした。

これは、既存顧客へのアプローチ。さらに、一般商品に印刷されているバーコードを読み取ると、未知の生命体が手に入るとのシナリオで、他社製品のバーコードを読み込ませ、双方の商品が売れる仕掛けを作った。このようなコラボの連鎖が新しい市場を生み、同製品を軸としたエコシステムができる。これに、漫画のタイアップなどで読んだところで新しいバーコードをゲットできバージョンアップもできる。他社との連携で未知の「漁場」を得た。🎣☕️📈💻🔎⚡️🌍happy01 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:テレビとスマホ、広告モデルに変化も」から 

2018.8.1 日経産業新聞の記事「トレンド語り:テレビとスマホ、広告モデルに変化も」から

コンテンツ(番組)と広告のバランスが異なる

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研フェロー)は、同じ調査対象者からテレビやスマホなどの視聴ログを収集した「インテージi-SSPメディア統合パネル」のデータを参考に、広告の打ち方について考察している。

○若者は特有のスマホ利用行動

 奥氏は同パネルの2017年4月のデータを利用して、視聴時間の差異を分析している。結果、個人全体を見ると、

  • テレビでのリアルタイム;32.8分
  • テレビでのタイムシフト(録画など);10.2分
  • スマホの無料動画視聴;3.7分
  • スマホの有料動画視聴;5.9分

と、大きな差が有ることがわかり、CMの打ち方もスマートフォンでは難しい対応が迫られる。コンテンツと広告のバランスが極めて難しいことが分析できた。

一方、若年層はスマホでの有料動画視聴が、28分と約6倍ある。ここに若者特有のスマホ利用の兆しがあるという。短い視聴、若者は情報の中心としたとき、従来のCMやコンテンツでは、訴求力がないことも今後検討しなければならないと、奥氏は語っている。🏭💻🎓🏢💡⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:W杯にみたゲルマン魂の苦悩」から

2018.7.24   日経産業新聞の記事「眼光紙背:W杯にみたゲルマン魂の苦悩」から

成功体験を捨て新たな挑戦を行えるか

コラムの著者は、サッカーのワールドカップロシア大会でフランスが20年ぶり2回目の優勝を果した中で、1次リーグであえなく敗退したドイツチームがまるで同国の地震計のように政治経済を示しているという。

○有力週刊誌シュピーゲルの例えをかりて

 結果はまさかの1次リーグで敗退となったドイツのサッカーチーム。これについてシュピーゲルは、ドイツ代表が戦後社会の高揚や停滞を示す地震計の役割をしていると見ている。

2014年は良い方向に振れ、ブラジル大会では4回目の優勝を果たした。この時、メルケル首相が登場し、「欧州の病人」とまで言われた経済を立て直し、指導力を発揮した。VWは世界販売が年間1千万台に達したという。

つぎに4年経過したときは悪い方に針が振れた。監督は早々と連覇を逃し、首相は難民問題で政争を招いてワールドカップを楽しむどころではなかった。VWは排ガス不正で厳しい状況である。

首相の上り調子も10年を超え、成功体験が足を引っ張り始めている。ここは心機一転で進むしかないだろう。🚙🇩🇪📖⚽️📰✒️🏢🌕💡🔎⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:はやるか『平成最後の』商法」から

2018.7.13   日経産業新聞の記事「眼光紙背:はやるか『平成最後の』商法」から

特別なイベントに自分の歴史を刻みたい心理

天皇陛下の譲位が来年4月30日となり、翌日5月1日より改元されて新元号となることから、「平成最後の〇〇」といった便乗商法が話題だが、コラムの著者は、それを考察している。

○イベントによるマーケティングにはうってつけ

 平成は来年5月以降には存在しないことから「平成最後の〇〇」商法が出てきている。プロ野球の阪神タイガースは「平成最後の覇者は、俺たちだ」というスローガンのもと、集客に余念がない。

期限が区切られると、どことなく心残りになり、そわそわするのが人間の心理である。マーケティング的にはうってつけの場である。

花火大会、盆踊り、ハロウィン、クリスマス、年末年始、恵方巻き、バレンタインにホワイトデーには、この「平成最後の」があると、どことなく郷愁を誘うのである。どうも人間は、「一生で最後」というイベントや出来事に弱く、そのイベントに昇華させて、自分の歴史を刻もうとするという。そしてその感情が共有され、盛り上がる。📅🏢🌕💡🔎⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:状態欲求、豊かさの志向が変化」から 

2018.6.22  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:状態欲求、豊かさの志向が変化」から

所有欲求→体験欲求→状態欲求

コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)は、「国民生活に関する世論調査」を使って、生活者の欲求の変化、それにともなう関心を集める職業の変化について語っている。

○状態の欲求に応えるのは新市場

  関沢氏によれば、同調査で、

  • 1973年以前:「物の豊かさが」が優位
  • 1979年から;「心の豊かさ」が優位

と変わり、生活の力点は、1983年には「レジャー・余暇」が「食生活」、「衣生活」「自動車・電気製品」「住生活」を抑えて優位となる。つまり、所有することで欲求を満たした時代から体験することで欲求を満たす時代に変化した。2001年からは、「所得・収入」「資産・貯蓄」といった項目も入り、「自己啓発・能力向上」の項目も追加される。つまり、こういう自分でありたいという「望ましい状態」への欲求が生活の力点に変わっていく。21世紀に入り、「体験欲求」から「状態欲求」に移行したといえるという。

これらの消費を支える職業も変化している;

  • 「所有欲求」の時代:家電や百貨店、住宅産業などの営業や販売の有能な人材が求められた
  • 「体験欲求」の時代:ツアーコンダクターやテーマパークのスタッフ、ゲーム開発者などが注目
  • 「状態欲求」の時代:トレーナーや理学療法士、作業療法士などが注目

と変わってきている。🎐🏠🚕📊🔎⚡️🌍happy01