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【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング⑤Let's challenge

問題

 チョコレートを食べるだけでなく、作る楽しみを出すために、家庭用冷蔵庫でチョコアイスをつくる菓子を発案しました。アイスを作る型を工夫して、子供のキャラクタものから大人にも受け入れられうような型を考えてみてください

進め方:家庭用冷蔵庫で冷やせる程度の大きさの型を考えます。食材となるチョコレートは溶けやすく、さらに冷えて固まると取れ易くする工夫も考えてください。さらに、触媒的な発想で、一回に数個ではなく、大勢のパーティにも使えるような、工夫も必要です。

回答例

重ねられる型。さらに、バターのような油脂を使わないで冷えると取れ易くするために、形状記憶合金で、取り手を作る。

あなたの改善は大丈夫?

少量で手のかかるチョコアイス。でも、型を工夫すると、いろんなアイデアが出てきますね。あなたの提案はいかがでしょうか?

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NEXT Step

このチョコアイスキットを発売するとしたら、どんなパッケージで、何を入れて売りますか?

触媒の応用例:学校給食のように安全で大量に作る場合は、どんな供給がよいでしょうか?

逆に、アイスキット自体を冷やすことで、型を不要にできないでしょうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング⑤視点をかえてみよう!

発明王や有名な企画者が、どんどん新しいアイデアを実現するには、連想や究極(締め切り?)だけでは説明がつきません。そこには、発想のコツのようなものがあるのではないか、と考えるかたも多いでしょう。

ひらめきを促す特効薬?!

この会では、発想のコツや特効薬を化学反応に例えて触媒と呼ぶことにします。

触媒を意図的に使ったのは、発明王エジソンでした。ひらめき発想型です。ひらめくためを起こすため、彼は理論ではなく実用主義のひらめきを大切にしたことで有名です。エジソンと白熱電球で有名な話は、白熱電球そのものを発明したのは実はエジソンではなく、英国人のジョゼフ・スワンであるというのが真相です。ただ、エジソンは、電球そのもの構造でスワンの実績を認めたものの、耐久性が工業上重要であるという、ひらめきでは負けてはいなかったのです。電球の耐久性は、発光するフィラメントが決め手でした。エジソンは、さらにスワンを追い抜くために、電球の長寿命化をさらに超えることが重要だとひらめいたのです。電球だけでは、電気の応用としては狭い。電気を売る商売、電力事業を考えていたエジソンは、もっと電力を使うものに興味を持ったのです。

そこで触媒の登場です。ここでの触媒は「拡大」です。電力を継続的に使う、明かりとしての電球以外に、もっと大量の電気を定常的につかって、頻繁にスイッチを切らないものはないかという発想です。彼の発明した蓄音機も、映写機も、トースターも、電話も、電気を「拡大」して、大量に使うことを意図して生み出した発明です。電球では1個にすぎない。昼間は使わない。継続して、スイッチを点けっぱなしにして、大量に電力を使うものがエジソンの発明のひらめきだったのです。

ひらめきを促す触媒は、表1にあるように、多種多様です。触媒は、それ自身では、何の意味もありません。しかし、あるアイデアに反応すると、効果が現れ別のアイデアを生む、促進剤です。また、触媒は、アイデアを生むときに、効果があるのは、一つ二つです。どんなひらめきにも利用できるとはいえないものです。

エジソンは、電球一個を点灯することに興味がなかったのではないのでしょう。ただ、彼は、一個ではなく、「大量」の電球の点灯が脳裏にあり、ひらめきは電力の大量消費を行うものはないか、だったのです。1つの電球のこだわりではなく、電球を超えて、電力を大量に消費し、恒常的に使われるものにこころが踊ったことです。

別の触媒を取り上げて、エジソンの電球で考えてみましょう。電球の中身を「大きく」使って何かを作れないかというひらめきです。今度は、同じ拡大でも大量ではなく、「大きさ」です。フィラメントをむき出しにして大きくする。それでも焼き切れないものであれば、光らずとも熱を発生します。そう、電気ヒータができますね。エジソンは、同様に電気ヒータからトースターを発明して、全米の家庭にこれをおけば、電気の消費につながるとも考えました。現に、当時一日三食パン運動を提唱したぐらいです。

さらに、電球を制作する際に空気を抜く「真空技術」の応用も、エジソンは触媒である「拡大」を使って、真空度を「上げた」際におこった現象を発見しました。加熱されたフィラメントから電子が放出される現象、エジソン効果です。後に、高校時代にも習ったこともある「フレミングの法則」で有名なジョン・フレミングは、エジソン効果を使って、世界初の「真空管」を発明しました。

触媒で拡大したひらめきで出て来たアイデアをどんどん実用したのがエジソンです。ここでのプラクティスは、身近な改善提案で触媒を使って、効果を上げ、改善後も有効であり続けるような方策を体験してみましょう。

触媒は、アイデア出しをスムーズにします!

 触媒の働きは、アドバイスに似ています。アドバイスは、アイデアの展開に苦しんでいるときは、貴重な意見となります。ただ、アイデアが良い悪いといった批判だけではアドバイスとは言えません。一緒になって、アイデアを発展させようと、さまざまな角度からアイデアを出してくれるなら大変助かりますね。頭を柔軟にして、いろんな思考パターンを受け入れる状態を共有してもらえばもっとスムーズにアイデア出しができるでしょう。ただ、いつでも、こんな都合のよい状況ができるとは限りません。そこで、表にあったような触媒を使って意図的に、自分の頭の中で、問答をすることになります。

 エジソンも自分の頭の中と対話して、「拡大する」、「大きくする」の触媒で無理にアイデアを拡大したり、大きくしたりしたのです。そして新しいひらめきを得たのです。

 さて触媒は、大きく分けて、3つあります。1つは、人間に関するものです。どんなヒット商品の企画も、ビジネスであるからには、お客様は人間になります。(ペットショップの商品でも、買うのは飼い主の人間ですね!)人間の欲求に関わるものは、触媒になりやすい特徴もあります。

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 次に、時間、空間、ロジック(論理)関係です。これは我々の社会を形成しているものです。ヒット商品も社会の枠組みで有効に使われるものであるなら、時間、空間、ロジックの影響を受けます。例えば、商品1つを考えても、新発売から、徐々に普及し始めて、そのうちに大勢の人が、その商品を知るようになります。このような時間の経過は、商品寿命と言われ、時間の関係をもっています。空間は、商品の大きさや広さだけでなく、サービスを受ける年齢層やサービスの範囲なども指します。

 ロジックは、一種の「屁」理屈です。「主客転倒」という触媒を取り上げて説明してみましょう。例えば、「かまぼこ」を考えます。かまぼこの主は、具になる部分で、従は、板の部分です。主客転倒して、具が従で、板が主になると、どんなイメージが湧いてきますか?材木に具がついたもの?それでも良いですが、板の方が立派であればどうでしょう?そんなものはない、と考える前に、板ではなく、輪島塗の平皿にかまばこがあるというイメージではいかがでしょう?これに似た実例として、おまけ菓子の大人買いがあります。おまけの方が中身のお菓子よりも人気があったといったヒット商品は、まさに主客転倒の例でしょう。

 環境系の触媒は、アイデアに係る環境を極端に変えてしまうものです。前回のサバイバルのようなプラクティスもこの触媒の例です。「現実/仮想」の触媒の事例をあげてみましょう。縁日でにぎわう露店。これは現実ですね。これをインターネットで実現したものが、仮想商店街です。仮想商店街のサイトは、お客様に見える商品陳列のページと、売上や在庫、支払状況などがわかるバックのページも現実と同様に管理されています。このように現実と仮想の相似性を使って発想することもできます。

 今回のプラクティスは、一旦出たアイデアで改善したものの、今度さらに良い改善策を出そうというものです。ここで「触媒」を意識的に使って改善策を拡げることが狙いです。


【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング④Let's challenge

問題

 

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仮想の話ですが、難破したために救命ボートにあなたが乗っています。幸いなことに天候は安定していて、昼間です。ただし、救命ボートに乗っている人は外国人も含め、6人で、食料は3日三食の4名分のみです。そこで、無事に3日以内に全員が救助されるために、だれが、何を使って、どんなことをすればよいでしょうか?あなたが、リーダです。

救命ボートにあるもの:櫂4本、救命胴衣6人分、食料、発煙筒2本、懐中電灯2本、毛布4枚笛2個、補助食器、防水服

各位の持ち物:地図、ラジオ、小型ナイフ

回答例

3日以上生存するため、できるだけ救援が行われるであろう、2日めに救出の確率を上げるため、食料を節約し、各位のエネルギーの消耗を減らすために、大きな動きをせず、できるだけ睡眠をとること、防水服を工夫し、日よけをすることにした。救助隊が現れたら、発煙筒、笛、懐中電灯などで合図をおくる。

あなたはどのタイプ?

パニック状態で、救助待ちの発想ができるかが、この練習のポイントです。

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NEXT Step

究極状態を選んで、新しいひらめきを得る練習です。

究極状態の例 明日で地球最後の日です。残された時間で、検討している商品をたくさんの人に知ってもらうには何をすれば良いでしょうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング④改善発想力を身につけよう!

 ここまでで、発想には2タイプあると説明しました。異なった内容を融合する異種間融合(A×B→C)と改善提案型(A→A‘)です。今回はヒット商品の多くが生まれてくる改善提案型について練習します。

新サービスを生み出す「改善」とい考え方

改善提案で有名な人に豊田佐吉がいます。発明王でもあり大手自動車メーカの礎を築いた人ですが、多くは改善提案によるものです。たとえば、内国博覧会での成功から豊田織機を生んだ「木製人力織機」は、外国製の人力織機を手本に、当時高価であった金属をできるだけ使わずにコストを抑えた画期的なものでした。

 大工であった豊田佐吉は、外国製織機の設計図から、強度を考えながら、得意な木工技術で、金属をできるだけ使わずに、コストを下げ、日本国産の織機で、軽工業が隆盛を極めた明治を支えていくという夢がありました。このコスト意識がのちの世界屈指の自動車産業を生む原点になったのです。新製品や新サービスに対して誤解が多いのは、改善では新製品や新サービスといえないと思っていることです。異種間融合による商品が、あっと驚くような派手さをもっているのは事実ですが、改善提案による商品は一見派手さはないものの、すぐれた機能や使い勝手のよさ、価格設定で人気のあるものが多いのです。

 佐吉の織機も、派手さこそないものの、価格に劣らない充実した機能は、工夫や改善の努力の結晶です。

 改善発想の特徴は、「必要は発明の母」と言われるように、改善や問題の解決を必要とする人や状況がある場合に力を発揮することです。今回の練習は、この特徴を逆手にとって発想を生んでいくものです。

改善のもとは「問題解決」の視点

改善や問題解決を必要とする状況を緊急状態として設定して、発想を広げていくものです。

さて、緊急事態が発生したときに、どんな火事場のバカ脳力が発揮できるかが、今回の練習です。

パニックにならずに発想を進めよう!

 この練習は、避難訓練ではありません。避難する方法や経路、避けたい事項などは決められていません。つまり、独力で決定し、危機を乗り切らねばならないという設定です。練習のねらいは、独力で危機を回避する力が、発想を独創的なものにする力を養うことになるからです。商品を生み出すには確かに他人の意見を聞いて進める必要があるいますが、その前に独創的なアイデアがあってのことだからです。

 では、危機回避のプラクティス4に挑戦してみて下さい。あなたは、無事に危機を乗り越えられるでしょうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会  2. 準備編 「ネタ出し脳」をつくる15のトレーニング③Let's challenge

問題

日常生活で、3つの時間にわけてみます。第一の時間は「仕事」に関連する時間や生活の糧を得る時間。第二時間は「家族」に関連する時間。そして第三の時間は第一、第二の時間以外の「自分」の時間です。割り出した[「第三の時間」を利用した気分転換の方法をする3つ程度決めてください。決めた3つの行動でプラクティス1プラクティス2を行いましょう。

進め方 くれぐれも安全には気をつけてください。例えば、ウォーキングをすることを選んだとしたら、キーワードから10個ずつキーワードを出すプラクティス1では、周りの状況を考えて安全に実施できることを考えてください。著者の場合は、メモを持たないで指を折りながら思いついたキーワードを覚えていくようにしています。安全なところでメモするのです。

回答例

(1)行動の例:「出勤一駅前ウォーキング」、「昼休み10分睡眠」、「喫煙室談議」など

(2)連想ゲームのネタ:「カップ」、「空気」、「コンパクト」、「緊急対応」・・・:答「航空機の緊急脱出用のカップ型ボート」

第三時間を大切に

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第三時間とは、あなたが使える時間です。上図では第三時間は2.5時間。通勤時間のいくらかを第三時間に割り当てると3時間ほどは確保できますね。読書や音楽鑑賞、軽いスポーツ、勉強、仲間との交流など様々の時間の過ごし方があります。アイデアの宝庫は、第一時間、第二時間と、この第三時間とメリハリを付けていくことで生まれてくるようです。詳細は、こちらもごらんください。

(第三時間について:http://homepage3.nifty.com/ttanabe/pokedia/html/3rd_time/index.html

NEXT Step

ルール3を思い出してください。継続することが重要です。ただ、目標がないと継続しづらいもの。マイルストンを自分なりに立てて継続しましょう。

継続のマイルストン:

①時間によるもの(1週間継続、1か月、・・・)

②量によるもの(回数、頻度、・・・・)

③範囲によるもの(連想ゲームの相手は家族まで、友達まで、・・・)