ビジネスへの応用

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:CSRは免罪符にならず」から

2022.6.30 日経産業新聞の記事「SmartTimes:CSRは免罪符にならず」から

社会課題の解決を本業のビジネスで行うのが筋

コラムの著者 スティーブン・ブライスタイン氏(レランザ社長)が、危惧を感じるのは倫理的に問題のあると思われるビジネスを埋め合わせるためにCSR活動を果たすことで、本来のCSRとは異なることを示唆している。

○ 企業で倫理的な問題活動が行われた時の免罪符ではない

 ブライスタイン氏によれば、信頼のあるビジネスであれば、その本業のビジネスでを通じて社会に貢献するので、単に本業の傍らで良いことをするだけ、ということはないという。本当に成功しているビジネスリーダーであれば、CSRという言葉がブームになるはるか以前に、社会的責任を果たすようにビジネスをしている。

CSRは本業の傍らでやるものではなく、計画的な倫理違反を帳消しにする免罪符でもない。つまり、良きビジネスリーダーであれば、そのような倫理違反を起こさないようにそのビジネスを排除するものであろう。少しでも疑念が生じたら、そのビジネスで世界は実際に、そして継続的に改善されているのかを自問するように、ブライスタイン氏は勧めている。🍀📈🏦🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:輸出すべきは農産物より知財」から

2022.6.29   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:輸出すべきは農産物より知財」から

日本国内の独自で展開した品種を差別化に

 コラムの著者 窪田 新之助氏(農業ジャーナリスト)は、日本政府の農林水産物・食品の輸出額を2021年1兆円を超えたことを皮切りに大幅に増大を計画しているが、数ある生鮮品のイチゴを取り上げても輸出量が計画通りに進むには危惧があるという。

◯新鮮な農産物を輸出するのは限界がある

 窪田氏の危惧はイチゴを例にとると輸出という手段では施設園芸品種では勝ち目がないところである。つまり、輸出先で生産されるイチゴの方が有望だという。その理由は、イチゴを米国内の植物工場で展開するスタートアップの話を聞いてわかったという。

植物工場では太陽光の代わりに人工照明で作物を作る。「完全閉鎖型」と呼ばれる植物工場で、栽培しているのは育成者権の切れた品種のイチゴで、米国の消費地に近くに植物工場で栽培し、輸送に時間も費用もかけずに鮮度を保ったまま量販店に卸している。

このスタートアップが日本国内ではなく米国での植物工場事業に打って出たのは、試乗性が高いと判断したからである。米国では、果皮が柔らかいものは珍しく鮮度で勝負できる。また、日本に比べ消費者の平均所得が高いため、高価格帯でも売れる。こういった条件は日本国内では揃わず、植物工場事業が軌道に乗ることは厳しいという。

海外を農産物の栽培という視点で見ると、水不足や農薬規制の動きがあり、植物工場への期待は高い。外的環境の影響を受けにくく、人工照明や液肥を使う環境制御技術が確立できれば定植から収穫までの工程をどこでも展開できる。

生産地と消費地の近接が有利で、輸出による現地輸送は鮮度の面で問題がある。勝負すべきは、日本国内での独自技術で生んだ多くの品種でこれを植物工場で生産拡大する方が有望ではないだろうか。🍓🍓🌾🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:金融政策で円安を克服できるのか」から

2022.6.27 日経産業新聞の記事「眼光紙背:金融政策で円安を克服できるのか」から

実質実効為替レートは1994年以降ずっと右肩下がり

コラムの著者は、円安は金融政策で克服されるものではなく、日本の商材の価値を上げることが正攻法で長期戦を覚悟しないといけないという。

○長期の円安傾向は金融政策が要因ではなく日本の商材の価値低下による

 コラムの著者によれば、ウクライナ戦争を契機に資源価格の高騰は欧米に急激な物価上昇を招いているという。米国では、物価高を抑えるために、FRBが急激な金融引き締めをおこなっている。EUも然りで、7月に11年ぶりに利上げを断行するという。

欧米に比べ日本国内は限定的とはいえ、燃料や電気・ガス、生活関連商品の値上がりは続いている。欧米との金利差によって円安がさらに進み、物価が高騰する前に金融緩和政策を見直すべきだと主張する人は多い。

だが、円安の主因は金融政策であるのではなく、日本の商材が世界の市場との相対的な価値を見た場合に見劣りするレベルだからだという。国全体で見ると日本製品は一貫して値下げを強いられてきている。つまり価格に対する価値が低下しているからである。この傾向を打破するには、DXをフル稼働して生産性を上げ、労働力の若返り・拡大を図るために移民政策、少子化政策などの「王道」の対策しかないとコラムの著者は示唆している。📈🎒💴📖📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:『企業文化』という落とし穴」から

2022.6.27 日経産業新聞の記事「SmartTimes:『企業文化』という落とし穴」から

企業文化は作るものではなく、結果

コラムの著者 野口 功一氏(PwCコンサルティング パートナー)が指摘するのは企業経営の根幹でありながら、定義は曖昧でポジティブにもネガティブにもとられる「企業文化」に考察し提案している。

○ やるべきことをなおざりにして文化のせいにしていないか

 野口氏によれば、企業経営には、組織改革、管理会計、業績評価、リエンジニアリングなど様々な戦略的な経営手法が注目され、時代背景によってキーワードが生まれてきたという。今なら、DXやサステナビリティーなどがこれにあたる。一方で、「企業文化」というキーワードがある。企業にも人類の歴史で醸成された文化が必要だとされ、企業経営者も折にフィレて、「我が社の企業文化を変えなければならない」と定着した言葉として使われている。

企業文化そのものは、野口氏によれば定義も曖昧で、目に見えず、本来にない意味で使われることが多いという。しかも厄介なことにポジティブにもネガティブにもとられる。「売り上げが上がらないのは当社の伝統的な企業文化のせいだ」というように、本来の原因を追求せず、とりあえず実体のない「企業文化」のせいにする。これでは課題解決にはならず、見過ごすことも多い。

野口氏は、では企業文化を作るにはという問いに、日々の仕事を変えることに重点をおいた方策が良いという。例えば、多様性にあふれた企業文化を作りたいのであれば、組織の壁をなくすために大きな組織改革をやったり、コラボレーションを促すためにプロセスや業績評価指標を導入するのも一手段だという。その結果様々な価値観を持った社員が他の人と価値観をぶつけ合って、新しいものを生み出せるようになるという。

企業文化の醸成は聞こえは良いが、直接関連しないことも行う必要があり、時間がかかる。つまり文化は作るものではなく、取り組みの結果として後から出来上がるものだと野口氏は指摘している。「変える」のではなく「変わっていく」アプローチが重要だという。📈🏦🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:伝わらない企業発信、『我が社』ではなく『私』主語に」から

2022.6.24  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:伝わらない企業発信、『我が社』ではなく『私』主語に」から

「中の人」の試行錯誤で個性を失わずブランド作り

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、前回に引き続き企業のコミュニケーションについて焦点を当て、今回はシャープの「中の人」の試行錯誤を紹介している。

◯傾聴からアクティブに

 西川教授によれば、デジタル社会になり、情報が氾濫することで、企業の発信は消費者にかえって伝わりにくくなっているという。企業がSNS上で顧客と友達のようになることが、その突破口であはあるがこれがかなり難しいという。

2011年5月の開始より毎日発信を続け、フォロワー数現在82万人のシャープの「中の人」こと、山本 隆博氏は毎日会社でのニュースリリースする話題がないことから苦労したという。

同氏は、「伝わらない時代は、誰が言うか、誰から伝わるかが全てで、その誰とは友達か好きな人だ」という。同氏は企業アカウントの中の人であっても、友達のように振る舞えないかと試行錯誤を重ねてきたと言う。具体的には以下のようなことをおこなってみたという。

  • 勇気を出してパーソナルな言葉を発信した
  • 顧客の投稿に反応した
  • タイムリーに顧客に情報を提供した
  • 経済的な便益を提供した
  • 困りごとの窓口になった

という。顧客のコメントには無反応という企業が多い中、顧客に寄り添う対応をしてきた。企業の中に「良い人や立派な人」がいると感じてもらうことが重要で、このような信頼で情報が伝わるという。さらにこのような活動が広告賞を受賞することにもつながった。

しかし、このような属人的な対応では企業での引き継ぎが課題となった。山本氏はこれに対して個性はありつつ、企業アカウントとしてのブランドができれば、ラジオ番組のパーソナリティーが変わっても人気を引き継ぐような感覚で進められるという。企業アカウントの発信の第一歩として主語を「我が社」から「私」に変えることだという。💡♬📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵