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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:冷凍パスタ、具材・量で健康配慮」から 

2018.3.2    日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:冷凍パスタ、具材・量で健康配慮」から

時短、個食化、健康指向のキーワードで開発

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、日本製粉の冷凍パスタに注目し、高価格帯でターゲットカスタマーを絞ることで成功した事例を紹介している。

○価格よりもユーザニーズに着目

 今回高岡教授が注目したのは、同社の冷凍パスタで、他との違いは総重量の4分の1以上に具材を当て、圧倒的な具材量を特徴としたことで、ターゲットカスタマーである、40代、50代の女性から市場に出回る既存の冷凍パスタに対して、「具材が少ない、野菜が少ないという」指摘をカバーすることを狙った。確かに、20代男女からは価格が高いという声も聞こえたが、あえてターゲットカスタマーを絞ったという。

簡便に野菜を摂取したいという中高年のニーズは高まっており、同社の先行製品でもニーズがあることが確認されていたことから、多くの野菜を利用し、良質なタンパク質の摂取にも気遣う健康指向の生活者に訴求することにした。さらに女性の社会進出に伴い、調理時間の短縮、個食化、健康指向は食品メーカー業界では重要なキーワードになっている。どうやら手抜きではなく健康指向であることが新製品開発のマーケティングに使われた点が面白い。👦👧🍝⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ファッション、ネットの力で変革」から

2018.2.23  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ファッション、ネットの力で変革」から

ファッション業界の慣習を破るネット販売

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、三陽商会がこれまでのファッション業界では異例のコートの販売を行ったことについて考察している。

○東京ガールズコレクションから始まった

 三浦教授によれば、三陽商会が紳士服ブランド「ザ・スコッチハウス」でダウンのファスナー付きステンカラーコートを販売したことは、アパレル業界では異例だという。

従来、百貨店での冬物のコートは10〜12月で1月にはバーゲンを始める。つまり先取りが常態化した業界で、消費者は寒くなる前に冬物を、暑くなる前に夏物を買わねばならなかった。しかし、今やEC(インターネット販売)でいつでも欲しい服が買える時代となり、10月の段階でことしの冬はどうかなどという考える必要はない。消費者のファッション購買の時期が季節の変化と同期してきた。アパレルメーカーとしてもネット通販に負けないためにも冬に冬のコートの新作を提供する必要がでてきた。

このようなファッションのリアルタイム化は、2005年の東京ガールズコレクションから始まったという。このコレクションでは「リアル」をコンセプトに

  • 「リアル・クローズ」;アートではなく、現実性のある服
  • 「リアルタイム・シーズン」;当期の秋冬物を扱う
  • 「リアルタイム・購買」;ショーを見ながら携帯サイトで購入可能

とした。この背景には、ユニクロやZARAなどの製造小売り(SPA)などに見られる、生産から販売までの一気通貫の情報・物流システムが支えているという。ここにきて、アパレルメーカーも日本の商慣習を打破しなければ限界になってきたようである。👕📱💻🏢🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:スマートスピーカー、家電製品との連携に注目」から 

2018.2.20   日経産業新聞の記事「いいモノ語り:スマートスピーカー、家電製品との連携に注目」から

音声で対話しながら操作

コラムの著者 田中 雄二氏(ITジャーナリスト)は、大手のICTメーカー、サービスプロバイダなどが販売を始めたAIスピーカーあるいはスマートスピーカーについて語っている。

○インターネットに接続し情報取得や家電製品などを制御

 昨年末から続々と登場したスマートスピーカーは、インターネットに接続し、CDや音楽プレーヤーなしに音楽の再生ができる。さらに、その操作もスマートフォンのように音声認識で話しかけるだけで行える。音楽以外に、ネットサービスの活用や他のネット接続機器との連携が可能である。パソコンやスマホと同様に、天候、ニュース、買い物など様々なサービスが利用できる。音声で操作し、結果も音声で答えてくれる。

また最近は冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど、ネット接続可能な「スマート家電」も増え、今後はこれらの機器とスマートスピーカーが連動し、制御できるという。

単なる音楽機器ではないスマートスピーカーは今後の応用が期待されるものである。🎤🔊📖💡⚡️🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アポロ11号を飛ばさせた男」から

2018.2.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:アポロ11号を飛ばさせた男」から

宇宙開発を支えるソフトウェアが今も民生として活用

 コラムの著者は、最初に月面着陸を成功させたアポロ11号をソフトウェアで支えた故リチャード・マクニール博士の業績について語っている。

◯NSAから委託を受けた有限要素法解析ソフトNASTRANの開発者

 コラムの著者は、故リチャード・マクニール博士のソフトは、宇宙開発での応用だけでなく、商用化構造解析ソフトとして多くの産業を下支えし。この「アポロ11号を飛ばせた男」は惜しくも1月18日に94歳で亡くなった。

NASTRANは、当時地球の6分の1の重力を織り込んだまま、4本足の月面着陸船が着陸でき、支えられるかをシミュレーションする基本となった強度計算を行ったという。その後このソフトは、同氏の興した会社から販売され、産業技術総合研究所の関口智嗣理事の評価によれば、「研究開発用ソフトを汎用・商用化した先駆者」という。日産自動車の久村春芳フェローによれば「エンジンやシャフトなどの設計でどれほどお世話になったことか」と感謝している。🚀🎓🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:佐々木氏を悼む、仮説を現場で果敢に実証」から

2018.2.16  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:佐々木氏を悼む、仮説を現場で果敢に実証」から

日本のIC産業、液晶テレビに貢献

 コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、「電卓の父」、「ロケット・ササキ」などの異名をもつ元シャープ副社長佐々木正氏の逝去を悼みその業績について語っている。

◯著書「はじめに仮説ありき」通り仮説から開発を実践

 102歳の逝去で驚いたように、100歳現役を自任しての佐々木正氏だったという。元神戸工業(現デンソーテン)でのちのノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈氏らともに半導体研究に従事していた佐々木氏が早川電機(現シャープ)に転職し、国産初の電卓を開発した。

その後、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏をして「まれなる目利き」と言わしめた佐々木氏は、電卓を企業ではなく個人をターゲットとするために個別半導体から集積回路、IC化に舵をきる。この仮説こそが、開発現場を奮い立たせ、実際にLSI化を成功させた。多くの半導体はメインフレームと当時の産業界は予測したが、佐々木氏は個人用の電卓がこれを支えるとして、説得したという。実際、日本の半導体事業の急成長は電卓需要に支えられた。

液晶表示に執念をもった佐々木氏は当時発明企業であった米RCAに掛け合ったが、表示速度が対応できない断られ、ならば自社開発だと技術陣を叱咤激励しながら、そのジンクスを破る。これを契機に液晶表示、液晶テレビで世界で先駆ける。しかし、すでに往時の力はなく低迷の極みにあることは、佐々木氏には悔しい思いがあっただろう。💡💻🎓🎹⚡️🔎🌍happy01