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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:今振り返る『人類の進歩と調和』」から

2020.4.2   日経産業新聞の記事「眼光紙背:今振り返る『人類の進歩と調和』」から

未来への希望だけでなく不調和を現実視した大阪万博の基本理念

 コラムの著者は、50年前の3月15日に大阪の千里丘陵で開幕した日本万国博覧会(大阪万博)のテーマ、「人類の進歩と調和」について今こそ、その基本理念を見直すべきではないかと提案している。

◯高度経済成長の歪みも直視した基本理念

 大阪万博は、77カ国が参加、6400万人が入場した大イベントであった。当時日本は、米国に次ぐ世界第2位の経済大国になったときであり、未来への希望に満ちた万博であった。まさに当時の経済状況などを色濃く反映し、明るい雰囲気のイベントとなった。

しかし、当時書かれた万博の基本理念は、単なる希望だけのイベントでないことを物語っているという。

「世界の現状をみるとき、人類はその栄光ある歴史にもかかわらず、多くの不調和になやんでいることを素直にみとめざるをえない。

(中略)

さらに世界の各地域には大きな不均衡が存在し、また地域間の交流は、物質的にも精神的にも、いちじるしく不充分であるばかりか、しばしば理解と寛容を失って、摩擦と緊張が発生している」

と決して明るい未来だけを見ていただけでなく、

「このような今日の世界を直視しながらも、なお私たちは人類の未来の繁栄をひらきうる知恵の存在を信じる。

(中略)

異なる伝統のあいだの理解と寛容によって、全人類のよりよい生活に向かっての調和的発展をもたらすことができるであろう」

という希望である。現在の世界と日本は、基本理念に述べられた不調和を克服できたとは決していえない状況である。現実を直視しながら希望を掲げることは、今こそ行うべき時かもしれない。🍴🏢💴📊😷🔎⚡️🌍happy01♿️👦👧🚹🚻🚺🌍🇯🇵📖


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:黄ばんだ本に教わること」から

2020.4.1   日経産業新聞の記事「眼光紙背:黄ばんだ本に教わること」から

科学技術が進んでも人のこころと社会現象は解明しがたい

 コラムの著者は、ようやくトイレットペーパーを手に入れたとき、古本屋で目に止まった黄ばんだ背表紙の本は都市伝説オルレアンのうわさ」を手に取った。この本は51年前に起こった騒動について書かれ、今も人心を変えていない現象がトイレットペーパーの不足の話に繋がっている。

◯根も葉もないデマで騒然としたジャンヌダルクが活躍した街

 フランスの都市オルレアンは、ジャンヌダルクが活躍した街だが、そこで奇妙な都市伝説が語られたという。「オルレアンのうわさ」はフランスの社会学者エドガール・モラン氏らが調べた51年前の騒動を書いたものである。

若い女性が街のブティックの試着室から忽然と消えるというもの。うわさでは、被害者たとは薬物で眠らされ、国外に売られるというもの。事件の起こった複数の店はユダヤ人が経営しているという噂が広がった。

実際には、警察に行方不明者はなく、店主らにとっては悪質な中傷で根も葉もない噂であった。著者のモラン氏らはその背景について探ってきた。

どうやら、石油ショックも今回の新型コロナウイルスの感染拡大でのデマも性質は同じである。情報の真偽を確かめないといけない理由は、無用なデマは何も生まないことであろう。👚🍴🏢💴📊😷🔎⚡️🌍happy01♿️👦👧🚹🚻🚺🌍🇩🇪🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリのイベント会社、奇抜な演出で人気に」から 

2020.3.18 日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリのイベント会社、奇抜な演出で人気に」から

アイデアさえ頂ければイベントの最短時間で設営し運営までお任せ

 コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)が注目している会社は、創業16年のパリ郊外に拠点があるイベント会社である。

◯課題は人材確保

 竹原氏がパリの街角で見かけた奇抜なデザインのトラック。側面には、エッフェル塔を倒してまるで運んでいるようなラベルが貼られている。かなり通行人の目を奪うという。

トラックの中は、イベントの設営機材が搭載されているという。エッフェル塔を会社のマークに選んだのはソリューション・エヴェヌマンという社員数36人のイベント会社。ツールドフランスのような大イベントから化粧品メーカーの新製品発表会場、講演会、舞台設置など、どんなイベントにも駆けつけ、会場運営まで請け負うという。アイデアさえいただければ、最短時間で設営、運営までお任せください、手ぶらでオーケーといった具合である。これができるのも、イベントに必要なあらゆる機材2千種、2万点をパリ郊外にある専用のマルチストックヤードに常時装備し、マルチ・エンジニア・スタッフを雇って、イベントの趣旨や色彩、マークをアレンジしながらレンタルするという。さらに在庫している装備品を販売するサービスも行っている。

課題は、イベントで必要な音響、照明、映像などに強いエンジニアをいかに確保するかだという。イベント会場で来場者が活気あふれる音、光、映像が流れる演出がないと満足しないからである。🔇🗼📶🛒🛍🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🚛🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:集客がだめなら『拾客』『分客』」から

2020.3.31   日経産業新聞の記事「眼光紙背:集客がだめなら『拾客』『分客』」から

企業は社会変革や生活様式の変化に応じてビジネスを変えねばならない

 新型コロナウイルスの感染拡大は約100年前のスペイン風邪以来の脅威で世界保健機構でさえもパンデミックを認め、多くの国で非常事態宣言や外出禁止令、事業停止となっている。人々の動きでビジネスを進めている、旅行、飲食店、レジャー施設などのビジネスは厳しい状況である。コラムの著者は、その対策はないのか探っている。

◯顧客を集めるから、拾いに行く、分けるなどの知恵が必要

 米国でも2兆ドルのコロナ不安策を提案し、国民に現金小切手を配る予定まであるという。しかし、集客型の産業では消費拡大は望めない。

こうなると、出歩けないがお金を持っている個人のターゲットにすることになる。顧客を集めるのがだめであれば、顧客を拾っていく方式、つまり宅配サービス型になるのも1つの方法である。また、不特定多数が会せないなら、利用時間や場所を分断する方法もある。2メートル間隔でブースを確保するなり、移動時間をずらすなどの分断の方法である。

今回の新型コロナウイルスの早期収束が困難であれば、大きな社会変革や生活様式の変化が起こる可能性もある。企業としては、それを受け入れてビジネスの仕方を変えるしかないであろう。✈️🍴🏢💴📊😷🔎⚡️🌍happy01♿️👦👧🚹🚻🚺🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:新型コロナ研究、医学・工学連携を」から

2020.3.31  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:新型コロナ研究、医学・工学連携を」から

お互いに周知されていない事実を総力で封じ込め

 コラムの著者 円山 重直氏(八戸工業高等専門学校長)は、両原子力発電所の状況の差異が損害の大きさを大きく変えたことについて触れている。

◯新型コロナウイルスのエアゾル現象

 円山氏によると、すでに1687年にイギリスのアイザック・ニュートンは「プリンキピア」の中で、流体中にある物体の運動が論述されているという。粒子が重力を受けて流体中を沈降する速度が示されているという。

今の新型コロナウイルスの感染症である飛沫を水滴と考えると、ニュートンの理論でその動きが分かるという。

実際は、風やせきなどで微細な水滴が拡散する現象だが、室温20°Cで相対湿度が50%の無風状態で考えてみると、直径0.1ミリメートルの水滴の寿命は15秒であるという。この大きさなら、床に付着する前に消滅する。0.05ミリメートルであると4秒で消滅する。問題は、感染者の飛沫は、小さいため、落下して消滅するまえに、空気中を漂うエアゾル現象である。これらは近似的な計算であるが、複雑な計算やレーザーなどによる精密な測定を行うと、その振る舞いが解明されよう。

このようなことは工学者には常識的であるが、ウイルスを扱う医学者にとっては周知されているとは言い難いという。逆に医学者で常識的なことも工学者には周知されていないこともあるという。

世界の総力をあげて新型コロナウイルスを封じ込めるために、工学者と医学者、さらに行政が学術領域を超えた協力体制を作るべきだと円山氏は提案している。共同チームは一体となって、感染メカニズムの解明と、感染拡大を防ぐ方策を見出すときであろう。🛠💉😷🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵