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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:品質、企業より国に信頼」から 

2016.2.4   日経産業新聞の記事「横山斉理の目:品質、企業より国に信頼」から

ブランド力は国レベルにもあり

コラムの著者 横山 斉理氏(日本大学商学部准教授)は、中国人の爆買いの背景についてブランドの視点から考察している。

○製品レベルでも企業レベルでもなく日本という国レベルのブランド力

ブランドとは横山准教授によれば、「その商品の名前であり品質の保証である」という。企業が競争優位に立つためにも最重要視されるファクターである。製品レベルで強いブランドを持って、ナショナル・ブランドと呼ばれ、企業名そのものが強いブランドになっていれば、コーポレート・ブランドとなり、長期的に組織的な恩恵をもたらす。

だが、訪日中国人客の爆外の動きは、製品や企業のブランドよりも大切にされていることがあるようだと、横山准教授はいう。どうも、日本で売られているものは高品質で安全だという国レベルの信頼である。

つまり、訪日中国人客が「日本で」中国製のものを買うのは、この国レベルのブランドに他ならない。同じ製品でも、日本という厳しい消費者の目でみた商品であるからこそブランドが支持されているという考えだ。日本のビジネスの制度やルールの徹底といった規範が信頼されてることを意味するという。

このように、国レベル、企業や組織レベル、製品や個人レベルでの真摯な努力が、爆買いを支えているとみることができる。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ソロス氏、中国当局と空中戦」から

2016. 2.3   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ソロス氏、中国当局と空中戦」から

当局は人民元安や資本流出への防衛策

コラムの著者は、中国経済の先行きをめぐる舌戦が過熱していることを示唆している。

○90年代、英ポンドの売り浴びせで著名な「英中央銀行を潰した男」

この異名をとるのが、米国の著名投資家、ジョージ・ソロス氏である。1月末、そのソロス氏が「中国経済のハードランディングは不可避」と発言したことから、舌戦が開かれた。

これに対して中国共産党機関紙「人民日報」などのメディアが「ありえない」「不勉強だ」と一斉に応戦した。

この「ハードランディング説」は昨年夏の上海株が急落した時から頻繁に出てきて、それほど中国側も躍起にはなっていなかった。しかし、ソロス氏の発言が人民元安や資本流出を生み出しかねないとなると普通ではいられない。

現在は、株式や為替相場などをめぐる空中戦であるが、地上に目を移すと実体経済にも変調が目立つという。特に雇用をめぐる変化は大きいという。これを受け中国政府も1月末に雇用削減にむけセーフティーネットを設け、個人消費への影響を抑え、ひいては社会不安を払拭するねらいである。

今後のソロス氏と中国当局の空中戦と地上戦ともに世界経済に影響を与えそうだ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:月と太陽の関係、身近にも共通原理」から

2016.2.2   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:月と太陽の関係、身近にも共通原理」から

共通原理の原理が森羅万象に存在

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、自然界の中に人間の分類では全く異なるようなところに共通原理があり、畏敬の念を抱くという。

◯月の満ち欠けに見える錯覚が長い廊下でも起こる

和田教授がおやっと思ったことは、月の満ち欠けで月は太陽に照らされているのだから、月の明暗の境界線に対して直角の方向に太陽があるはずである。ところが、実際にみると、その方向に太陽はいない。これはどうしたのか。

よく考えると、月の明暗の境界線は、月と太陽ではなく、地球上にいる我々観測者と太陽を結ぶ直線に対して垂直であって錯覚が起きていることがわかる。前提として、地球と月との距離に比べて、地球と太陽の距離が390倍も長いことから、太陽から月にいく光線と地球にいく光線がそれぞれ平行になっているからである。

同じ錯覚が、長い廊下でも起こる。出口が点でしか見えないような長い廊下にいくと、近くの梁や壁紙の模様は、出口の一点とはずれて見える。これが錯覚である。

和田教授は、錯覚現象のことを指しているのではなく、森羅万象の自然の営みをみると、かけ離れたと思った天文と建築物の見え方といった異なったところに共通の原理があることに驚き、そこにサイエンスを面白さが潜んでいるとみている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パテントNOW:出願目標、中小の意識向上に」から

2016.2.2   日経産業新聞の記事「パテントNOW:出願目標、中小の意識向上に」から

国も推進する中小企業の知の結晶の有効活用

コラムの著者 橋本 虎之助氏(経営コンサルタント・弁理士)は、政府が1月22日の閣議で決定した科学技術政策の基本指針となる第5期科学技術基本計画に触れ、その中にある「国際的な知的財産・標準化の戦略的活用」について述べている。

◯中小企業の出願件数は緩やかに増加傾向

内国人の特許出願件数における中小企業の出願件数比率をみると、2014年には3万5007件と2011年に比べ12.7%の増加となり、同基本計画にある2020年度には15%増というのは達成可能なように見える。

問題は、大企業や企業などの知財や技術ニーズとのマッチングとこの橋渡しをする人材である。政府は、中小企業の特許出願に対してその意識を高める施策を打つとしている。

政府の基本計画に乗らなくても、経営資源に厳しい中小での差別化や付加価値の源泉はやはり知財からも生まれることが自明で、政策がその追い風になることを望みたい。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:21世紀像見えぬフォード」から

2016. 2.1   日経産業新聞の記事「眼光紙背:21世紀像見えぬフォード」から

世界戦略が、ぶれたフォード

コラムの著者は、日本の自動車史を語る上で不可欠なフォードモーターズが年内に日本市場から撤退すると決定したことについて触れている。

○「ワン」や「オール」であったかつてのフォード

銀行名に「ワン」、「オール」をつけた自動車メーカーが増えてきた中で、これまでそれは夢であったが、実現可能となってきた。

かつてのフォードも「ワン・フォード」であったという。しかし、米国ミシガン州の本社と欧州の子会社間での不協和音、世界戦略のぶれなどで、日本での販売もニーズにあわないものとなっていた。業績も縮小均衡となりつつあり、これまでの自動車産業の礎を築いたイメージがない。今後21世紀に向けてどのような像を描くのか。pchappy01