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2023年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:半導体開発はグローバルな連携で」から

 2023.12.4  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:半導体開発はグローバルな連携で」から

半導体能力の向上とコストダウンにはチップレットの連結が不可欠

コラムの著者 近藤正幸氏(開志専門職大学学長特命補佐・教授)は、ベルギーのフランダース地方政府の支援を受けて設立された非営利研究機関imec主催のフォーラム、ITF Japan 2023に参加した。imecは、半導体製造技術を中心に世界の多数の企業と幅広く連携しているという。近藤教授はフォーラムのトレンドについて語っている。

○連結の国際標準が必要

 近藤教授によれば、同フォーラムでimacのCEO、Luc Van den Hove氏と懇談したところ、今年のテーマは世界での連帯の必要性だと説明を受けたという。特に、自動運転車の開発に半導体の情報処理能力に対する需要が多いという。個別のディスカッションでも自動運転に必要なマルチスペクトル・カメラやレーダー、ライダーが収集する情報を瞬時に処理する半導体やソフトウェアの情報処理能力の向上は指数関数的に増加していると指摘していた。

能力向上の施策として、これまでの新半導体の設計で最先端の微細加工技術で生産するだけでなく、既存のしかも異種のチップレット(半導体細片)を組み合わせて連結して応用する必要があると言われている。製造の歩留やコストの面でも有利な方策であるという。

このような連結を行うためには、国際的な標準が必要で、今年の5月以降活動が行われている。当初は20社ほどの参加企業数であったが、現在50社が参加し日本企業も参加している。来年の第1四半期には初期原案を公表するようだ。🎓🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇧🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:訪日消費は本当に好調か」から

2023.12.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:訪日消費は本当に好調か」から

キーとなるのはトレンドの変化

コラムの著者によれば、7〜9月のGDP統計をみるとインバウンド消費は名目、実質とも額面で前期比プラスであったが、季節調整をかけると両者ともナイナスに転じるという。このボリューム感も重要だが、中身であるトレンドの変化が、キーで、今後のインバウンド消費に関連する産業、例えばホテル業などは新設ラッシュを迎えているが危惧を抱くという。

○インバウンドに関する2つの統計情報

コラムの著者によれば、2つのインバウンド(訪日外国人)関係の統計情報が11月15日に公表された。

  • 10月の訪日客数:政府観光局が発表。新型コロナウイルス禍前の2019年を上回った。単月のコロナ禍超えは初で、前年同月比なら約5倍。
  • 7〜9月期の訪日消費総額:観光庁が発表。2012年比で17.7%増で、四半期では過去最高を記録。

と、強い数字ではあるが、一方で内閣府が同日発表した7〜9月期の国民総生産(GDP)速報値は前期比0.5%減(実質、季節調整値)と予想外に不調であったという。事前の予想では、インバウンド消費が押し上げ役になるはずが、逆の結果であった。訪日消費の報道も、「好調」と「一服感」が入り乱れているという。

確かにGDPは名目も実質も額面は前期比プラスであったが、季節調整を入れるとマイナスに転じる。夏の休暇で春よりも旅行する人が増え、動いたお金がは増えたが、付加価値を生む力や勢いは予想外れとなった。

問題はインバウンド消費の中身であるトレンドの変化で、額面よりも重要で、例えば、百貨店の売上が日本の製品ではなく、外国製の高級ブランドに移れば、日本の取り分はそれだけ薄くなる。またコロナ禍での旅行意欲も一巡したとの見方もある。さらに、米中の消費余力も危うさが出てきた。日本ではこれからホテルの建設ラッシュが控えているが、果たしてそれだけの需要があるのか先行きが怪しいという。✈️📉🛒👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇨🇳🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:新規事業開発の失敗要因」から

2023.12.8 日経産業新聞の記事「Smart Times:新規事業開発の失敗要因」から

企業文化や組織構造が影響して既存事業の延長線上に新規事業を見てしまう

コラムの著者 吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)が多くの新規事業開発で苦戦する企業に共通する要因は既存事業の文化や組織論をそのまま新規事業にも当てはめるところに無理があり、経営幹部も新規事業に対して未経験であることから、評価尺度や事業スパン、推進者の選定に悉くズレた対応をしてしまうことである。

○圧倒的な当事者意識があり成功するまで粘り強くやり続けるリーダーが新規事業を引っ張る

吉井氏によれば、逆に新規事業開発の過程で困難を乗り越えた経験を持つ経営陣や創業者が率いる企業では中長期目線でのリーダーシップとコミットメントで社内に起業文化や革新的な人事制度を築いて成功していくという。

  • 事業スパン:既存事業とは異なり、短期的な視点では全てがリスクを伴うことに見える。
  • 評価尺度:VCのような視点が必要。さらに人材支援も必要である。
  • 人選:まずはイントレプレナーが必要。それは必ずしも既存事業のエースではない。エースは自らのキャリア目線で出世を考えることから当事者意識が低い。新規事業ではキャリア形成から外れると考えるからである。圧倒的な当事者意識があり、成功するまで粘り強くやり続けるリーダーが新規事業を引っ張る、
  • 支援:新規事業に必要な技術や市場に精通した人材の採用が不可欠。

上場企業のサラリーマン経営者では短期的な収益成長と株価が重要で、大きな問題を起こさないで任期を全うしようとする。これでは大胆な投資判断は不可能であろう。💇‍♀️🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本製品のイメージ、アジアではまだ高いが…」から

2023.12.8   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本製品のイメージ、アジアではまだ高いが…」から

英語やグローバルスタンダードのどう向き合うかが日本の課題

コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、タイとベトナムを訪れ、製品が作られた国のイメージが製品に及ぼす影響(原産国効果)の調査を行う目的で、現地の大学生が日本製品をどう思っているかをインタビューしたという。

◯アジアも日本の後追いではなく乗り越えている分野もある

三浦教授はタイではバンコクにあるチュラロンコン大学、ベトナムではハノイの国民経済大学でそれぞれ4人のグループ3組にインタビューした。

  • 日本製の乗り物:バンコクではトヨタの日本車のイメージ。ハノイでは12人が全員、日本製のバイクで通学し、日本に親近感を持っている。
  • 日本製の衣服や雑貨:バンコクではドン・キホーテ、ハノイではユニクロやMUJIが生活に溶け込んでいる
  • 日本のコンテンツ:上記の量販店でコラボレーションした製品で多くの作品名が有名。

といったように、日本製品の後追いのイメージがあるが、日本を超えているところも多い。日本は国内に大きな市場を持ち、GDPが稼げるため、海外へ目を向けなかったものが今となっては遅れをとっている。例えば、両国の大学生は英語での授業を受け、みな英語が上手である。また、配車サービスのグラブの普及が目覚ましいという。両国で多くの地点を移動するのにグラブは大変便利でスマホで簡単に呼び出し、すぐに乗れる。一方、日本ではライドシェアの論議がようやく始まったものの、既得権益の岩盤は厚い。

このようにアジアは日本の良いところを残しつつ、グローバル化を淡々と進めている。日本は、英語やグローバルなサービスにどう向き合うのかが問われている。🚗🏍️📱🏦💵👕🧼📖👚📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵🇻🇳🇹🇭


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:金融・火星、どっちが大事?」から

2023.12.7  日経産業新聞の記事「WAVE:金融・火星、どっちが大事?」から

マスク氏は人類滅亡前に多惑星種となるのが悲願

コラムの著者 瀧 俊雄氏(マネーフォワード執行役員 サステナビリティ担当)によると、米テスラ、X(旧ツイッター)、スターリンクなどを経営するイーロン・マスク氏の伝記を読んで、今後どう生きるかを自問してくるという。

◯金融よりも火星を優先するのは、前提条件が失われる可能性があるから

 瀧氏によれば、宗教家でも哲学者でもない、極限まで現実的なイーロン・マスク氏やビル・ゲイツ氏が極めて悲観的な温暖化への見通しを持ったり、人類が滅亡する可能性を確信しているように思えるという。つまり二人とも極めて明晰な頭脳と溢れる財力で実は世界を救おうとしているという。

マスク氏の伝記では、以下のような展開があるという:

  • 人類が宇宙に進出するための技術
  • 複数の重要企業を経営することへの葛藤
  • AIの暴走への恐怖

その世界観で、同書の中で、Xの経営と多惑星居住の第1弾として人類を火星におくることで優先すべきは火星移住が重要だという。

マスク氏の経営するXとスターリンクを組み合わせれば、地球上のあらゆる金融取引を取り込めるとこともか可能であるが、同氏は、金融取引の前提である、「当面は世界は終わらない」が破壊され可能性があるという。だが、地球温暖化により人類が滅亡することが近日中であれば、金融取引は行えない。つまり、交換価値がゼロとなるお金はもはや存在価値がなくなる。だから、金融より火星を選ぶのが同氏の未来への対応であろう。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸